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自宅を映画館に! モバイルプロジェクタ「Dangbei Freedo」レビュー。ワイヤレスで軽い。それでもスペックに妥協なし

著者: 小平淳一

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自宅を映画館に! モバイルプロジェクタ「Dangbei Freedo」レビュー。ワイヤレスで軽い。それでもスペックに妥協なし

プロジェクタ「 Dangbei Freedo」をレビューする。

自宅でも映画を大画面で楽しみたい! でもプロジェクタって少し面倒くさそう…。そんなアナタにおすすめしたいのが、ワイヤレスのモバイルプロジェクタ「Dangbei Freedo」です。

本記事では、実際に製品を使用して感じたワイヤレスの魅力。そして画質や音質、使い勝手について詳しくレビューしていきます。

Dangbei Freedoがあれば、“どこでも”映画を楽しめる?

ときどき、自宅を映画館のようにして、大迫力の映像を楽しみたいと思うことがあります。物理的なスクリーンの大きさは、映像の没入感を高め、感動をさらに深めてくれますから。お気に入りの作品は、やはり特別な環境で視聴したいものです。

とはいえ、私はこれまで、プロジェクタの導入には消極的でした。まずはプロジェクタを設置する場所を決める。それから電源コードの取り回しを考え、スクリーンを用意。さらにブルーレイプレーヤやPCを接続する…。

考え始めると、準備の手間が多く、気軽に使えるものではないと感じていたのです。

そんなとき、「Dangbei Freedo」という製品のリリースを目にしました。2025年1月発売のDangbei Freedoは、バッテリを内蔵しワイヤレスで稼働。さらにGoogle TVを内蔵し、単体でYouTubeやNetflixなどの映像配信サービスを利用できます。

今までプロジェクタに感じていた面倒臭さもこれなら解消できるのでは…と思い、製品をお借りし、実際に試してみることにしました。

ワイヤレスかつ軽量ボディで可搬性抜群! Dangbei Freedoは外でも使えそう

実際に使ってみると、その予感は見事に的中しました。書斎の壁や寝室の天井など、ある程度の広さが確保できる場所なら利用可能。どこでもスクリーン代わりになります。配線のことを考えなくてよいのは、想像以上に快適です。

スッキリとしたフォルムのDangbei Freedo。USB-C接続の65W電源アダプタで充電を行います。
Dangbei Freedoのスタンドは、165度の範囲で傾きを調整できます。壁面だけでなく、天井への投影も可能です。

また、片手で持ち運べるサイズ感も利便性を後押ししています。重量は約1.4kgで、感覚的には1.5Lのペットボトルほど。家の中を移動させる程度なら、まったく負担になりません。

さらに、ワイヤレスで使えるため、屋外でも利用できるのが大きな魅力です。家の外壁をスクリーンにするのもあり。暖かくなったら、BBQ&映画鑑賞会を開くのも楽しそうです。

Google TVを利用するにはWi-Fiが必要ですが、iPhoneでインターネット共有する(テザリング)、ポケットWi-Fiを使う、HDMIでデバイスを接続し、保存された動画を再生するといった使い方なら問題ありません。

Dangbei Freedoを屋外でも使ってみました。スタンドに三脚用のネジ穴が空いているので、設置の自由度は高めです。

モバイルなのに満足の高画質。最大180インチの大画面の迫力抜群です!

バッテリ搭載のモバイルプロジェクタは、以前から存在します。しかし、多くの製品は持ち運びやすさを重視するあまり、画面サイズや画質といった性能面が犠牲になっている印象でした。一方Dangbei Freedは、コンパクトながら十分な視聴品質を実現しています。

まず、投影できる画面サイズは40~180インチ(推奨サイズは60~100インチ)。対角が100インチの場合、横幅は約221cm(アスペクト比16:9で計算)。2mを超える大画面の迫力は圧倒的です。一般に、大画面で投影するとシャープさが損なわれるプロジェクタもあります。しかしDangbei Freedは、非常にクリアな映像を映し出してくれました。

解像度は1080P(1920×1080ピクセル)。独自のAI技術により自動でフォーカス。台形補正が行われ、非常にシャープな映像を楽しめます。

Dangbei Freedoの没入感はいかに? 明るさとサウンドをチェック!

