Xiaomiのディスプレイに破壊された私の常識
2024年6月、Xiaomiから衝撃の外部ディスプレイがリリースされた。なんとお値段9980円。“個人的に”と強調するが、外部ディスプレイに対する「安くて1万円台」という筆者の常識は破壊された。
即刻メーカーにアポイントを取り、製品の貸し出しを打診。しかし、やはり引き合いが強いらしくなかなかチャンスが回ってこない。そこから時間は空き、1カ月ほど前にようやく筆者の手元にやってきた。本記事では、在宅ワーク環境で「Xiaomi モニター A22i」を使い倒した所感を解説していく。
Xiaomi モニターA22i ディスプレイ 21.5インチ フルHD 1920×1080 75Hz 8ビット色深度 sRGB99% ブルーライト…
「HDMI」と「VGA」だけ! 搭載ポートに要注意。
その使い勝手を語る前に、製品のスペックを整理しておこう。画面サイズは21.45インチ。大画面ではないが、普段MacBookを単体で使っている人への恩恵は大きい。筆者はMacBookの画面をサブディスプレイとし、メインの作業に「Xiaomi モニター A22i」を使っている(後述のとおり課題はある)。
1点注意すべきなのは、搭載ポートだ。「Xiaomi モニター A22i」が備えるのは、HDMI 1.4ポート×1とVGAポート ×1。現行のMacBook Proユーザならケーブル1本で接続できる。しかし、現行のMacBook AirおよびHDMIポートを持たないMacBookを使っている場合、変換用アダプタが必要だ。

画面サイズ | 21.45インチ |
輝度 | 250nit(標準値) |
コントラスト比 | 3000:1(標準値) |
色深度 | 1670万 |
アスペクト比 | 16:9 |
最大解像度 | 1920 × 1080 |
HDMI最大リフレッシュレート | 75Hz |
寸法 | 493(L)× 165(W)× 376(H)mm |
製品重量 | 2.2kg |
搭載ポート | HDMI 1.4ポート ×1、VGAポート ×1、DC電源ポート ×1 |
狭いデスクにピッタリの22インチディスプレイ
筆者の在宅ワーク環境は著しく狭い。過去の記事でも触れてきたが、コンパクトなスペースをいかに快適にするかを突き詰めている。そのため、約22インチの「Xiaomi モニター A22i」はジャストフィットだった。
セットアップはこんな感じ。奥にパソコンスタンドに載せたMacBook Pro。手前に「Xiaomi モニター A22i」を配置している。MacBook Proでは、「Photoshop」で写真編集をしたり、「スティッキーズ」でタスク管理をしたり。そのほか、基本的な作業は手前の「Xiaomi モニター A22i」で行うスタイルだ。

パススルー充電には非対応。ケーブル2本の抜き差しは面倒だ
筆者が使用しているのはM2 Pro搭載の13インチMacBook Pro。そのため「Xiaomi モニター A22i」とはHDMIケーブル1本で接続できる。しかし、「Xiaomi モニター A22i」はパススルー充電には非対応だ。つまり丸1日仕事をする場合、MacBook Proにはケーブルを2本刺すことになる(映像出力用のHDMIと充電用のUSB-C)。
MacBook Proを持ち出すたびに、ケーブルを2本も抜き差しするのは少々面倒だ。ここはデメリットと言えるかもしれない。

MacBookユーザはUSBハブやUSBドックと使うのがおすすめ
また、筆者の私用マシンはM2搭載の13インチMacBook Airである。同モデルはUSB-Cポートしか備えていない。そのため、「Xiaomi モニター A22i」を使うには変換アダプタが必要だ。

ということもあり、筆者はUSBドックを経由して「Xiaomi モニター A22i」を使用している。そうすることで、会社支給のM2 Pro搭載MacBookと私用のM2搭載MacBook Air、どちらを使うときでもThunderboltケーブル1本で「Xiaomi モニター A22i」と接続し、電源もまかなえるのだ。
何より9880円。サイズやポートに納得がいくなら買いである。
編集者兼ライターである筆者の仕事は、基本的に調べ物とテキスト入力だ。そのため、十分な輝度を備える「Xiaomi モニター A22i」は有用だった。しかも9880円という価格である。これは間違いなく買いだ。筆者と近しい用途のユーザにはぜひおすすめしたい。
しかし、課題はもちろんある。1つはサイズ。21.45インチは、外部ディスプレイとしては最小クラスといえるだろう。より広い作業スペースを求めならおすすめはしない。約2インチ大きく、1万980円の「Xiaomi モニター A24i」もある。DellやLGなど、ほかのメーカーの製品だっていい。
また角度調整ができず、スイーベル(水平回転)機能にも非対応な点には注意したい。
Xiaomi モニター A24i ディスプレイ 23.8インチ フルHD 1920×1080 IPSパネル 100Hz 超薄型 6ms ブルーライ…
写真や動画編集には不向き。色にこだわるなら別のディスプレイを購入しよう
もう1つの課題は色表現。Macの「システム設定」→[ディスプレイ]→[カラープロファイル]で色味の調整には対応するものの、そのスペック上、正確な色を表現することはできない。写真や動画などをこだわって編集するのなら、別のディスプレイを探そう。
筆者は記事制作にあたり簡単な写真編集もしているが、その際は必ずMacBookのディスプレイで色味を確認するようにしている。



Xiaomi モニターA22i ディスプレイ 21.5インチ フルHD 1920×1080 75Hz 8ビット色深度 sRGB99% ブルーライト…
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製品貸出●Xiaomi Japan
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著者プロフィール

関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_