ユーザインターフェイスを改善! 新しいエフェクトも追加
[メッセージ]
iOS 11のメッセージの大きなトピックは、Apple Payによって友だちに送金ができるようになったことです。ただ、これは米国のみのサービスとなり、現時点では日本のユーザには関係がありません。
国内ユーザでも享受できる新機能は、整理されたユーザインターフェイスです。アプリやデジタルタッチなどが追加されたiOS 10では操作が複雑化してしまいましたが、Appパネルという新しいデザインによって、より少ないタップでアプリやステッカーを呼び出せます。デジタルタッチもAppパネルの1つとして扱うため、メッセージ入力フィールドも大きくなりました。さらに、メッセージを送るときのエフェクトに[エコー]と[スポットライト]が追加され表現力もアップしています。
また、メッセージの内容がiCloudで同期できるようになりました。デバイスを持ち替えても会話が継続しやすいように工夫されているのです。
アプリが使いやすく
(1)Appパネルが下部に
画面の下端に新たに「Appパネル」が追加され、アプリの呼び出しが簡単になっています。アプリをタップするとボタンが拡大します。
(2)App Storeにアクセス
App Storeにアクセスしてメッセージ対応アプリやステッカーを購入できます。
(3)手書きメッセージ
従来はiOSデバイスを横にすると手書きモードになりましたが、iOS 11では横向きにして手書きボタンをタップする手順に変わっています。
(4)カスタマイズ
Appパネルに表示するアプリはカスタマイズすることができます。
(5)新しいエフェクト
メッセージを送る際には右の[↑]ボタンを長押しすることで、吹き出しエフェクトを付けられます。新しいメッセージでは、背景エフェクトに[エコー]と[スポットライト]が追加されています。
より安全で快適なWEBブラウズを実現!
[Safari]
リーダー機能が強化
(1)利用できるサイトが増加
iOS 11のSafariでは、リーダー機能が使えるサイトが広がったことで、以前は使えなかったサイトでも利用できます。
(2)自動リーダー表示
アドレスバー左端の[リーダー]ボタンをタップし続けると、このダイアログが出て、自動リーダー表示を利用できます。
Siriによる学習
(1)Siriからの提案
デバイス内での機械学習によって、直前に見たサイトに関連する検索キーワードがSiriから提案できるようになりました。
(2)カレンダーに追加
Safariで飛行機やホテルなどを予約すると、その内容を把握してカレンダーに予定を追加するかを提案してくれます。
WEBページをPDFで保存
(1)PDFを作成
共有メニューから表示しているWEBページをPDFに変換して保存できます。その場でマークアップ機能で書き込みも可能です。
(2)「ファイル」に保存
作成したPDFは「ファイル」アプリでアクセス可能なフォルダを指定して保存できます。
WEBパスワードの保存
(1)場所が移動
SafariにはWEBサービスのパスワードなどを保存する機能がありますが、その設定は「設定」アプリの[アカウントとパスワード]に移動しました。
(2)パスワードを検索
保存されたパスワードを確認するには(1)の[AppとWebサイトのパスワード]をタップし、パスコードを入力します。
ムービー再生を快適に
(1)ムービープレーヤ
Safariでの動画再生画面のタイムバーやボリュームがフローティングバーに変わっています。
(2)どこでもズーム
動画再生中にピンチイン/アウトすると、どこでもズームが可能になっています。
「ビデオ」アプリのプレーヤも少しだけ改良
「ビデオ」アプリのプレーヤのユーザインターフェイスはほぼ同じですが、右下にAirplayボタンが復活しました。iOS 10ではコントロールセンターを出してさらにページを切り替えないとできなかったAirPlayの設定が簡単になりました。
スレッドとGmailが使いやすくなった
[メール]
「メール」アプリでは、細かなユーザインターフェイスの変更が行われています。まずは開いているメールボックス名が大きく表示されるようになり、差出人の[隠す]が[非表示]に変わっています。
また、スレッド表示にも新しいオプションが搭載され、開封メッセージを折り畳むことで、長いやりとりを遡ることが簡単になっています。スクロールの距離を短くできるというわけです。
そして、長らく不便だったGmailのプッシュ通知/取得が疑似的に可能になりました。フェッチの設定を[自動]にすることで、Gmail公式アプリを併用せずに、ほぼリアルタイムにメッセージを受け取れます。ただし、iPhoneが電源とWi-Fiに接続されているときのみに機能し、タイムラグは1分ほどありました。もっとも、メールアプリを開いて手動で取得するスピードが速くなっているので、移動中のGmailも少し便利になっています。
細かいUIの改善
(1)スレッド表示が変更
同じ人とのやりとりをスレッドにまとめられるスレッド表示。そのデザインが変更されています。
(2)開封メッセージを閉じる
「設定」アプリの[メール]でスレッドのオプションに[開封メッセージを閉じる]が追加されています。
(3)数字列が電話番号に
メッセージ内の数字列を長くタッチすると、[電話番号をコピー]というダイアログに変更されており、数字に自動で「tel:」が追加されます。宅配便の伝票番号など純粋な数字列としてのコピーができなくなっています。
(4)Gmailで疑似プッシュ
フェッチ方式のメールアカウントのデータの取得に[自動]が追加され、電源およびWi-Fi接続中はほぼリアルタイムにメッセージが取得されます。
(5)通知の設定
「設定」アプリの[メール]に[通知]の項目が追加されており、アカウントごとに通知方法を設定できます。
タイマーが秒単位で設定可能に!
[時計]
「時計」アプリは細かい部分のブラッシュアップが行われています。まず、時間と分しか設定できなかった「タイマー」に秒が追加されており、より精度の高いカウントダウンが可能になっています。しかも、要望が多かったと思われるタイマーのリピート機能も追加されました。これまでタイマーで設定した時間になると停止しかできませんでしたが、iOS 11では[繰り返し]ボタンが追加されています。
さらに、従来のコントロールセンターはアラームしか呼び出せませんでしたが、タイマーとストップウォッチのコントロールも追加できるようになりました。各機能にダイレクトにアクセスできます。詳しくはコントロールセンターのページを確認ください(105ページ)。
そのほか、サウンド設定のレイアウトが一部変更になっています。バイブレーションの設定が最上部に表示され、iTunes Storeで購入した着信音/通知音を一括ダウンロードできます。
秒単位のタイマーと繰り返し
(1)秒単位のタイマー
これまで分単位だったタイマーに秒の設定が可能になりました。より高精度にカウントダウンできます。
(2)タイマーの繰り返し
ロック画面で[繰り返し]をタップすると、連続してタイマーをセットできます。反復作業のタイマーがより簡単になるわけです。
コントロールセンターでタイマー
(1)3D Touchで長さをセット
コントロールセンターのタイマーコントロールを3Dタッチすると、すぐさまタイマーがセットできます。
(2)コントロールが反転
タイマー実行中のタイマーコントロールは色が反転します。