最大450 ISOルーメンの輝度。“適当”な白布で映画館さながらの環境に

さらに、画面の明るさも十分でした。スペック上の輝度は450 ISOルーメン。バッテリ内蔵型のプロジェクタとしては上位の明るさです。

なお、プロジェクタの明るさ表記には「ISOルーメン」「ANSIルーメン」「光源ルーメン」など複数の規格があります。何も記載のないルーメン数値(光源ルーメン)は、数千ルーメンといった大きな数値で表記されることが多いものの、ISOルーメンとは測定方法が異なり、単純に比較することはできません。この点には注意が必要です。

体感としては、白い布に投影した場合、夜の室内で照明をつけた状態でもある程度は映像を視認できました。とはいえ、没入感を高めたいならやはり部屋を暗くするのがおすすめです。暗くすれば、映画館さながらの映像を楽しめます。

自宅の照明下で投影した様子。内容は確認できるものの、映像を楽しむにはもう少し暗くしたいところ。なお、このスクリーンは手芸店で買ってきた普通の白い布です。
映画に没頭したいなら、部屋を暗くして鑑賞するのがベター。映像をよりシャープに、鮮やかに楽しむことができます。
我が家の壁は、ほとんどが木目剥き出しです。しかし明かりを落とせば、白い布を使わなくてもそれなりに作品を楽しめます。
やや照明を暗くし、グレーの壁に投射した様子。白系の壁の家なら、スクリーンを用意しなくても映像に没入できそうです。

加えて、色の再現性も優れています。Dangbei FreedはDCI-P3という色空間を90%カバーしており、色の鮮やかさや自然な発色が際立ちます。映像の美しさにこだわる人にとっても満足できる品質でしょう。

6Wのスピーカを内蔵。迫力を出すには別途オーディオを用意したい

音響面では、6Wのスピーカを内蔵しており、通常の視聴には十分な音量を確保できます。

ただし、映画鑑賞時により迫力のある音を求める場合は、Bluetooth接続で外部スピーカやヘッドフォンを使用するのがオススメです。より臨場感あふれる視聴体験が楽しめるでしょう。

本体下部にスピーカが搭載されています。音量は十分ですが、低音はやや弱め。Bluetoothで外部スピーカをつなぐと、臨場感をより高められるでしょう。なお、本体のファンの音は静かで、鑑賞の邪魔になることはありませんでした。

Dangbei FreedはGoogle TV搭載! 主要な配信サービスをすぐに楽しめる

Dangbei Freedは、Google TVを搭載しています。Google TVは1万本以上のアプリが利用できるコンテンツプラットフォームで、YouTubeやPrime Video、Netflix、ABEMA、Hulu、U-NEXTなど、主要な配信サービスを本体だけで視聴できるのが非常に便利です。

Google TVでは、ユーザが好きなアプリをインストールできます。

Appleユーザの視点から見ると、「Apple TV」アプリをインストールすることでAppleのオリジナルコンテンツを視聴できるのはメリットの1つといえます。しかし本製品はAirPlayに対応していないため、iPhoneやiPadの映像をワイヤレス転送できない点は残念です。

とはいえ、HDMIポートを搭載しているため、HDMI変換アダプタを介せばiPhone、iPadを接続することができます。またApple TV 4Kを接続すれば、AirPlayを含めたAppleエコシステムの機能を活用することも可能です。

Apple TV 4Kを接続すれば、AirPlayやApple Music、Apple Arcadeといったサービスが思う存分堪能できます。

高いスペックに高い自由度。Dangbei Freedは“自宅映画館化”にピッタリの1台です

操作性についても触れておきましょう。ユーザインターフェイスは直感的でわかりやすく、プロジェクタやデジタルデバイスに慣れていない人でも迷うことなく操作できるでしょう。付属のリモコンもシンプルで非常に好印象です。

ボタンだらけのリモコンは好きになれませんが、Dangbei Freed付属のリモコンはとてもシンプル。戸惑うことなく使えます。

今回、Dangbei Freedを徹底的に使ってみたところ、バッテリ駆動による自由度の高さに加え、プロジェクタとしての基本性能も非常に優れていることがわかりました。

「大画面で映画を楽しみたいけれど、設置場所を1カ所に固定したくない」「持ち運べるバッテリ搭載プロジェクタが欲しいが、画質にもこだわりたい」と考えている人にとって、Dangbei Freedは理想的な選択肢の1つです。

手にした人の映画ライフの質をグッと豊かにしてくれるでしょう。

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著者プロフィール

小平淳一

小平淳一

Apple製品を愛するフリーランスの編集者&ジャーナリスト。主な仕事に「Mac Fan」「Web Desinging」「集英社オンライン」「PC Watch」の執筆と編集、企業販促物のコピーライティングなど。ときどき絵描きも。Webの制作・運用も担う。

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