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“HomePodはホームミュージックスピーカ”がApple流の再発明

“HomePodはホームミュージックスピーカ”がApple流の再発明

昨年6月に開催されたWWDC(世界開発者会議)2017で発表され、大きな話題を呼んだ「HomePod」。現地時間2月9日より米国や英国、オーストラリアで発売が開始されました。現状この3カ国のみでの発売となっており、残念ながら、日本での発売は未定となっています。

この製品は音楽を再生するだけでなく、本体に話しかけることによってさまざまな操作が可能な「スマートスピーカ」と呼ばれるジャンルに分類されます。Apple以外でも「Amazon Echo」や「Google Home」、「LINE Clova」などが国内で販売されており、すでにこれらの製品を持っていたり、実際に使っているシーンを目にしたことがあるかもしれません。

スマートスピーカは「AIスピーカ」とも言われるとおり、各社独自のアシスタント機能を備えています。たとえば天気予報やニュースの読み上げ、レシピなどの検索、アラームやスケジュール設定、さらにはネットワーク制御など用途も多彩です。音楽の再生も楽曲やアルバム、アーティストを指定できるだけでなく、特定の年代やジャンル、そのときの気分に合わせたプレイリストなど、さまざまな切り口で聴かせてくれるものもあります。

HomePodにも人工知能アシスタント「Siri」が搭載されており、他社のスマートスピーカ同様にこれらの操作を音声で行うことができます。しかし、AppleはHomePodのことを「スマートスピーカ」であるとは言っていません。

そもそもSiriはMac、iPhoneやiPad、Apple WatchにAppleTVと、あらゆるApple製品で利用できるテクノロジーであり、私たちにとっても目新しいものではありません。また「Hey Siri」と呼びかければハンズフリーで利用できる機能もすでにiPhoneやApple Watchで使い慣れているなど、ほかのスマートスピーカが実現している機能はすでにそれらで利用可能です。

そこでAppleはHomePodのことを「ホームミュージックスピーカ」だと捉え、家の中で音楽を楽しむ方法を再発明しました。いわば音楽体験を向上させることに重点を置いているのです。AppleにとってSiriとの共存は、どの製品にとっても当たり前であり、大切なのは「ほかのデバイスでは実現できていない体験を提供すること」です。そう考えると、このパワフルなスピーカの本当の価値が見えてくるのではないでしょうか。

●SPEC

●TOP

上部にタッチパネルがあり、本体を操作する際はここをタップするか、音声によって操作を行います。タッチ操作のアクションは後述します。

●FRONT

全体がメッシュのファブリックで覆われています。カラーバリエーションはスペースグレイとホワイトの2種類。

●BACK

本体には電源ケーブルのみが接続されています。このケーブルは着脱することができません。

(1)HomePodの箱はこれまでのApple製品同様に白を基調としたシンプルなデザインとなっています。

(2)箱を取り外すとすぐに本体が。底が抜けてしまうため、必ず机などに置いて開封するようにしましょう。

(3)同梱物は本体および電源ケーブルとマニュアル類。おなじみのAppleマークのステッカーも付属されています。