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椅子に装着! 360度サラウンドスピーカ「COLO GCS」レビュー。ゲームの世界に降り立つ音響体験。早割特典も提供されるクラファン期間は、2025年8月7日まで!

著者: 小平淳一

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椅子に装着! 360度サラウンドスピーカ「COLO GCS」レビュー。ゲームの世界に降り立つ音響体験。早割特典も提供されるクラファン期間は、2025年8月7日まで!

「COLO GCS」は、椅子に取り付けて立体音響を楽しめるサラウンドスピーカです。映画や音楽を臨場感たっぷりに味わえるのはもちろんですが、注目すべきは「ゲーム」での活用。

実際に試してみたところ、本当にゲームの世界に降り立ったかのような没入感を体験できました。

椅子に座った状態。まるでロボットアニメのコックピットのような雰囲気でテンションが高まります。

ゲーム愛好家がスピーカに求めるものとは? クラファン中のCOLO GCSを発見!

世界観が丁寧に作り込まれたRPGって、ずっとその世界に入り浸りたくなりませんか? シナリオそっちのけで、その世界をひたすら歩き回ってしまう。そんなゲームが、今までいくつもありました。

そして、その世界を楽しむために欠かせないのが「音」の存在です。敵キャラクターの咆哮、自分の足音、風に揺れる木々のざわめき…。それらをリアルに感じられれば感じられるほど、自分が本当にその世界に存在しているような気持ちになれるのです。

そんな私がある日見つけたのが、「COLO GCS」の製品サイトでした。COLO GCSは、椅子のヘッドレストに取り付け、7.1.2チャンネルという立体音響を実現するスピーカです。前後左右だけでなく、高さ方向の音も表現できるという仕様を見て、「これなら、さらに深くゲーム世界に没入できるかもしれない」と夢が膨らみました。

さらに、Dolby Atmos対応の映画や、Apple Musicの空間オーディオにも使えることを知り、期待はますます高まりました。これは、ゲームだけでなく、映像や音楽もまるごと楽しめるスピーカなのではないか。そう思うと試さずにはいられません。

なお、現在はクラウドファンディング中(2025年8月7日まで)。プロジェクトが成功した場合、2025年12月以降に出荷予定とのこと。まだまだ先だと思っていたところ、幸運にも先行レビューの機会をいただきました。果たして私の期待に応えてくれる製品なのか、じっくりと検証していきます。

現在、COLO GCSはクラウドファウンディングサイト「kibidango」でプロジェクトを実施中




Mac版のCyberpunk 2077でお試し! 空間オーディオ対応タイトルで体験はどう変わる?

私はふだんMacでゲームをすることが多いのですが、最近とくにハマっているのが、7月17日にMac版がリリースされたばかりの「Cyberpunk 2077:Ultimate Edition」です。空間オーディオにも正式対応しており、さっそくCOLO GCSを使ってプレイしてみました。

Cyberpunk 2077:Ultimate Editionは空間オーディオに対応しています。利用するには、設定画面で「3Dヘッドフォン」を選びます。

舞台は近未来の大都市。オープンワールドを自由に歩き回ることができるこのゲームでは、あらゆる方向から音が飛び込んできます。右側を通り過ぎる車、斜め後方で話し込む通行人、頭上のディスプレイから流れるコマーシャル…。COLO GCSを使うことで、街の広がりや構造をリアルに感じ取ることができました。

立体的な音場を再現する秘訣が、この「V字型センターチャンネルデザイン」。頭上のスピーカにより、高低差のある音の響きを実現しています。
COLO GCSをHDMIケーブルでMacに接続し、「Audio MIDI設定」アプリを起動。7.1チャンネルのサラウンド装置としてしっかりと認識されています。

COLO GCSは立体感と没入感のあるサウンドが魅力。ゲームのプレイレベルもアップ!?

COLO GCSには、頭より高い位置に左右1基ずつオーバーヘッドスピーカが配置されており、高さの表現が明瞭になります。横方向の音の広がりも豊かで、近くの音と遠くの音の距離感がしっかり伝わります。都市の喧騒に包まれていると、本当にその場にいるような錯覚を覚えるほどです。

さらに戦闘時には、音だけで敵の位置が把握できる場面もありました。世界観に浸るだけでなく、ゲームプレイ自体にも好影響を与えてくれるのが印象的です。COLO GCSは、Cyberpunk 2077での体験を確実に引き上げてくれました。

