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Macの「計算機」アプリのマル秘便利機能。科学計算や8・16進数の計算、RPNモードも用意! macOS Sequoiaでは、計算式の表示と修正にも対応します

著者: 松山茂

Macの「計算機」アプリのマル秘便利機能。科学計算や8・16進数の計算、RPNモードも用意! macOS Sequoiaでは、計算式の表示と修正にも対応します

「計算機」は、Macが登場した当初から存在する歴史あるアプリです。電卓のように気軽に使えますが、実はさまざまな機能を備えています。継続的なアップグレードも行われており、macOS Sequoiaでは入力した計算式が表示され、あとから修正できるようになりました。

本記事では、そんな「計算機」アプリのおすすめ機能や使い方を解説していきます。

macOS Sequoiaなら、計算式の常時表示も計算式の修正もできちゃう!

❶まずは通常どおり数式を入力していきます。最後に「=」をタップすると…。
❷計算結果の上に計算式が表示されました。計算式の入力ミスにも気づきやすくなるでしょう。
❸また、入力した計算記号が表示されるようになったので、こちらも入力ミスを減らすのに役立ちます。しかも、電卓上のバックスペースボタン(⌫)をタップするかキーボードの[⌫]キーを押すことで、計算記号や数字を1文字ずつ削除することが可能です。
❺[⌫]キーを押すと、[-]が消えました。
❺図❷で数式の部分をクリックすると、[=]をクリックして計算を確定する前に戻れます。必要に応じて修正しましょう。

「計算の履歴」を表示できる! 計算式のコピーも可能です

❶メニューバーの[表示]→[履歴を表示]をクリックしましょう。
❷計算機の左側に履歴が表示されます。計算式をクリックし、計算機上に呼び出しましょう。
❸通常の計算と同じく、計算式をタップして修正することもできます。
❹履歴の表示領域で副ボタンクリックするとメニューが表示され、数式をコピーすることが可能です。

計算機のモードは全5つ。主要な[科学計算][プログラマ][換算]の使い方をチェック!

科学計算

❶「計算機」の左下にあるボタンをクリックし、メニューから[科学計算]を選択しましょう。
❷計算機のレイアウトが変わり、ボタンの数が増えました。
❸使い方は通常の計算機と同じ。計算式も表示されます。

プログラマ(8進数、16進数の計算)

❶「プログラマ」をクリックすると、いわゆる「プログラマ電卓」に切り替わります。右上の[8][10][16]のボタンをクリックすれば、各進数に変換されます。
❷左上部のボタンでは、文字コードを変更できます。上図は[ASCII]。
❸こちらは[Unicode]。
❹電卓の数字ボタンの上部には入力した数字が2進数で表示され、クリックすると数字を調整できます。[バイナリを非表示]をクリックしてこれらを非表示にすることも可能です。

換算

❶「換算」モードを起動すると、入力した数値や計算結果をさまざまな数値に換算できます。上図は日本円をユーロに換算した例。左端の矢印をクリックすると、項目の上下を入れ替えることが可能です。
❷[∧∨]ボタンをクリックすると、単位を変更できます。通貨のほか、角度、面積、データ、エネルギー、力、燃費、長さ、仕事率、圧力、速度、温度、時間、体積、重さを用意。上図のように「通貨」ひとつとっても複数の項目があるように、角度には「度」「秒角」「ラジアン」など、ジャンルごとに多彩な選択肢が用意されています。

“逆ポーランド電卓”こと「RPN」モードも搭載。RPNとは? 使い方も解説します

❶メニューバーの[表示]から[RPNモード]を選ぶと「逆ポーランド表記法」を使って計算することができます。ここでは、RPNモードでは、((1200+54)×0.95)÷((1800-60)×0.86)という計算をどう実行するのかみていきましょう。
❷まずは「1200」そして[入力]をクリック。
❸続いて「54」と[+]をクリック。通常の計算では「1200+54」と入力しますが、RPNの場合は「1200に54を加える」という考え方で、「1200」→[入力]→「54」→[+]と入力するのです。
❹次に「0.95」→[×]とクリックします。
❺これで(1200+54)×0.95の計算結果「1191.3」が表示されました。
❻続いて、「1800」→[入力]→「60」→[-]とクリックします。「1191.3」の数値は残ったままです。
❼「0.86」→[×]をクリック。
❽これで(1800-60)×0.86の部分の計算が完了。結果「1496.4」が表示されています。
❾最後に[÷]をクリックすると、「1191.3÷1496.4」が実行されて答えが表示されます。使い慣れるまでは時間がかかりますが、RPNモードを活用すればカッコ付きの計算式も、計算機で簡単に求められるようになるのです。

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著者プロフィール

松山茂

松山茂

東京の下町・谷中を拠点として日々カメラと猫を愛でながら暮らすフリーライター。MacやiPhone、iPadを初代モデルから使ってきたのが自慢。

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