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Macの映像品質をアップさせるプロ仕様アプリ!

Macの映像品質をアップさせるプロ仕様アプリ!

「上級者~プロ用」とされるカメラは、画質以外に「撮影者の意図に沿った設定ができるか?」が大きなポイントとなります。現在のiPhone標準カメラのオート機能は優秀なので、たいていのシーンは無難にまとまった映像を撮ることができます。

しかし、撮影者があえて特定の要素を強調したいと思ったり、オートの判断が誤りやすい状況下で、さまざまな項目を意図どおりに操れないと、道具としては不十分。高い性能を持つiPhoneカメラも、ノーマルで使うとこの呪縛がついてまわります。

そんな状況を解消できるiOSアプリが「フィルミック・プロ(FiLMiC Pro)」です。iPhoneのカメラに関する「ほぼすべて」と言っても過言ではない項目が手動で設定でき、性能をフルに引き出せます。単体のビデオカメラでも、これだけの設定が行える機種は最低でも10万円台以上となるので、これから本格的にカメラの勉強を始めたい人にもおすすめです。

このアプリの設定を正しく理解して撮影しておけば、Macに転送してからリッチな質感を持つ本格的な動画コンテンツの制作も十分可能です。映像の品質にこだわりたい人は、素材となるiPhoneアプリ選びから吟味してみましょう。

なお、このアプリで設定できる項目の値は使用するiPhoneの基本スペックによって変化します。

 

POINT1・本格的な設定で撮影できる

多くの場合、カメラはセンサ上で生成された元のデータを大幅に圧縮してファイル容量を減らしています。圧縮されたファイルは、無加工で見る限りは大きな違いは感じませんが、色や明るさを調整した場合にノイズなどの破綻が生じやすくなります。FilMiC Proでは、標準のカメラアプリで撮影した場合よりも低圧縮(高いビットレート)で収録でき、後加工も有利です。音声も非圧縮のPCMで録音できるなど、本格的なビデオカメラ並みの設定が行えます。

記録クオリティなどの設定

記録のクオリティ設定を[FilMiC Extreme]にすると、最大で100Mbpsという業務カメラ並みのデータ量で記録できるほか、解像度や画面比も現状で使われる大半のものが選択可能となります。

FiLMiC Pro

【開発】FiLMiC Inc

【価格】1800円

【場所】App Store>写真/ビデオ

音声を非圧縮記録

標準のカメラアプリでは必ず圧縮されてしまう音声も、非圧縮PCMの48KHzというCDを超えるスペックで記録可能。外付けマイクで音楽系の収録にも力を発揮します。

柔軟なフレームレート設定

フレームレート(1秒間のコマ数)はスペックの範囲内で任意の数値を設定できるのに加え、再生数より多く取得することでなめらかなスロー映像も撮ることができます。

 

POINT2・撮影時のサポート機能に使える

プロカメラマンは、撮影時にモニタ上の「見た目」だけでなく、その他の補助的な表示もチェックしながら状態を認識します。FilMiC Proでは、業務用カメラで一般的な補助表示をひととおり備えているので、あとで「こんなはずでは…」となる失敗を大幅に避けられます。また、標準カメラアプリでは自動もしくはタップで指定するフォーカスも、リング上のインターフェイスでマニュアル調整できるため、いわゆる「ピント送り」のような高度な表現も行えます。

リングでフォーカス合わせ

フォーカスはオートだけでなく、画面右に表示されるリングを使ってマニュアルで設定可能。撮影しながら動かして、ピントの位置を帰る「ピント送り」のテクニックが使えます。

ゼブラ表示で白トビを回避

一定以上の明るさの部分を縞模様でマークする「ゼブラ表示」は本格的なカメラには常識の機能。いわゆる「白トビ」でその部分の階調が失われてしまうのを防げます。

フォーカスや明るさの状態を確認

ピントがあっている部分を強調表示する「フォーカスピーキング」や、各部分の明るさを表示する「波形モニタ」といった、映像の状態を客観的に認識できる機能もあります。

 

POINT3・色を自在に操れる

圧縮された映像データで色や明るさの調整を行うとノイズなどが発生しやすくなります。一方、同じ色味を再現する場合でも、カメラでの収録時に設定しておけば、圧縮の前段階で適用されるため高画質を実現できます。FiLMiC Proでは色温度をはじめとする細かな項目をあらかじめ設定でき、あとからの調整に向いた「Log」というガンマカーブでの収録も可能。編集後にカラーグレーディング(色調整)を適用する本格的な映像制作プロセスに対応できます。

色温度を直接設定

「ケルビン値」で色温度を完全に手動で設定可能です。窓からの外光と室内の照明が混在するような場面でも的確な設定が行えます。

収録時点で色をコントロール

最終的な雰囲気のイメージがはっきりしている場合には、収録の時点で色調整を行うことで、後処理で発生するノイズや画質低下などを避けることが可能です。

各種のカーブプリセットを用意

「Log」のカーブで収録すると、色や明るさの幅をなるべく広く記録する設定となり、後調整が行いやすくなります。これは映画など色にこだわる撮影で使われるプロセスです。