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第16回 昆虫になれ!/野呂エイシロウのケチの美学

第16回 昆虫になれ!/野呂エイシロウのケチの美学

※この記事は『Mac Fan』2018年9月号に掲載されたものです。

とある大成功をしている企業のミーティングで、チームリーダーがポツリと言った。「社長が『昆虫になれ!』って言うんです…」。

その社長の意図は、脊椎動物、哺乳動物は進化が遅い。だからどんどん絶滅してゆく。だが、昆虫は短い時間で進化している。だから、社員も会社もどんどん変化をしていかなければ絶滅するという意味だという。

ボクが尊敬する、アメリカの企業哲学者のジム・ローンの言葉にこんなものがある。

  「いつもやっていることをやっていれば、いつも手に入れるものしか手に入らない」

とても大好きな言葉だ。

これは、「昆虫になれ」と同じような意味である。つまり、昨日と同じことをしていても意味がないということだ。「違うものを手に入れたかったら違うことをしなさい」ということだ。

この原稿も「どうやったら面白くなるのか?」と真剣に考えている。試行錯誤しながら何度も書き直す。

今の自分がこんなふうなのは、一瞬前までの人生の結果だ。人生は、エレベストを登るようなものだと思っている。毎日必死に登ってゆくと、ちょっとだけ景色が変わるのだ。10歩でもいいから登らないと、頂上へはたどり着けないのだ。

さっき某社の企画会議でも必死に意見を述べた。怖かったが、勇気を振り絞り、ホワイトボードの前に立った。新しい風穴を開けることに成功した。この企業に億単位の利益をもたらすだろう。会議中は脳みそがちぎれるほど真剣に考える。これでもか! これでもか!っと自問自答を繰り返す。そう、それがボク自身の変化をもたらすのだ。

今日、行きつけのジムで、腕立て伏せと腹筋を3分間やった。初挑戦だ。トレーナーの菜花嬢は「あと15秒…、10秒…」とカウントダウン。「あと3回!」っと限界まで追い込む。これまでできなかったことができるようになった。そう進化である。ボク自身も変化をしているのだ。

せっかく生きているのだから「身体」「仕事」「心」の3つを進化させなければならない。

そのために必要なこと。それは「不安定を楽しむ」ということだ。昆虫が進化するのは、気象変化など生きてゆく環境が変わってゆくからである。常に不安と共存しているから彼らは変化ができるのだ。だからボク自身も不安定なところに身を置こうと思っている。

実は今夜も「酒を飲みませんか?」と某美人経営者に誘われていたが断った。なぜなら酒をやめたからである。お酒の誘いを徹底的に断っている。おかげで毎月、お金も10万円ぐらい残るようになった。それをスポーツに投資している。

先月の血液検査で、コレステロールも中性脂肪もすべて健康だった。半年前は最悪だったが、努力で完治した。

そう、人は変われるのだ。昆虫のように変われるのだ。明日があるかどうかわからない。

最近、友人を3人亡くした。一人は中学のときにボクに数学を教えてくれた安藤幸樹君だ。彼のおかげで数学が好きになり、理系の道を選ぶことになった。感謝だ。

そんなこともあってか、ボクは不安定が好きだ。安定はないと思う。だから精一杯バランスを取ろうともがくのだ。死ぬまでもがきながら変化し進化し続けようと思う。

会議はいつもワクワク!!

著者プロフィール

野呂エイシロウ

野呂エイシロウ

放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。

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