Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日: 更新日:

君もジーニアスになれる?Apple Storeで働く方法

著者: 栗原亮

君もジーニアスになれる?Apple Storeで働く方法

Apple製品の買い物や困ったときの相談でApple Storeに訪れる人も多いだろう。しかし、どのような人がスタッフとして働いているのかを知る人は意外と少ない。編集部による聞き取り調査などから、Apple Storeスタッフ採用の実態に迫る。

ストアはホワイト職場?

仙台一番町が閉店される一方で、新宿、京都の開業、渋谷の大幅リニューアル、さらには2019年に東京都内と川崎に新店舗の開設が噂されるなど、アップルストア(Apple Store)をめぐる動きが慌ただしい。これは2018年からの5カ年計画で進められているリテールストア改革の一環で、4月に退任が予定されるアンジェラ・アーレンツ氏(アップルシニアバイスプレジデント)の置き土産と言ってもよいだろう。

こうした動きに呼応するように、アップルストアスタッフの募集が急ピッチで進められている。求人サイト情報を串刺し検索できる「Googleしごと検索」では、カスタマーサポート(以下CS)の募集が行われていることが確認できる。

雇用形態は6カ月更新の契約社員(正社員登用あり)、CSの時給は1750円から、勤務時間はシフト制の実働8時間/日の週40時間勤務となっていて、小売業としては平均的かそれより好条件と感じる人もいるだろう。だが、実際にどのようなスキルや人柄が求められているのか、事情に詳しい複数の関係者から聞き取り調査を行った。

Apple Storeは首都圏を中心にどんどん店舗数が増えてきている。

各種求人媒体にも情報が掲載されるものの、Appleに関する採用情報はApple公式サイトに集約されている。【URL】https://www.apple.com/jobs/jp/

大学生以上であれば誰でも自分のスキルをアピールして希望する職種に応募可能だ。採用情報からアップルI Dでサインインして履歴書を送付する。書式に規定はないが、ビジネスSNS「LinkedIn」のプロフィール情報を登録しておくと応募はスムースだ。

アップルオタクは少数派

まず、募集職種はその時々の状況によって変わり、セールス部門はスペシャリスト、エキスパート、プロ、サポート部門はテクニカルスペシャリスト、テクニカルエキスパート、ジーニアス、オペレーション部門はスペシャリスト、エキスパートのように分類され、そのほかクリエイティブ、ビジネスエキスパート、リード、マネージャーのように20種類ほどの職種に細分化されている。

私たちがストアで目にするのは、主にアップルが直接雇用したスタッフだ。アップル正規販売店に支援で入っているのは、それとは別となるアップルジャパン(Apple Japan)所属のセールス(ASC=Apple Solution Consultan)チームとなっている。また、同社の雇用に年齢の上限はなく、研修制度があるため応募時点ではアップル製品に関する専門知識も問われないが、能力が高ければ当然評価される傾向があるという。また、語学力についても同様に必須条件ではないものの、インバウンド需要の高まりで英語に加えて中国語の能力は有利に働く可能性がある。

しかし、やはり重視されるのは接客業としての社会人常識であり、チームとして働くためのコミュニケーション能力だという。「その人と一緒に仕事をしたい」と思えるかどうかが採用のポイントになると関係者は語る。

職場環境の印象は人それぞれだろうが、ストアスタッフもまたアップル好きの人たちと大きく変わらないということを知れば、親しみが湧いてくるはずだ。 (文/栗原亮)

Apple Store関係者はこう語る!

現在募集されている勤務先にはまだ存在していない都内と川崎と思われるストアが記載されている。2019年オープンが予告されているため募集人員もそれなりに多いことが予想される。