ロボット掃除機探しの旅を終わりにしたい
都内のこぢんまりした1LDKに、妻とまだ幼い息子の3人で慎ましく暮らしている私。『Mac Fan』2024年7月号で「Roomba Combo Essential robot」をレビューするまで、ロボット掃除機を使ったことはありませんでした。
しかし、一度使ったら最後。もうロボット掃除機なしの生活には戻れない体になってしまいました。そんな折に、Eufyから最高峰モデル「Robot Vacuum Omni S1 Pro」が登場。これは試さねば!とレビューしたのがコチラの記事です。
メーカーは違えど、3万円以下のエントリーモデルから約20万円のハイエンドモデルまで、短い期間に体験した結果、私が導き出した答えは…「決められるかぁ!」です。ハイエンドを経験してしまうと、正直言ってエントリーモデルは機能的にかなり物足りない。しかし、狭い我が家の掃除のために約20万円を出せるかというと…。
そんなときに発見したのが、同じくEufyから登場している「X10 Pro Omni」。9万9900円と決して安いモデルではありませんが、長く使う家電として考えればギリギリ許容範囲です。
Anker Eufy (ユーフィ) Robot Vacuum Omni S1 Pro (ロボット掃除機) 【回転加圧式ローラー型モップ搭載/自…
Anker Eufy (ユーフィ) X10 Pro Omni (ロボット掃除機) 【加圧式デュアル回転モップ搭載/自動ゴミ収集ステ…
というわけで、本記事ではEufyブランドの2つのハイエンドモデルを比較していきます。


試用期間、約2カ月。お掃除力の差は?
まず吸引力ですが、いずれも8000Paとパワフルです。ヒゲのようなサイドブラシが「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」だと2本、「Eufy X10 Pro Omni」は1本なので、厳密には掃除効率に違いが出るのかもしれませんが、体感では大きな差はないように思えます。

起床時に掃除が完了しているよう、スケジュール設定をして使っていましたが、毎朝床がピカピカなのは本当に気持ちがいい! また、我が家にはカーペットがないので試せていないものの、メーカーによるとカーペットにからみついた髪の毛やペットの毛までパワフルに吸引するそう。
また、いずれも高性能なセンサを搭載し、障害物を避けながら隅々まで掃除してくれます。それぞれ名称が異なり、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」が「3D MatrixEye」。「Eufy X10 Pro Omni」は「AI.Seeシステム」です。


「3D MatrixEye」は、ドローンや自動運転車に使用される3D技術を応用しているということもあり、なめらかそのもの。障害物や壁にガンガンぶつかりながら掃除するようなことは、基本的にありません。
一方の「AI.Seeシステム」は、時折、壁や椅子の脚などにぶつかるなど、比較対象が「3D MatrixEye」だと粗が見えます。ただ、あくまで“比較すると”です。ハイレベルな認識能力で、机の脚を中心に滑らかに一周する様子や、ソファーに向かって真っ直ぐに進んできたと思ったらビタッと静止し、縁取るようにギリギリのラインを掃除していく様は、格好良さすら感じます。同居する人間として、「避けてあげなきゃ」と気を使わなくてもいいのはとてもいいところ。
モップ形状は異なるもののパワーは同じ
そして水拭きについても、モップの形状は違えど基本スペックは同様です。約1kgの圧力をかけながら汚れを拭き取ります。ちなみに、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」が幅29cmのローラー型モップを、「Eufy X10 Pro Omni」が加圧式デュアル回転モップを採用しています。

合計で2カ月以上使い倒しましたが、いずれのモップもメンテナンスの手間を感じることはありませんでした。ステーションに戻るたび、自動でモップの洗浄と乾燥が行われるので非常に清潔です。言うまでもないかもしれませんが、ステーションは「ゴミの集積所」の役割も果たします。


水拭きの“清潔さ”には明確な差が
水拭き性能において大きな違いとなるのが、モップの清潔さです。自動洗浄・乾燥機能は両モデルが備えていると書きましたが、それはステーションに戻ったときの話。
「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は、“掃除中にもモップを洗浄”します。目には見えにくい部分ですが、「雑巾を一度もゆすがずすべての床を掃除する」と考えると、「それ本当にきれいにできてる?」と思えるのも確かです。また、たとえば子どもの食べこぼしがあったとしても、それを引きずり伸ばしてしまうようなことはありません。

また、同じく目に見えにくい部分ですが、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」はステーションでオゾン水を生成し、モップを除菌・洗浄します(2024年実施の第三者機関の試験結果に基づく。実際の結果は掃除環境によって異なる可能性があり、すべての菌を除菌できるわけではありません。)。

そして、「フロアクリーナー」がもたらすワンランク上の掃除体験も見逃せないでしょう。「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」はステーションに専用のフロアクリーナー(いわゆる洗剤)をセットでき、床をさらにピカピカに拭き上げます(「Eufy X10 Pro Omni」も十分きれいにしてくれますが、それ以上に、という意味で)。

ロボット掃除機にデザインを求めるか、否か
ゴミ収集ステーション付きのロボット掃除機は、そのサイズゆえに部屋の中で大きな存在感を放ちます。それは仕方のないことです。冷蔵庫や電子レンジが家にあって当たり前であるように、ロボット掃除機も今後そうなっていくのかもしれません。
ただ、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」を知ってしまうと、「Eufy X10 Pro Omni」を“ずんぐりむっくり”と感じてしまうのも事実。これは、同モデルが特別大きいだとか、デザイン性が悪いと言っているわけではないのです。むしろ一般的なロボット掃除機と比較すれば、ソリッドなブラックカラーと、曲線をうまく使ったフォルムはかっこいいとまで言えるでしょう。

しかし、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」がカッコ良すぎるのです。大袈裟ではなくオブジェ感覚。
縦に長いスタイルは唯一無二であり、クリアな浄水タンクを上部に配置することで、圧迫感もありません。昨今、BALMUDAなどを筆頭に洗練されたデザインの家電が人気です。そういった家電が揃った家では、”一般的なロボット掃除機”が悪目立ちすることもあるでしょう。その点、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」は見事に調和します。

ただ逆に言えば、インテリアや家電に強いこだわりがない我が家では、「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」が若干浮いた存在にもなっていました(それでもかっこいいですけどね!)。
“あくまで私の”結論は…ズバリこのモデル!
10万円の価格差に対し、水拭き性能のプラスアルファとデザインに妥当性を感じられるのであれば、断然おすすめなのは「Eufy Robot Vacuum Omni S1 Pro」です。これは断言できます。
改めてその水拭きのプラスアルファとは…
- 掃除中のモップ洗浄
- オゾン水による除菌効果
- フロアクリーナーへの対応
大きくはこの3つ。いずれも掃除の質を数ランク上げてくれるのは間違いありません。私自身、このプラスアルファとデザインに非常に惹かれています。
しかし、10万円の差はそれ以上に大きいもので。
あくまで個人的にはですが、この2モデルなら「Eufy X10 Pro Omni」を選びます(iPhone 15 Pro MaxではなくiPhone 15 Proを購入したときの気持ちに近い)。長いロボット掃除機探しの旅を経た私の結論。同志の皆さんも参考にしてみてください。
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著者プロフィール

関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_