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ガビガビ画像をAIで高解像度化! Macアプリ「Upscayl」なら、なんと最大16倍のアップスケーリングが可能に。しかも…無料です

著者: 栗原亮

ガビガビ画像をAIで高解像度化! Macアプリ「Upscayl」なら、なんと最大16倍のアップスケーリングが可能に。しかも…無料です

Web画像の“ぼやけ問題”はどうすればいい?

Webサイトで使用する画像の解像度は、 1990年代のMacの画面表示に由来する72dpiが基本とされています。印刷物で一般的な300〜350dpiの画像と比べると「低解像度」ですが、 通常のディスプレイ表示ではさほど気になりません。また、現代の高解像度ディスプレイでは、大きなサイズの画像を用意してWebブラウザ上で適切な画面サイズに合わせる「スケーリング表示」が標準的になっています。

しかし、過去のWebサイトで使われていた低解像度の画像を「印刷」しようとすると、問題が生じます。解像度が足りないため、画像が粗くなったり、ぼやけたりしてしまうことがあるのです。そこでこの問題を解決するには高解像度の画像を新たに利用するか、それが難しい場合は低解像度の画像を高精細にする「アップスケーリング」という画像処理技術が必要となります。

AIで手軽にアップスケーリングできる!

これまで画像のアップスケーリングには「Adobe Photoshop」など高機能なレタッチソフトを用いるのが一般的でしたが、処理には一定のスキルが必要となるため、なかなかハードルが高かったのが実情です。しかし、現在は生成AI技術の進展によって、より手軽に実現できるようになっています。

今回試しに「Upscayl」という無料ソフトを利用してみたところ、低解像度の画像をいとも簡単なステップでアップスケールできました。基本設定では4倍の解像度が推奨されていますが、最大16倍まで設定可能です。写真や文字入りイラストなど画像の種類によって処理結果が異なる傾向があるものの、画像のタイプに合わせて複数のAIモデルを選択できるので、望んだ結果が得られなかった場合は別のAIモデルを使うことができます。

Upscayl

【開発】
Mayank Sharma
【価格】
無料

なお、使用にあたり1点注意したいのは、一部のAIモデルではアップスケールした画像の商用利用が許可されていないこと。Webサイト等で公開する際は利用規約を確認しましょう。

「Upscayl」でアップスケーリングする方法

❶Upscaylは低解像度の画像をAIを用いてアップスケールするユーティリティソフトです。Mac App Store版は2000円となっていますが、開発元のWebサイトからダウンロードする場合は無料で利用できます。Macインストール後に起動したら、まず使用言語を[日本語]に設定しましょう。
❷画像(JPEG、PNG、WebP)をウインドウにドラッグ&ドロップするか、サイドバーの[ステップ1]にある[画像を選択]をクリックしてダイアログから選択します。
❸[ステップ2]でAIモデルを選択します。通常は[Upscaylスタンダード]で問題ありませんが、クリックすると画像のタイプに合わせて複数のAIモデルを選択できます。[Double Upscayl]のオプションをオンにすると出力精度が高まる一方、処理時間が長くなります。
❹[ステップ3]で画像の出力先のフォルダを設定します(指定しない場合は元画像と同じフォルダに保存されます)。その後[ステップ4]で[Upscayl]をクリックすれば処理が始まり、アップスケール画像が生成されます。
❺アップスケール前(図左)と後(図右)の画質です。画像が高精細になり、文字やイラストの輪郭がシャープになっていることがわかります。

※この記事は『Mac Fan』2025年3月号に掲載されたものです。

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著者プロフィール

栗原亮

栗原亮

1975年東京都日野市生まれ、日本大学大学院文学研究科修士課程修了(哲学)。 出版社勤務を経て、2002年よりフリーランスの編集者兼ライターとして活動を開始。 主にApple社のMac、iPhone、iPadに関する記事を各メディアで執筆。 本誌『Mac Fan』でも「MacBook裏メニュー」「Macの媚薬」などを連載中。

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