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電池の進化が暮らしにもたらすもの

著者: 西山正一

電池の進化が暮らしにもたらすもの

STORY Ⅱ@Adobe

【URL】http://www.adobe.com/jp/

西山正一 Nishiyama Shoichi

2001年にアドビ システムズに入社。WEB製作アプリやDTPアプリの製品担当を経て、現在はCreative Cloudのエンタープライズマーケティング部門を統括。新しいガジェット類にはすぐに飛びつくタイプ。食いしん坊でお酒呑み。

フランスとイギリスがガソリンやディーゼルなどの内燃機関で走る自動車の販売を2040年以降禁止することを相次いで発表しました。これまでもボルボやメルセデスなどのメジャーな自動車メーカーが電気自動車(EV)やハイブリッド車へのシフトを発表してきましたが、国が販売を「禁止する」と明言したのは驚きました。でもさらに驚いたのは、エンジン音がウリのマセラティまでもがEV投入を発表したことでした。モータで走るマセラティってかなり不思議な感じです。ちなみにですが、オートバイもガソリンエンジンは禁止なんでしょうかね? モータで走るハーレーも相当不思議な感じですよね?

近い将来ガソリンエンジンの音を聞くことができなくなると思うと何とも寂しい気持ちになりますが、でもEVもなかなか楽しいものです。以前Tesla Model Sを試乗したことがあるのですが、ギミックといい加速の良さといい、ギークごころをくすぐるなんとも楽しい経験でした。もし自宅に充電器を設置できる環境だったら、その場でローンを組んでいたかもしれません。

まぁ、仮に自宅で充電できたとしても、心配なのは電池の持ち、つまり走行距離です。現在市販されているEVでもっとも走行距離が長いのは先述のTesla Model Sの(条件により変わるそうですが)最大632kmだそうです。いろいろな条件を鑑みると500kmくらいが現実的な気がします。一充電で片道250kmの往復ドライブとなると東京~浜松というところでしょうか。途中で渋滞に引っかかるとちょっとドキドキしそうです。

電池の容量って、どのくらいまで進化するんでしょう? 2016年にMITが発表した内容によるとリチウムイオンの密度は従来の2倍に高めることができ、2017年には実用化される見込みとのことです。となると、先ほどのTeslaの例で換算すれば往復1000kmが実現し、名古屋くらいまで一気にドライブができる計算になります。一回の充電でこれだけ走れるのであれば十分安心ですね。