見せる人/佐々木正悟
心理学ジャーナリスト。仕事や生活に役立つ心理学をテーマに、 書籍の執筆やセミナーなどで活躍。著書に、ベストセラーとなった『スピードハックス』(日本実業出版社)や『すごい手抜き』(ワニブックス)などがある。2017年3月には『たった1日で即戦力になるMacの教科書』(海老名久美氏との共著、技術評論社)を発売。「シゴタノ! 仕事を楽しくする研究日誌」にて連載中。
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佐々木正悟さんのiPhoneメイン画面にあるアプリ Taskuma/最後はいつ?/WatchNotes/Nozbe/Inkspace/WorkFlowy
すべての行動をアプリで管理
今回のゲストは、新刊『たった1日で即戦力になるMacの教科書』を発売したばかりの心理学ジャーナリスト・佐々木正悟さん。この本では、ご自身が実際に使っているMacの活用テクニックを余すところなく公開しています。Macを使いこなすためのヒントが満載で、ライフハック的にMacを使いたい人は必見です。
さて、佐々木さんの肩書きは「心理学ジャーナリスト」というもの。「心理学者」はよく耳にしますが、心理学ジャーナリストとは一体何なのでしょう。
「アメリカで心理学を学んだのですが、その知見を活かして、ビジネスやプライベートで活用できる心理学的な手法を紹介しています。人が仕事や行動するとき、より楽になればという思いで活動するために、この肩書きをつけました」
たしかに、佐々木さんの著書『すごい手抜き』でも、仕事をするうえで、どうすれば心理的なハードルが下がるのかというヒントが書かれています。会社のデスクに置いておくには少し抵抗があるタイトルですが、内容は面白い。
日々の仕事にMacを愛用している佐々木さん、スマートフォンはもちろんiPhoneです。Macのみならず、iPhoneにおいても佐々木さん流のおもしろい使い方があります。
まず、iPhoneの画面構成がユニーク。1画面目からたくさんのアプリをフォルダごとに管理していて、階層が深く構成されています。しかし、トータルでは3画面しか使っていません。
佐々木さんは、タスク管理やライフログの使い方が秀逸です。基本的に「タスクマ(Taskuma)」というタスク管理アプリを使って、すべての行動を記録。たとえば、この日は「20時40分に就寝」というレベルまで予測・管理できています。なぜこの時間に設定しているのか聞いたところ、小学生のお子さんと一緒に就寝するようにしているので、21時より前にしたいのだとか。そして、日々のタスクの累積時間を積み上げると、今日は20時40分になるのだそうです。ちなみに、この対談の時間もしっかり記録していました。
自分のバイオリズムに沿って仕事をしやすい時間帯を把握して計画すると、スケジュールに狂いがないそうです。実践している人がいうと、説得力が違いますね!
アップルウォッチで口述メモ
では、たまに発生するイベントはというと、「最後はいつ?」というアプリを使って記録しているそうです。たとえば、散髪や風邪をひいたことをアプリに登録しておくと、その周期が可視化されます。これはおもしろい。確かに、1カ月に1回は散髪に行きますが、周期を記録するのは面倒。でも、このアプリならポチッと入力するだけでOK。私も体調管理をやっておかないとマズイ年齢になってきたので、簡単に記録できるアプリを探していたのですが、これは見た目も使い勝手もよさそう。
また、アップルウォッチ・シリーズ2も愛用している佐々木さん。「ウォッチノート(Watch
Notes)」というアプリを使って、入浴中に思い浮かんだアイデアを声に出して音声でアップルウォッチに入力し、iPhoneと同期しています。音声認識の精度も上がってますし、アップルウォッチ・シリーズ2は耐水性があるので、お風呂で使っても安心ですね。
「お子さんと一緒のタイミングで寝る」ということは、私も子どもが小さいときはやっていたのですが、仕事と家庭の両立はなかなか大変です。しかし、佐々木さんのように記録をつけていくと、法則性が見えてくるとのこと。まさにライフハックと心理学を組み合わせて、佐々木家らしい時間軸で仕事と家庭を両立させているのです。
本連載はiPhoneがメインなので触れていませんが、佐々木さんがどのようにMacを使っているのか、気になってきましたよね。そこで、今回特別に新刊『たった1日で即戦力になるMacの教科書』を3名様にプレゼント。佐々木さん流のMac使いを知りたい人は、149ページのプレゼントコーナーもチェックしてみてください。
タスク管理アプリ「Taskuma」で毎日の仕事や行動を管理している佐々木さん。ご自身のバイオリズムに合わせてスケジュールを組んでいるので、予定している時刻が大幅に狂うことも少ないそうです。
自分が最後にいつ風邪をひいたのか、意外と覚えてないですよね。そんなときはこの「最後はいつ?」が便利。次にそのイベントがいつ発生するのかも教えてくれます。
アップルウォッチに向かって音声入力することで、記録したメモをiPhoneと同期してくれる「WatchNotes」。パッと思い浮かんだアイデアを貯めておくのに便利ですね。
見る人/美崎栄一郎
『iPhoneバカ』『iPadバカ』などの著者。札幌から福岡までアップルストア全店舗、ソフトバンク本社などでも講演したiPhone大好き人間。『「結果を出す人」は、エクセルをどう乗りこなしているのか?』(学研パブリッシング)が発売されました。【URL】http://www.facebook.com/a16misaki