重視したのは連係力
2017年は自動車に関連した痛ましい事故が多く、テレビでは乱暴運転の映像が盛んに取り上げられました。「自分が交通ルールを守っていても安全でいられる保証はない」という意識が強くなり、いざというときの備えとしてドライビングレコーダを買っておこうと思い立ちました。
どうせ買うならiPhoneやMacと連係できるものを、と探してみたところ、その条件を満たす製品はあまり多くありません。iPhoneとの連係して録画映像を転送できる製品自体が少ないのですが、さらにMacとの連係もできる製品はかなり限られます。JVCケンウッドの「DVR−W630」は、その両方を満たす非常に貴重な製品だったのです。
実際に使ってみて感心したのは、機能の充実ぶり。走行時の映像を記録するだけでなく、車線のはみ出しや前方車両との近づきすぎを警告する機能なども搭載しており、ドライバー自身の安全運転も支援してくれます。肝心の映像は、最大2560×1440ピクセル/27・5fpsで録画でき、細部までしっかりと確認できます。自動でHDR機能が働くので、夜間もクリアに録画でき、対向車のナンバープレートや看板がハッキリとわかるのには驚きました。
高機能なMac用ソフト
iPhoneとの連係は、専用アプリ「DRV Link」で行います。レコーダ自身がWi-Fiのアクセスポイントになり、iPhoneをそのWi-Fiにつないで映像を転送する仕組みです。Wi-Fi規格はIEEE802・11nなので、転送には少々時間がかかりますが、ドライブ中の映像をいつでもSNSなどに投稿できるのはユニークです。事故の備えとしてだけでなく、ドライブの楽しさも高めてくれる点は大きな魅力ではないでしょうか。
また、Macのビューワソフト「ケンウッド・ルート・ウォッチャー2(KENWOOD ROUTE WATCHER Ⅱ)」も高機能で、走行経路をマップで表示したり、走行中にかかったG(重力加速度)を3軸で示してくれたりします。停車中に横からぶつけられたというときも、衝撃をGとして記録してくれるのです。トラブル時も十分な証拠になってくれるでしょう。
「ドラレコなんて映像を記録するだけのもの」と思っていましたが、本体性能も連係機能も予想以上に充実していて、非常に満足度の高い買い物でした。
[SPEC]
ケンウッド DRV-W630
【発売】JVCケンウッド
【サイズ】49(H)×91(W)×37(D)mm
【価格】オープンプライス
【実売価格】2万5000円前後
【URL】http://www.kenwood.com/jp/products/drive_recorder/drv_w630/
【主なスペック】
【重量】107g(microSDHCカード装着時) 【備考】撮像素子:1/3型 約400万画素CMOS/F値:F1.8/記録解像度:最大2560×1440ピクセル/フレームレート:27.5fps/最大記録画角:水平102°、垂直58°、対角115°/モニタサイズ:2.7型フルカラーTFT液晶
私が紹介します!
小平淳一
Apple製品とドライブを愛する、長野県在住のライター&編集者。