※この記事は『Mac Fan』2021年3月に掲載されたものです。
iPadアプリが動くM1搭載Mac miniに感動…!
Appleシリコンである「M1」チップ搭載の新Macミニを買いました。本来、この連載はiPad活用テクをご紹介するものなのですが、今回はちょっと視点を変えて、「M1 MacとiPadの新しい関係」について書きたいと思います。
M1 Macでは、iPhone/iPad向けアプリが動作します。長年アプリを追っている私からすると、これにはちょっと感動…。しかも、面倒くさい手順は一切要らず、アプリをApp Storeで買うだけ。すでにiPhoneやiPadで購入したアプリであれば、追加費用もかかりません。
2020年末にリリースされたM1チップを搭載したMac mini。さっそく購入しました。配線の関係で棚に吊して使っていますが、これではAppleロゴが横になってしまってちょっとカッコ悪い…どうにかせんとなぁ。絶賛試行錯誤中です。
というわけで、今回はM1 Macに入れると便利なiPadアプリをご紹介。なので、一応連載の主旨はギリギリ保っております(笑)。
Mac App Storeを開くと、アプリ検索画面に[iPhoneおよびiPad App]という項目が追加されています。以前にiPhone/iPadで購入したアプリであれば、追加料金も発生しません。
Macで使いたい、おすすめのiPadアプリ
アプリ①タイムキーパーに便利な「Filp Clock」
最近オンラインツールで会議をしたり、セミナーをすることが増えました。そこで使っているのが、時計アプリ「Flip Clock」です。パタパタと数字が倒れて、時刻をスマホやタブレットの画面一杯に表示してくれます。シンプルで単機能ですが、とにかく見やすい。今まではリアルな会議やセミナーを行うときに、時計代わりにiPhoneやiPadで時刻を表示していたのですが、画面隅においておけば、Macでも便利です。
たとえば、私が愛用している時計アプリ「Flip Clock」もこのとおり。MacでiPadアプリが動くなんて、感動だ…。
iPhoneやiPadアプリは無料のものが多い印象ですが、たとえばフリップ・クロックと似たようなアプリでも、Mac版だと有料なことも…。でも、無料のiPadアプリをMacで使えば、当然無料。こういう点はうれしいですね。単機能なアプリなら無料のiPhone/iPad版をMacで使う、というシーンが、今後増えてきそうです。
アプリ②計算の過程を記録できる電卓「FusionCalc2」
私が愛用する電卓アプリ「フュージョンカルク2(FusionCalc2)」も、M1 Macで使えます。Macには「計算機」がありますが、本アプリは“計算途中を残しておける”という機能があります。計算の途中結果をドラッグしてフリースペースに置いておけるなど、適度なアナログ感がうれしいアプリなのです。
Macにも標準の「計算機」がありますが、「iPhone/iPadで使っているお気に入りの電卓アプリを使いたい」といったことも、M1 Macでなら実現できます。こちらは計算途中をフリースペースに保存しておける「FusionCalc2」です。「表計算ソフトを取り出すほどではないけれど、途中結果をキープして、次の計算がしたい」というシーンで役立ちます。
iPadアプリがMac上動くといろいろと便利だな…。
アプリ③飛行機の運行状況をチェック「駅探」
航空会社の路線をチェックするために使っているのが「駅探」です。出発空港と到着空港を地図上で選ぶだけで、その区間の時刻表が美しく表示されます。昔の空港の掲示板みたいに動くので、旅情を誘ってくれる点もグッド。コロナ禍で路線も変更になっていますので、運行状況を含めて確認するのに便利でしょう。
アプリ④耳から常にニュースをキャッチ「radiko」
さて、この原稿を書いている最中にも、バックグラウンドでラジオの音声が流れています。「1ユーロ=○○円」というようなニュース系番組ですが、何のアプリを使っているのかというと、定番の「Radiko」です。WEBサイトを開くことなく、オンタイムな情報をすぐにチェックできるのは秀逸です。
iPhone/iPadアプリとして定番のラジオ視聴アプリ「radiko」も、M1 Macで動作します。いちいちWEBブラウザを起動させなくてよいので、よりスムースにラジオを視聴できます。
好きなタイミングでテレビを視聴できる「TVer」もよく使いますが、こちらは原稿執筆時点でiPhone/iPad版をMacにインストールできない模様。「カンテレドーガ」のiPhone/iPad版はMacで使えるので、今後対応しそうな気がしますが。
アプリ⑤気軽に医療相談ができる「LEBER」
医療相談を気軽にチャットできるアプリ「LEBER」も、Macで使えます。iPhoneやiPadに比べると、Macは基本的に物理キーボードで入力できるので断然ラクです。
対応アプリはまだ少ないですが、M1 MacとiPhone/iPadとの連係は、今後もっと期待できそうです。開発者がハイブリッドに使えるアプリを投入してくれると、どんどん世界が変わります。
iPadOSが外付けマウスに対応したとき、「何のため?」と思ったりもしましたが、MacでiPadアプリが使えるようになると、逆にMacアプリをiPadで使えるようになったり…と、デバイスの境目がなくなる世界が見えてきました。使いたい機能だけを、最適なデバイスで利用する。そういう新時代です。個人的には、たくさん購入してきた便利なモバイルアプリを追加費用なしにMacで使えるのは、本当にうれしい。3モデルしか登場していないM1 Macで、すでにこんなにも可能性が見えています。2021年は、すごい進化がありそうですね。
iPadアプリには無料で優れたものがたくさんあります。Macアプリと上手に使い分けましょう。
今回の美崎式まとめ
「Flip Clock」や「FusionCalc2」など便利なiPadアプリがM1 Macで使える!
「使いたい機能を最適なデバイスで」iPadとM1 Macの連係は今後広がりそう