デッキ構築型ローグライトゲームだと?
ふん…貴様ら、久しぶりだな。雑誌『Mac Fan』を飛び出し、Webサイトに登場してやったぜ。「Mac Fan Portal」って言ったな…まあまあのサイトじゃないか。
まぁいい。戦闘民族サイヤ人の王子であるこのベジータ様が、「Mac Fan Portal」でもApple Arcadeを遊び尽くしてやるぞ!
だが勘違いするなよ…。オレ様はヒマというわけじゃない。カカロットとの戦いに備えて、日々のトレーニングや修行、ウォーミングアップや戦闘準備、特訓や鍛錬などで忙しいのだ!
まずは手始めに、「Dicey Dungeons+」で遊んでやろう。デッキ構築型ローグライトゲームだと? 何だそれは!
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バトルの戦略? てめえで勝手に判断しろ!

願いを叶えるためダンジョンに挑む戦士。こいつらの世界にドラゴンボールはないらしい。だが、その戦士は妙な女の力でサイコロのような姿に変えられてしまった! フン、情けない奴だ。
まずはこいつを使ってダンジョンを進み、最深部にいるボスを倒すのが目的だ。

ダンジョンの作りは単純。すごろくのようなマップがあり、マスをタップすることで自由に移動できる。敵キャラクターのいるマスなら戦闘、リンゴは回復、宝箱は装備の獲得、店では買い物や装備のパワーアップといった具合だ。これならナッパのような単細胞のバカでも迷うことはなかろう。
そしてこのゲームのメインは探索ではなく戦闘。サイヤ人のオレにピッタリだな! RPGのようなターン制のバトルだが、戦闘にはサイコロを使う。まるでカイジだぜ…。
しかも、単純にデカい目やゾロ目を出せばいいというわけじゃない。攻撃や防御、回復などさまざまな効果を持った装備に有効な目をぶち込み、戦闘を有利に進めるのだ。そう…この勝負…運否天賦なんかじゃない…。

この勝負で出た目は「6」「2」「5」「1」。この数字を「ハンマー」「火花」「ハエトリグサ」「クリスタルの剣」といった攻撃手段に割り振てて実行するわけだ。
3倍のダメージを与えるクリスタルの剣は強力だが、最大でも5の目までしか使えん。となると、6の目を相手に追加効果を与えるハンマーに使うか、自身の回復もできるハエトリグサに使うか…。てめえで勝手に判断しろ。
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何度も気軽にバトルできる、こいつは戦闘民族向きだ!

装備は道中で入手するか、レベルアップすることで増えていくが、限られた枠の中、ダイスの目が無駄にならないように組み合わせるのが重要だ。この辺りがデッキ構築型というわけか。
選択は悩ましいが、複雑すぎず、バトル自体のテンポがいいからストレスなく戦えるぞ! ちなみに、装備だけじゃなく使えるキャラもさまざまだ。攻撃特化の戦士、相手の攻撃を奪ったり細かいダメージを重ねる盗賊、よりギャンブル要素の強いロボットなど、特性を活かして戦うのだ。

ピンチになれば強力な効果を持つリミットブレイクも使えるぞ。魔女の場合は「水晶玉」。追加でサイコロを3つ振れるという、一気に戦況を一変させる性能だ。このオレのファイナルフラッシュほどではないがな!
当然、敵も一筋縄ではいかん。いちいちこちらの行動を封じてくる、グルドのように鬱陶しい奴もいるから気を付けろ!

ちなみに、途中で敵にやられてくたばった場合は装備をすべて失い、レベルも1から。ダンジョンの構成も変化する。こいつがローグライトというやつだな。
とっつきにくくなりそうなシステムを、貴様らにも馴染みのあるダイスを使うことによって感覚的にすぐわかるよう、シンプルにまとめていやがる。バトルは1vs1のみで、探索や罠などの要素がないのも潔いといえよう。
軽いノリやポップな見た目に似合わず、なかなか考えられているゲームだな。一回のプレイ時間も長すぎず、何度も戦闘の楽しさが味わえる良作だ!
著者プロフィール

R藤本
吉本興業所属のピン芸人。1981年3月16日生まれ、福岡県出身。好きなものはドラゴンボール、海(スキューバダイビング)、動物(特にセキセイインコ)、ボードゲーム(海外のものに詳しい)。苦手なものはスポーツ全般、絶叫マシーン、生牡蠣。