iPhone XS/XS Maxが登場して、Appleのすごさをさらに感じている。というのも、相変わらずiPhone 8や7を作り続けているからだ。iPhone SEの販売はディスコンとなり残念がっている人もいるが、まだ格安携帯会社では販売されている。そう、過去モデルも価値があることがすごいのだ。
ちなみにボクは、iPhone 8 Plusを最新のiOS 12にアップして快適に使っている。そう、長く使ってほしいという思いがメーカー側から伝わってくる。
それはメルセデス・ベンツも同じだ。Gクラスという四輪駆動車がある。1979年に登場したというから38年の歴史のある車だ。実は、2006年にGLEクラスが登場し、Gクラスは消滅するはずだった。だが、ファンの要望に応え、その後も生産し続けられたのである。そしてついに今年、ほぼ同じ形でモデルチェンジまでしたのである。まさにファンの力である。そこには、長く愛されたいというメーカーの思いもある。
通常は新しいものだけに注力し、過去のものは格安で叩き売っていく。そんな“消費される常識”が溢れる現代において、この2社は、古いモデルも作り続けているのが本当にすごい。ニーズがあるというのも驚異的だ。どちらもケチなボクからしてみれば大好きな企業だ。
ボクは長く物を使うのが好きだ。ボールペンや万年筆などは10年選手だし、メガネも20年以上使っている。iPhone 8や7が未だに支持される世界が好きだ。
話は変わるが、「同じ釜の飯を食う」という言葉がある。その言葉どおり、ボクは呆れるほど、人とご飯を食べるのが好きだ。美人とのご飯はもっと好きだ。逆に言うと、一人でご飯を食べるのが大嫌いである。寂しいのだ(笑)。
いつの頃からだろうか? 多分、高校時代に友だちと喫茶店に行ったのが始まりだろう。多治見駅前近くの「K」というパスタ屋さんにたむろしていた。
ボクは、せっかく人と知り合ったのならぜひともご飯を食べたいと思う。だから、今朝は代官山で某社長とモーニングを楽しみ、昼は編集者と中華でランチ、そして某雑誌チームとディナーを共にする。
そしてその都度、ボクは成長をしている。体格のことではない。精神的にも仕事的にも飛躍をしているのだ。会食はものすごくエネルギーを使う。気も使うし、話題も必要だ。キャッチボールのタイミングや、相手がその料理が好きかどうか? お酒は足りているだろうか?などと目も常に使う(ちなみにボクは断酒中)。
「せっかく出会ったのだから」と、どんどん食事に誘う。マルコム・グラッドウェルの著書ではないが、2秒でだいたい他人のこともわかるが、2時間一緒にいることではじめてわかることもたくさんある。だから会食をするのだ。
また、相手が選ぶ店も楽しみだ。センスが出る。
共通して言えることがある。会食が楽しい人ほど成功している。少なくともボクがいる世界ではそんな感じがする。会食貧乏だが気にしない。さあ、明日は誰と食べようか?
※この記事は『Mac Fan』2018年12月号に掲載されたものです。
著者プロフィール
野呂エイシロウ
放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。