現金が必要な台湾で、なんとかキャッスレス決済できない?
シンガポールや香港のように、iPhoneだけで身の回りの決済を完結できる国もありますが、まだまだ現金が必要な国もあります。日本人の旅行先として人気の台湾もその一つ。私の著作も何冊か台湾でベストセラーになっており、現地のキャッシュレス事情にも精通しているのですが、結論から言うと、いまだに現金が必要です。たとえば、台湾には「悠遊カード」と「iPASS」という交通系ICカードがありますが、チャージ方法は現金(台湾ドル)のみ。というわけで、今回は現金が必要な国で、いかに日本円の現金を使わないようにするか、がテーマです。
まず出国前に着手したのは、英・ロンドン発祥の決済サービス「Revolut」のアカウントを作成し、バーチャルなVISAブランドのプリペイド式デビットカードを入手することです。ここに日本円でチャージすると、VISAカードとしてネット上で使えるようになります。
加えて、デビットカードだけでなく、台湾のリアル店舗で使うための物理カードも発行。現時点でRevolutはApple Payに対応していないので、リアル店舗で使うには物理カードが必須なのです。
空港で両替するより手数料分270円もおトク!
では、具体的な使い方です。まず「Revolut」アプリで指定した口座(私の場合は楽天銀行)に日本円を振り込みます。国内クレジットカードからもチャージできますが、その場合は手数料がかかるのと、海外ATMでの現金引き出しができないので、銀行口座からのチャージがおすすめです。
たとえば、台湾で交通系ICカードを購入する場合、コンビニではApple Payを使ってカード自体は買えますが、もちろん残高は0円。チャージできるのは現金の台湾ドルだけ。そこで店内に設置されているATMを使って、Revolut経由で現金の台湾ドルを引き出します。これで台湾ドルの現金が手に入ったので、駅やコンビニで無事に交通系ICカードにチャージできました。
先述のとおり、Revolutを使ってリアル店舗で決済するには、物理的なカードが必要です。でも口座残高さえあれば、即座に日本円から台湾ドルに両替されて、口座に反映されます。しかも、手数料は0円。
Revolutで決済すると、即座にiPhoneに通知がきます。1分単位で履歴が残るうえ、店の名前や住所も反映されるので、「何に使ったのか」が一目瞭然です。これは便利!
ちなみに、空港で3000円を台湾ドルに両替すると、手数料などが引かれて575台湾ドルですが、Revolutカードを使ってATMで引き出したら632台湾ドル。57台湾ドル分(約270円)ほどお得です。Revolutを使った海外での現金引き出しは1カ月で2万5000円までですが、さすがにそこまでは必要ありません。高額の決済であれば、クレジットカードやApple Payを使えばいいので。たぶん、次の海外出張のときは現金の日本円を持っていかないだろうなぁ。
「Revolut」アプリを使えば海外で急に現金が必要になってもコンビニのATMで簡単に引き出せます!