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第4回 if文とelse if文を理解しよう(1)

著者: 崎谷実穂

第4回 if文とelse if文を理解しよう(1)

条件を加えてルートを追加!

「else if」を使ったプログラム

前回のおさらいですが、プログラム内の「var」は「変数を宣言する」ときに使います。このプログラム内では「身長」や「体重」が変数になります。

Lesson 1●型推論の罠とプログラムの計算式

「型推論」とは、その変数が文字列なのか、整数なのかといったことを判断し、自動的に「型」を判別してくれるXcodeの機能です。そのため、自分で型を指定する必要がありません。しかし、ここではわざわざ「Double(浮動小数点)型」を指定しています。

身長の「1.72」は、型推論で「Double型」と判別されます。しかし、このままだと体重の「72」は整数なので、整数型(Int型)と推論されてしまいます。そのままBMIの計算をしようとすると、型が違うため計算できず、エラーになってしまいます。

「72」を「72.0」と書けば、Double型に型推論してくれます。しかし他の値を代入するときに、それが整数だった場合「.0」を書くのを忘れてしまうかもしれません。また、他の人と共同で1つのプログラムを書くことを想定すると、型は明示しておくほうがよいでしょう。

型を書く必要性

通常、Swiftでは自分で型を指定する必要がありませんが、右ページのプログラムの場合、両方「Double(浮動小数点)」に合わせて計算してないと、エラーになってしまいます。「型推論」は便利ですが、の人と共同で作業するときなど、型は明示しておいたほうがベターなケースも多いのです。

コードで四則演算

Swiftをはじめとする多くのプログラムでは、足し算を「+」、引き算を「ー」、掛け算を「*(アスタリスク)」、割り算を「/(半角スラッシュ)」、と書きます。右ページで登場したプログラムを例にすると、この右辺は、まず「()」内の身長×2を計算して、体重をその「身長×2」で割るというプログラムです。掛け算の「*」、割り算の「/」といった表記は、表計算ソフトを使ったことのある人ならば馴染みがありますよね。

Lesson 2●if文とelse if文の構造を理解しよう

「if」や「else」を使ったプログラムは、一般的に「制御構文」と呼びます。プログラムは上の行から順番に書いたことが処理されていきますが、「if」を使うと、「ある条件を満たしたとき(真・trueのとき)だけ処理する」というプログラムが書けます。さらに、「else」を使うと、「条件を満たさなかったとき(偽・falseのとき)」にだけ実行する処理を追加していくことができます。

また、2つの対象の関係を調べるもののことを「比較演算子」といいます。プログラムで使う比較演算子は通常、左辺の変数を右辺の値と比べるときに使います。比較演算子には、「>(より上)」「<(より下、未満)」「==(イコール)」「>=(以上)」「<=(以下)」「!=(ノットイコール)」などがあり、プラグラム内にもよく登場するので、覚えておくとよいでしょう。

ifのフローチャート

プログラムは上から順番に実行されます。そのプログラムの中に「if」を使った条件を追加すると、その条件を満たした場合(真・true)に実行される処理のルートが生まれます。条件を満たさない場合(false)はそのまま次のプログラムへ処理が流れます。

else ifのフローチャート

最初のif文で比較した条件が「真(true)」であれば「処理A」が実行され、「偽」のときは「else if」で比較されます。こちらが「真」のときは「処理B」が実行され、「偽」のときは何も実行されません。

崎谷実穂

ビジネス、IT、教育関係の記事・書籍のライティングを中心に活動するライター。プログラミングの経験はまったくなし。

 

びび

Swiftに詳しいツバメ。ノンプログラマーにも丁寧にプログラミングを教えてくれます。