Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日:

【注意】Apple Watchが新幹線の窓に貼り付く⁉︎ 破損の原因にもなる“怪奇現象”の原因は? Appleも解決策を案内中

著者: 牧野武文

【注意】Apple Watchが新幹線の窓に貼り付く⁉︎ 破損の原因にもなる“怪奇現象”の原因は? Appleも解決策を案内中

浮上した3つの説。フィルムのせい? ファンデルワールス力? それとも真空密着?

SNSで話題になったのは、「なぜApple Watchがガラスに吸着してしまうのか」ということだ。さまざまな説があがっている。

仮説1:保護フィルムに粘着性があるのではないか

中国では、iPhoneやiPad、Apple Watchに保護フィルムを貼るのが一般的だ。販売店で保護フィルムを購入すると無料で貼ってくれるし、街中にもフィルム貼りの露店がよく出ている。この保護フィルムが粘着性を持っていて、窓ガラスにくっつくのではないか。

しかし、多くの人がこの説を否定した。なぜなら、フリックやスワイプをするApple Watchに粘着性があると操作しづらい。そのため保護フィルムの表面はサラサラ、スベスベしているからだ。とても粘着力があるとは思えない。

仮説2:ファンデルワールス力によるものではないか

専門家を自称する人が「ファンデルワールス力説」をSNSに投稿したところ、この説が一気に広まった。

ファンデルワールス力とは、いわゆる分子間力だ。平滑な面同士が接触すると、分子が直接接触した状態になる。その状態下では分子間力が働き、面同士が引き寄せられるという。これは、強力接着剤の接着力よりも大きな力なのだとか。

一方、「そんなバカな」という人も多かった。しかし、自称専門家はこう説明する。「ヤモリがなぜ壁を登れるかご存じですか? あれは吸盤ではありません。ヤモリの足の裏には無数の微細毛が生えていて、これを平面にあてると、接触面積が非常に大きくなります。そして、毛と平面のファンデルワールス力で接着し、ヤモリは壁を登っているのです」。

この説明に多くの人が納得し、現在でもこの説を信じている人は多い。

仮説3:真空密着が起きるのではないか

デジタル製品の修理にまつわる情報発信をしているブロガー・波哥修理さんは、真空密着説を投稿した。最大の理由は、保護フィルムを貼っているApple Watchでだけ起きるからだ。

保護フィルムの表面は、摩擦を感じさせない平滑なつくりになっている。また、落下した場合の衝撃保護のために多層構造になっており、内側には弾力性のある素材が使われているという。これを窓ガラスのような平滑な面に押しつけると、境界部分の空気が追い出されて真空状態が発生。吸盤と同じ原理でくっつくと考えるのが妥当だというのだ。




Appleサポートも事態を把握。対処法が示されるも、試すのはおすすめできない

Appleサポートもこの現象が広がっていることを把握したようだ。「都市快報」の編集部が再度サポートに問い合わせすると、返答内容が変わった。

「もし密着して取れなくなった場合は、お湯の入ったカップなどを下に置き、湯気を下から密着面にあててください。しばらく待ってから、Apple Watchを回転させるように動かすと外れる可能性があります」

多くの人がこの湯気をあてる方法でトラブルを脱出している。すると、今度はiPhoneのディスプレイなど、さまざまな場所にApple Watchを吸着させる人が現れた。

原理と剥がし方がわかると、Apple Watchをいろいろなところに貼り付けて遊ぶ人が登場した。画像●小紅書の投稿より。

ただし、湯気をあてる方法でも必ず取れるとは限らない。そして焦って引き剥がそうとすれば、Apple Watchは故障するかもしれない。

本記事では改めて、「絶対に試してはいけない」とお伝えしておく。

Mac Fan 2026年2月号 [雑誌]

Mac Fan 2026年2月号 [雑誌]

発売日: 2025/12/27
Amazonの情報を掲載しています
Mac Fan 2025年11月号 [雑誌]

Mac Fan 2025年11月号 [雑誌]

発売日: 2025/09/29
Amazonの情報を掲載しています

おすすめの記事

著者プロフィール

牧野武文

牧野武文

フリーライター/ITジャーナリスト。ITビジネスやテクノロジーについて、消費者や生活者の視点からやさしく解説することに定評がある。IT関連書を中心に「玩具」「ゲーム」「文学」など、さまざまなジャンルの書籍を幅広く執筆。

この著者の記事一覧

×
×