5月9日から11日までの3日間、東京ビッグサイトで「Japan IT Week 春 2018」が開催された。クラウドコンピューティングEXPO、IoT/M2M展など13種の展示会を束ねた日本最大級のITイベントだ。イベント自体はビジネス向けのものだが、MacやiPhoneに興味のある一般ユーザにとっても注目すべき展示が目白押しだった。
昨年を超える活況
「Japan IT Week」は、2009年から開催されている国内最大級のIT展示会だ。1年に3回開催されており、ゴールデンウィーク明けの5月9日からは3日間に渡って「Japan IT Week 春 2018」が開催された。東京ビッグサイトの東・西ホールをフルに使い、約1700社もの企業が出展。3日間での来場者はのべ10万2000人を超えた。昨年の同時期に開催されたイベントは約8万8000人の来場だったが、今年はそれを大きく上回る来場者数を記録した。ITの裾野がますます広がっていると感じさせる結果だ。
このイベントは、「商談のための展示会」を標榜している。コンシューマー向けのショーとは異なり、会場のあちこちで商談の姿を目にすることができた。出展社は、日本進出を狙う海外の企業や、知名度はそれほど高くないものの先進的な技術を持った日本企業などが多く、それぞれが代理店や販売会社とのマッチングを目指している。その結果として意欲的なプロダクトを目にする機会がとても多くなり、IT情報の収集という点で非常に興味深い。
もちろん、MacやiPhoneといったアップル関連のアクセサリ・周辺機器を中心に見ても、やはり興味深いプロダクトが目白押しだった。これらのユニークな製品を扱う店舗があちこちに増えて、より身近に手にすることができるようになれば、我々のITライフは今よりもっと楽しく充実したものになるだろう。
アイティーシーが、Channel Well TechnologyのLightning接続Qiワイヤレス充電アダプタ「WCR00005B」を展示していた。Qiワイヤレス充電に対応していないiPhoneモデルに接続することで、Qiワイヤレス充電を可能にするアダプタとなっている。
アスタリスクが、高速 iPhone バーコードリーダ「AsReader CAMERA Type」を展示していた。iPhoneのカメラでバーコードを読み取り、専用アプリを使用することでバーコードリーダ化する。ブースでは、高速に回転するバーコードを瞬時に読み取るデモが行われていた。6月に発売予定。
QNAPは、10ギガビットイーサネットに対応するNASキット「TS-963X」なども発表。iMac Pro (2017)が10ギガビットイーサネット(RJ-45)接続に対応したことで、対応NASキットの需要も増えているという。
QNAPが、Thunderbolt 3/10ギガビットイーサネット接続のNAS「TS-882BRT3」を展示。MacがThunderbolt 3を装備したことで、対応製品の需要が増えてきているそうだ。
Appleコンサルタントネットワークに加盟するフェンリルは、コンシューマー向けから業務向けまで、幅広い用途のアプリを手がけており、その開発事例紹介を行っていた。「NHK紅白」アプリや「Suica」アプリなど、筆者がよく利用するアプリの多くが同社開発だった。
VANLINKSが、カメラジンバルメーカーZHIYUNと日本正規代理店契約を締結し、iPhone用3軸ジンバル「SMOOTH 4」を展示していた。専用ハンドホイールを装備していて、iPhoneアプリ「ZY Play」を使用することで、ズームコントロールやプルフォーカスなどが行える。