ここ数年の間ではサウナ室に待ち列ができたり、プライベートサウナ施設が増えたりと、“サウナ熱”がどんどん大きくなってきました。2025年現在はサウナブームも少し落ち着き、だんだんと混雑を気にせずに入れるようになってきています。
サウナは“ととのう”ことを目的として入る方も多く、自身の体調ケアとしても活用されます。ヘルスケアを目的に利用する場合は、Apple Watchなどのスマートウォッチで自身の体調をトラッキングしながらサウナ室に入りたいと考える人も多いでしょう。しかし、サウナ室は高温(おおむね60~100℃程度)で、一般的なスマートウォッチの動作環境からは逸脱しています。たとえば、Apple Watchは0~35℃の気温で安定して動作するように設計されており、やはりサウナには向かないことがわかります。
そのままではApple Watchをサウナに持ち込むべきではありませんが、これを補助する防熱カバー「ネツモリ」を発見したので、実際にサウナに持ち込んでレビューしていきます。
サウナで「ネツモリ」を検証
ネツモリは、特殊な素材で作られた蓄熱パックと、パックとスマートウォッチを一体化させるための布カバーで構成されています。


今回の検証では、Apple Watch SEにネツモリを装着して65℃のサウナに10分間入室し、その後にApple Watchが正常に動作するかを確認します。ネツモリを開発した東邦ガス社は「100℃のサウナで最大20分間、端末表面温度を40℃以下に保てることを確認した」としているため、今回はより緩和された条件での検証になります。

気になる装着感ですが、ネツモリをつけたApple Watchを腕に装着しても、特に違和感はありませんでした。ただ、当然ながら画面が覆われてしまうので、Apple Watchを操作することはおろか時刻を確認することもできません。あくまでサウナに持ち込んでヘルスケア情報をトラッキングするためのものと考えるべきでしょう。
サウナに入室し、サウナの壁掛け時計を眺めながら10分経過するのを待ちます。筆者はいつも5分ほどで出てしまうので、10分はちょっとした我慢大会でした。時計の針が10分を超えるのを確認してすぐに外に出て、ネツモリをずらしてApple Watchを確認すると、いつも通りの文字盤が表示されていました。Apple Watchは動作に問題がある温度になると、赤い温度計と時刻が表示されます。今回はApple Watchが正常に動作する温度だったことがわかりました。指でApple Watchの画面に触れると、熱いというよりむしろ冷たいという感覚でした。40℃は優に下回っていると思います。

サウナから上がった後、心拍数を取得できているかも「ヘルスケア」アプリ確認しました。サウナ入浴中の16時49分で123だったことがわかります。

しかし1つ問題点がありました。サウナに入っている間の心拍数の推移を細かく見たいと思っていたのですが、実際には数分おきに一回の測定しか行われていません。Apple Watchの心拍数測定は通常時、数分おきの測定であることを失念していました。サウナで心拍数をトラッキングするには、「ワークアウト」アプリでワークアウトを開始する必要があります。Apple Watchには残念ながら「サウナ」はないので、「その他」のワークアウトを使って計測すると良いでしょう。

サウナ時間を“気持ちいい”だけで終わらせず、体調の変化まできちんと残したい方には、ネツモリの導入を前向きに検討してみてください。Apple Watchの記録精度を高めるために「その他」ワークアウトを併用すれば、セッションごとの差や自分なりの最適ペースが見えやすくなります。まずは無理のない温度と短時間から、安心感のある記録環境づくりを始めてみましょう。
※サウナへのスマートウォッチの持ち込みはメーカー保証の対象外となる場合があるので注意が必要です。また、利用する施設によってはサウナ室へのスマートウォッチ持ち込みを禁止していることがあります。
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