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iPad専用ペン 使用者の声

iPad専用ペン 使用者の声

Apple Pencil

使用した製品●Apple Pencil(第1世代)

CrayonがiPad(第6世代)のみに対応しているため、ここでは第1世代のApple Pencilを利用していますが、第1世代と第2世代のApple Pencilの描き心地は大きく異なりません。第2世代のApple Pencilの購入を検討している人も参考にしてください。

Apple Pencilをはじめて触ったときは、まるで本物のペンのようななめらかな描き味に「これはペンと紙の再発明か!」と感じました。筆圧感知によって線の強弱がコントロールできるので、絵を描くことを生業にしている人や趣味でイラストを楽しむ人にとってもペンタブを置き換える可能性を秘めた最初の製品ではないかと思います。また、出先でもケーブルなしで充電がサクッとできるのは、Crayonにはない特徴です。ツヤツヤとした質感のボディは高級感があり、銀色のリング部分にある刻印が常に上を向くように重心が調整されているという凝ったギミックがあったり、「なかなか所有欲を満たすのがうまいな、Appleは」と思わせる素晴らしい製品です。

使用者の声(1) 筆圧を感知するから表現の幅がケタ違いです

Apple PencilとCrayonの一番大きな違いは、筆圧を感知する機能があることです。指先に力を加えながら動かすと滑らかに強弱のある線が描けるので、筆圧感知に対応したアプリを使ったときの表現の幅が大きく異なります。本格的なイラストやマンガを描くことが目的であれば、Apple Pencilを選んでおくのが無難だと思います。一方、Crayonでも傾き検知はできるので、まったく絵を描くのには向いていないというわけではありません。絵はあまり描かず、学生やビジネスパーソンがノートをとったりメモ用途でペンを使うのであればCrayonで十分ともいえます。

(2) iPad本体とペンだけですぐに充電ができます

Apple Pencilのキャップを外すと、充電用のLightning端子が現れます。おもしろいのは、Apple Pencilはオスの端子になっているのに対し、Crayonはメスの端子が搭載されているところです。少々不格好ではありますが、Apple PencilをiPad(iPhoneでもOK)のおしりにケーブルなしでそのまま差し込むと充電が開始されます。たとえば、ビジネスパーソンがお客さんとの商談内容をメモしているときに、突然バッテリ切れを起こしても素早く充電できるのは便利です。「15秒の充電で30分使用可能」を謳っているので、お客さまをそれほど待たせることにはならないでしょう。

(3)iPad(第6世代)以外にもさまざまなモデルに対応しています

Crayonが2018年に登場したiPad(第6世代)のみに対応するのに対し、第1世代のApple PencilはiPad ProとiPad(第6世代)の両方で使用できます。第2世代までのiPad ProやiPad(第6世代)などを複数持っている人は、Apple Pencilを選ぶと使えるシーンが広がります。ただし、2018年に発売された最新のiPad Proに対応する第2世代のApple Pencilは、それ以前の機種に対応した第1世代のApple Pencilとは交換性がないため、自分のiPadに使えるモデルを十分注意して購入しましょう。

 

Logicool Crayon for iPad

使用した製品●Logicool Crayon for iPad

【発売】ロジクール

【価格】7880円(税別)

【URL】https://www.logicool.co.jp/ja-jp/product/grab-a-crayon

Crayonは、Appleが2018年3月のスペシャルイベントで発表したiPad(第6世代)対応のスタイラスペンです。当初は北米の学生・教育機関向けに販売されていましたが、現在は一般のユーザもApple Storeなどで購入できます。長さ163mm、幅12mm、厚さ8mm、重さ20gで、バッテリは最長7時間の連続使用に対応しています。

Apple Pencilが所有欲を満たすモノとしての魅力に溢れる一方で、使い勝手の面でいくつか不満があったのも事実です。後発のCrayonは筆圧感知機能こそ省略されましたが、そんなApple Pencilの欠点を克服し、安価でありながら使いやすいペンに仕上がっています。なんといっても机の上でコロコロしないのは重要です。がしゃーんと大きな音を立てて床に落ちる第1世代のApple Pencilは、精神衛生上よくありません。CrayonはLightningのキャップが紛失しないようボディにつながっているのも気が利いています。少々デザインがおもちゃっぽい気がしなくもないですが、軽くて持ちやすく、精度や描画速度はApple Pencilと変わりません。よりラフに使いたい子どもや、絵は描かないけどノートをとりたい学生には、こちらをおすすめしたいと思います。

使用者の声(1) すぐに使い始められてコロコロ転がりません

Crayonは、封を開けてから使い始めるまでが非常に簡単です。電源ボタンを1秒ほど長押しすると、緑色のインジケータが光って、もう書き始めることができます。これをペアリングと言うのかもよくわからないのですが、ものすごくシンプルです。また、Lightningを差し込む穴にシリコンのやわらかいキャップがついていますが、キャップを開けてもペンと分離しないのがいいところです。Apple Pencilのキャップのようにどこかへ飛んでなくなってしまう心配がありません。本体の形状も平べったいため、コロコロ転って床に落ちることもありません。

使用者の声(2) 軽くて書きやすく長時間の筆記でも疲れにくい

Apple Pencilには適度な重さがあるのに対し、Crayonは持ってみるとずいぶん軽く感じます。スペック上はほとんど重量に差がないのですが、Apple Pencilは全長が長く重心もうしろにあるから重く感じるのかもしれません。Apple Pencil(第1世代)がツルツルですべすべな見た目をしているのに対し、Crayonは金属の表面がさらさらとしていて少しだけグリップ感があるのも良い点です。平べったい形状も意外に指にフィットして持ちやすく、長時間の筆記にも疲れにくいように感じます。好き嫌いはあると思いますが、ペン先が同じにも関わらずCrayonのほうが書きやすい印象を受けました。

使用者の声(3) 価格がリーズナブルだから主にメモ用途におすすめです

CrayonのAppleオンラインストアでの価格は7880円(税別)です。Apple Pencil(第1世代)の1万800円(税別)と比べて3000円くらい安く、本格的にバリバリ絵を描こうということでなく、主にメモ用途で使いたい人であれば大変魅力的に感じる価格でしょう。ちなみに、第2世代のApple Pencilに至っては1万4500円(税別)もするため、あまりお金をかけずにアナログのノートとペンを置き換えるデバイスを手に入れたいなら、第6世代iPadとCrayonという組み合わせは、実にリーズナブルだといえます。