行き交う車のエンジン音、雑踏、人々の談笑…。いろいろな音が立体的に響き合い、本当に街に佇んでいる気持ちになります。




空間オーディオ非対応のMac向けゲームでもイイ! COLO GCSが引き上げる“楽しさ”

ただし、Mac向けのゲームで空間オーディオに対応しているタイトルは、現時点ではごくわずかです。

それでも、非対応のゲームであってもCOLO GCSを使うと印象が大きく変わります。これまで埋もれがちだった環境音や効果音が明瞭に聞こえ、音の情報量が増したように感じられました。レース、アクション、ホラーなど、ジャンルを問わずゲームの楽しさを底上げしてくれる製品だと実感しています。

そして何より、耳を塞がずに済むのが大きな魅力です。AirPodsなどでも空間オーディオは楽しめますが、長時間の使用は耳が疲れてしまいますし、ヘッドフォンは耳まわりが熱くなってきて、特に夏場は不快に感じることもあります。

COLO GCSはそうしたストレスがなく、快適に長時間プレイできると感じました。

Dolby Atmos対応の映像コンテンツも臨場感たっぷり! ただし、“窮屈”というデメリットも

続いて、映画視聴でもCOLO GCSの性能をチェックしていきます。

「Prime Video」アプリでDolby Atmos対応の作品を再生してみたところ、音の広がりをしっかりと感じることができました。特に上方向の音の表現力が高く、ヘリコプターが飛ぶシーンでは、頭上で旋回する様子を臨場感たっぷりに感じ取れます。

「Prime Video」アプリを使えば、Dolby Atmos対応のコンテンツをCOLO GCSで立体的なサウンドで楽しめます。なお、SafariでPrime Videoを利用した場合はDolby Atmosを利用できないので注意しましょう。

私は現在、27インチのディスプレイをMacBook Proに接続して使っています。画面との距離を詰めて観れば、自宅がまるでミニシアターのような空間に変わります。限られたスペースでも、映像と音の迫力を十分に堪能できると実感しました。

本格的な7.1.2chのホームシアターを構築しようとすると、スピーカやアンプを揃えるだけで10万~20万円以上はかかってしまいます。それを考えると、COLO GCSは臨場感あふれる立体音響を手軽に楽しめる点で、コストパフォーマンスに優れた選択肢だと言えるでしょう。

ただし、使ってみて気になった点もあります。COLO GCSは構造上、鑑賞中に姿勢を大きく変えるのが難しいのです。たとえば、腕を上げて伸びをしたいときも、本体にぶつからないよう注意しなければなりません。自由な姿勢で映画を楽しみにくい点は、やや残念に感じました。




Apple Musicで音楽も聴いてみよう。COLO GCSによる、耳を塞がずとも音に包まれる新体験

次は音楽体験について試してみました。Apple Musicには空間オーディオに対応した楽曲が数多く揃っており、「ミュージック」アプリから聴くことができます。

Macの「ミュージック」アプリの設定を確認しましょう。[再生]タブで「ドルビーアトモス」を[常にオン](または[自動])にし、[HDMIパススルーを優先]を選んでおく必要があります。

AirPodsで空間オーディオの曲を聴くと、楽器やコーラスの位置まで立体的にイメージできますが、COLO GCSでも同じような感覚で音楽を楽しめました。耳をまったく塞いでいないのに、音に包まれているような感覚があり、とても新鮮で不思議な体験です。

繊細な音の再現も、迫力ある低音も。COLO GCSはスピーカとしての地肩が強い!

そもそも、COLO GCSはスピーカとしての音質が非常に優れていると感じました。通常のスピーカでは埋もれてしまいがちな繊細な音まで、しっかりと再現されています。

一方で、低音の迫力も印象的です。首の後ろ側にサブウーファが配置されており、低音が体に響くように伝わってきます。低音ブーストボタンもあるので、重低音をガンガン楽しみたいときにもいいでしょう。

首の後ろ側にサブウーファを搭載。体を震わせるようなずっしりとした低音が味わえます。本体にある[BASS]ボタンを押すと、低音を8段階で調整可能です。

空間オーディオ対応の楽曲に限らず、ジャンルを問わずさまざまな音楽を心地よく再生できるスピーカだと感じました。

COLO GCSの左側面にある[MOD]ボタンでは、4種類の音質モードを切り替えられます。幅広い用途で使える「ユニバーサル」。映画向きの「シアター」。クリアで明瞭な音になる「FPS」。低音をブーストした「レーシング」。音楽を楽しみたいときは「スタンダード」がオススメです。




