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面倒な電池交換は不要! ソーラー充電対応の紛失防止タグ「MATECH Smart Card Solar」レビュー

著者: 小枝祐基

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面倒な電池交換は不要! ソーラー充電対応の紛失防止タグ「MATECH Smart Card Solar」レビュー

【サイズ】 53.5(W)×2.7(D)×85(H)mm
【主なスペック】 重量:21.4g/電池容量:230mAh/ソーラー入力:DC 5V、0.07A(3.5W)
【製品貸与】 MATECH

コンパクトサイズで財布のポケットに入る

Appleの「AirTag」でおなじみの紛失防止タグ。私も普段からAirTagを愛用しており、キーホルダーケースに入れて家の鍵につけていますが、形が丸いため、財布やカードケースに入れると膨らみが気になることも。その点、カードタイプの紛失防止タグだと、スマートに収納でき便利です。

一方で、カードタイプの多くは電池交換ができなかったり、充電できても駆動時間が短かったりと、AirTagと比較して一長一短があります。そこで今回、カードタイプの紛失防止タグの使い勝手を確かめるベくメーカーに借りることにしました。それが、MATECHの「Smart Card Solar」。裏面にソーラーパネルが搭載されており、太陽光で充電できるのが特徴です。満充電で約1年間も使い続けられます。

ソーラーパネルは本体の背面に取り付けられています。防水性能はないので、充電は屋内の日当たりのよい場所でするのがおすすめです。

厚みは2.7ミリメートルで、だいたいクレジットカード2〜3枚を重ねたくらい。面積はクレジットカードよりも少し小さいので、多少の厚みはあるものの、財布のポケットにも入れられます。

Appleの「探す」アプリに対応しているので、アプリ上でスムースに登録可能。登録後は、「探す」上にタグの位置が表示され、iPhoneやMacから最後に検出された場所を確認したり、遠隔で音を鳴らしたりできます。

ただ、カードから鳴るサウンドの音量は、これまで使ってきたほかの紛失防止タグと比べて、少し小さいと感じました。この点は少し残念。とはいえ、音質はエアタグのように強弱のある音と単調な電子音の中間で、耳に優しく聞き取りやすくはあります。

検出精度も問題なし

位置情報の検出制度を確かめるため、iPhoneを自宅に置いて「探す」アプリの画面録画を行い、複数の紛失防止タグを持って近所を散歩しました。その結果、駅など人が集まる場所では、AirTagと同様に正確な位置が表示されました。路上での検出位置や回数には多少の違いがあるものの、通ったルートから大きく外れることはなく、十分な効果が期待できそうです。

「探す」アプリで[その他の持ち物を追加]を選び、「Smart Card Solar」のボタンを長押しすると、デバイスが検出されます。AirTagと比べると、位置情報の更新頻度に違いはありますが、駅や商業施設など人が多く滞在時間が長い場所では、その差はほとんど感じられませんでした。

ただ、「探す」アプリで提供されている、Bluetoothの接続範囲内でiPhoneからの距離を表示する「正確な場所を見つける」機能は、AirTag以外の製品には対応していません。なので複数階にわたる商業施設などで探しだす際は、AirTagに軍配が上がりそうです。

なお、ソーラー充電は約3〜3.5時間でフル充電が可能。防水機能はないため、日当たりのよい室内でチャージするのがいいでしょう。

紛失防止タグは、基本的にボタン電池を使用するものが多いので、電池交換が面倒です。だからといって電池交換をおろそかにすると、万が一紛失したときに役に立ちません。その点で、素早く、ロングライフなこの充電方式は大きな利点といえるでしょう。

たとえば、財布など重要なものにはAirTagを、名刺入れなどにはこのコスパの良いSmart Card Solarを使うという方法が、セキュリティ面で効果的と感じました。

※この記事は『Mac Fan』2024年11月号に掲載されたものです。

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著者プロフィール

小枝祐基

小枝祐基

PC、Mac、家電・デジタルガジェット周りを得意とするフリーライター。著書に『今日から使えるMacBook Air & Pro』(ソシム)、『疲れないパソコン仕事術』(インプレス)など。

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