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Apple Intelligenceのテキスト生成機能「作文ツール」をiPhoneで使う方法。「LINE」や「X」でも使えるぞ! 文章生成、要約、校正…とにかく頼れる

著者: 関口大起

Apple Intelligenceのテキスト生成機能「作文ツール」をiPhoneで使う方法。「LINE」や「X」でも使えるぞ! 文章生成、要約、校正…とにかく頼れる

Apple Intelligenceの「作文ツール」をiPhoneで使ってみよう!

Apple Intelligenceの便利機能は多数あるが、個人的にもっとも“日常”になりそうだと感じているのは「作文ツール」だ。

作文ツールは、その名のとおり“文章を作る”機能。簡単な指示文を元に文章を作成したり、文章の構成をしたり、あるいは買い換えたり。カジュアルなシーンからビジネスシーンまで活用できる。

メモ」や「メッセージ」といったAppleの純正アプリだけでなく、サードパーティアプリで使えるのも作文ツールの利点だ。たとえば「LINE」でも、キーボード上からすぐに呼び出せる。

本記事では、iPhoneを例に、その使い方から活用シーンまでを解説していく。

作文ツールを純正「メモ」アプリ試す。簡単なプロンプトから文章を作ってもらおう

作文ツールは、基本的に“キーボードが表示される場所ならどこでも”使用できる。ここでは「メモ」アプリにおける手順を解説するが、ほかのアプリでも挙動は基本的に同じだ。

Apple Intelligenceの利用環境が整っている場合、キーボードの上部に作文ツールのアイコン(上図赤枠)が表示される。
アイコンをタップすると、作文ツールが起ち上がる。
まずは、プロンプトから文章を作ってみよう。[作文ツール]のウインドウを少し下にスクロールすると、[作文]が現れるのでタップ。
続いて、プロンプトを入力する。ちなみに、この際使われるのはChatGPTだが、処理はオンデバイス上で行われる。
作文するにあたり、詳細が求められることもある。
入力したら[アップデート]をタップしよう。もちろん、詳細を入力せずに[無視]から作文することも可能だ。
文章に破綻はないが、とってもお堅い文章が出来上がった。これでは、義理の両親との距離は縮まらない。
[ChatGPTからの提案]をタップして、カスタマイズしていこう。当然、手入力で修正することも可能だ。
修正を実行していくごとに、提案内容は変わっていく。[書き直し]から、文章全体をリライトすることもできる。
[ChatGPTからの提案]を何度か使った結果、親族とのやりとりにちょうどいい塩梅の文章になった。念のため書いておくが、私自身は義理の両親に連絡する際に作文ツールを使ったことはない。冗談めいて書いたが、このAIを使うことの“失礼さ”を払拭していけるかどうかが、生成AIの課題だとも思う。

文章の構成、リライト、要約もお任せ! サードパーティアプリでも使えます

作文ツールの機能は、プロンプトで文章を生成するだけではない。書いた文章の校正、リライト、要約などにも対応する。ここでは、Macユーザにはおなじみの「ポラーノの広場(作:宮沢賢治)」の一文を使って、作文ツールの機能を試していこう。

なお、以降は「Safari」を使って青空文庫で「ポラーノの広場」のページを開いたキャプチャだ。

Webページのテキストを対象に「作文ツール」を試す

テキストを選択すると表示されるメニューに、[作文ツール]がある。
タップすると、作文ツールが起ち上がる。メニューの内容は、「メモ」アプリのときと同様だ。端から機能を試してみよう。
まずは[校正]。誤字脱字などを修正する機能だ。今回の場合、元の文が小説なので適切な“校正”とは言い難いが、「ずうっと」→「ずっと」といった修正が入っている。
恐れ多いが[書き直し]。「そのころわたくしは」→「当時、私は」など、整然とした文章に書き換えられている。
[フレンドリー]。言葉のとおり、カジュアルな文章になる。友人や家族とのやりとりに使いたい。
[プロフェッショナル]。こちらはフォーマルな文章になる。ビジネスシーンや式典での挨拶などに有用だろう。
[簡潔]。修飾表現などが省かれ、端的な文章になる。後述する[要約]よりは情報量が多いため、目的によって使い分けたい。
[要約]。数行の文章に圧縮する。かなりの情報が削ぎ落とされるので、使い方には注意したい。
[要点]。トピックとその解説という形式で内容をまとめてくれる。個人的には[要約]よりも頭に入ってきやすい。
[リスト]。文章を箇条書きにする。長文を整理し、必要な情報を抜き出したいときに使えそうだ。
[表]。小説に対して実行するのはナンセンスだが、表組みにまとめる機能も備えている。数字情報を含む文章に対して使おう。

「LINE」や「X」などサードパーティアプリで試す

作文ツールは、「LINE」などのサードパーティアプリでも利用できる。テキストを入力して選択し、メニューから[作文ツール]を選ぶだけだ。
あとの使い方は、ここまでの解説と同じ。届いたメッセージのテキストに対しても利用できる。
X」でも利用可能。誤字ポストをしないために、[校正]に頼ることが増えそうだ。

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著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

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