「棚」の中に複数の値が入る
配列のイメージ
これまで扱ってきた「変数」は、箱の中に1つ値を入れるイメージでしたが、「配列」は箱が複数ある棚のようなもの。たとえば、上のイラストの場合、「野菜」という棚の「3」番目には「にんじん」という値が入っていますが、「0」「1」「2」には「たまねぎ」など別の値が入っています。
配列の書き方
このプログラムでは、配列「Mac」を「var」を使って宣言し、続いて値を書いています。「 [](角括弧) 」で囲んだ中に、「,(カンマ)」で値を区切って記載することで配列になるのです。「var」は変数の宣言でも使いましたが、カンマで複数の値を区切って値を格納すると配列になることを覚えておきましょう。
Lesson 1●配列で複数の値を一度に扱おう
たくさんの値を扱うとき、1つずつ変数として宣言するのは大変。そんなときは一気に宣言できる「配列」を使いましょう。「,(カンマ)」で区切るだけで、いくつもの値を格納することができます。ちなみに下のプログラムで値を「””(ダブルクオーテーション)」で囲っているのは、文字列型だから。基本的に配列に含められる値は、同じ種類の型です。
配列に格納した値は、変数と同じように扱えます。たとえば、「print(配列[値の番号])」というように書くことで、これまで同様に出力できます。ここで、値の番号が「0」から始まることに注意しましょう。これは配列に限りません。多くのプログラムで、順番などを表すときは「0」から数えることが多いのです。
配列を使えば1行に納まる
配列を使うと、複数の値を1行で記述できます。1つ目の値を出力したいときは、「print(Mac[0])」と書きましょう。[]内の数字のことを「添字」と言い、配列内の値の数を超えるとエラーになります。
Lesson 2●配列の値を「ループ」で出力してみよう
配列に入っている値をすべて出力したい場合、どうしたらよいのでしょうか。すべてを並べて書くのはあまりに煩雑です。たとえば、値が100個あったなら、「print(Mac[0])、print(Mac[1])、print(Mac[2])」…と100のprint文を書かなければなりません。100ならまだしも、1000個だったらもっと大変。値が多ければ多いほど、手間もミスの可能性も膨大になります。
そこで出てくるのが「ループ」、つまり繰り返しの処理です。ループは制御構文「for」を使って書きます。下の例では、配列[Mac]の中に入っている値を1つずつ[value]に格納し、[{}(波括弧)]の中にあるprintに処理を渡しています。for文は配列の中に納めた値がなくなるまで処理を繰り返すため、たった3行で配列内すべての値を出力できるのです。
プログラムを繰り返し処理する「for文」
最初に1番目の値「iMac」が「value」に格納され、print文で出力します。次は2番目の値「Mac Pro」、その次は「MacBook」と、配列に入っている値がなくなるまで処理を繰り返します。「value」はfor文の変数として使っているだけなので、他の単語、文字列でもOKです。
崎谷実穂
ビジネス、IT、教育関係の記事・書籍のライティングを中心に活動するライター。プログラミングの経験はまったくなし。
びび
Swiftに詳しいツバメ。ノンプログラマーにも丁寧にプログラミングを教えてくれます。