COLO GCSの注意点は2つ。購入前にチェックしておこう

COLO GCSの設置や使い勝手について、実際に使ってみて気づいたことを2つお伝えしておきます。

使用前には、椅子との相性、設置スペース、配線の取り回しといった点を含めて、自分の使い方に合っているかどうかをしっかりと確認しておくことが大切です。

①装着する椅子にはヘッドレストが必須

1つ目は、椅子への取り付けについてです。COLO GCSは、ゲーミングチェアへの装着を前提に設計されていますが、ヘッドレスト付きの椅子であれば、ある程度は対応できると思います。

私が使用しているのは、ヘッドレストが背もたれから独立しているタイプのワークチェア。この椅子にも装着できましたが、ベルトがずれやすく、スピーカの角度が傾いてしまうことがありました。しっかりと安定させるには、椅子との相性が重要です。ゲーミングチェア以外での利用を検討している方は、製品サイトに掲載されている取り付け例やバックプレートの形状を確認し、自分の環境で問題なく使えるかどうかを事前にチェックすることをおすすめします。

スピーカを装着するためのバックプレートは、ベルクロのベルトで椅子に固定します。ベルトの回し方を工夫すれば、ゲーミングチェア以外にもさまざまな椅子に取り付けられるでしょう。

②ケーブルの配線は計画的に

2つ目は、配線に関する注意点です。COLO GCSはACアダプタによる給電が必要で、再生機器とはHDMIケーブルで接続します。これらの端子はスピーカ背面の下部に配置されています。

私の環境では、MacBook Proをディスプレイの下に設置しているため、HDMIケーブルを体の横を通して背中側へ配線しました。そのせいで、椅子に座ったり立ち上がったりする際には、ケーブルを引っかけないよう注意しなければなりません。また、椅子を動かすときに電源ケーブルを踏んでしまわないよう、床の配線ルートにも気を配る必要がありました。

なお、COLO GCSはBluetooth接続にも対応していますが、7.1.2chの立体音響を楽しむにはHDMI接続が必須です。本格的に空間オーディオを体験したい場合は、有線接続を前提に環境を整える必要があります。

インターフェイス類は背面下部に集約されています。USB-CやeARC対応HDMIポートなどもありますが、Macとは通常のHDMIポートで接続しましょう。
電源コードとHDMIの2本のコードを椅子につなぐ必要があります。どのようにつなぐか、導入前にイメージしておいたほうがいいでしょう。

大きなサイズはやや懸念点。ただし、それを補ってあまりあるサウンド体験

COLO GCSはサイズが大きいため、日常的に椅子に装着したままにしておくのは少し気になります。構造上、座っていると体の動きがある程度制限されますし、立ち上がるときには本体にぶつからないよう注意が必要です。

ただし、バックプレートからスピーカ本体が簡単に取り外せるため、使うときだけサッと装着するスタイルが現実的だと思います。

とはいえ、装置自体がややかさばるため、部屋が狭いと置き場所に悩むかもしれません。私自身、「仕事用のデスクとは別に、ゲーム専用の椅子とスペースがあればいいのに」と感じました。

このように、取り回しに関しては正直なところ多少の煩わしさがあります。しかし、それを補って余りあるほど、音の体験には大きな感動がありました。予想を超える臨場感、迫力、そして没入感。サウンドにどれだけ価値を見出すかによって、この製品の評価は大きく変わってくると思います。

割引価格で5万9800円。軽い気持ちでは買えないけれど…COLO GCSの満足感は間違いなし!

価格も決して安くはありません。予定小売価格は12万4800円。クラウドファンディングの早期割引価格でも5万9800円からと、気軽に手を出せる製品ではないでしょう。「なんとなく面白そう」という軽い気持ちで購入するには、ややハードルが高いと感じます。

それでも、ゲームや映画、音楽の体験を一段階引き上げたい。そこにしっかりとお金と環境を投じたいという人にとって、COLO GCSは確かな満足を与えてくれる製品です。

クラウドファンディングは8月7日まで実施中。プロジェクトが成功すれば、かなりお得な早割価格で入手できます。音の世界に本気で向き合いたい方は、ぜひ支援を検討してみてください。

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著者プロフィール

小平淳一

小平淳一

Apple製品を愛するフリーランスの編集者&ジャーナリスト。主な仕事に「Mac Fan」「Web Desinging」「集英社オンライン」「PC Watch」の執筆と編集、企業販促物のコピーライティングなど。ときどき絵描きも。Webの制作・運用も担う。

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