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ITと共に進化するマーケティング

著者: 武藏由佳

ITと共に進化するマーケティング

STORY Ⅰ @IBM

【URL】https://www.ibm.com/jp-ja/

武藏由佳 Yuka Musashi

カスタマー・エンゲージメント・ソリューションのサービスおよびセールスエンジニアとして、顧客体験分析やマーケティング・オートメーションのソリューション導入・活用支援を通じたお客様のマーケティング業務効率化やビジネスの成長を支援。iPhone Product(Red)がお気に入り。

「カスタマー・エンゲージメント」という言葉に聞き覚えはありますでしょうか。マーケティングのキーワードの1つで、意味の解釈はさまざまですが、私は商品やサービスの提供者がお客様やお客様との接点を理解し、関わり合うことで信頼関係を構築していくこと、その結果、お客様はブランドや商品の価値を享受し、提供者は利益やロイヤリティを得ていくという一連のつながりのことと理解しています。私はIBMで、各企業のカスタマー・エンゲージメント向上における取り組みをITを活用してお手伝いしています。

近年、マーケティング分野のソリューション導入に関わって感じたことは、マーケティングはITの進化にとても敏感で大きな影響を受けやすいということでした。その影響にはお客様環境や行動の変化と、マーケティング業務の変化という二つの視点があります。

お客様環境や行動の変化としては、スマートフォンやタブレットの普及があります。日本でもiPhoneの発売を機にスマートフォンを持つ人が増えました。これにより、eコマース市場は一層拡大したと言われています。OSやブラウザの更新もマーケティング担当者には見過ごせないお客様の変化です。どんなにWEBサイトやアプリを改善しても、それらの更新によってWEBサイトやアプリが使いにくくなり、口コミで不評が広がれば、お客様を手放すことにつながるからです。

マーケティング業務の変化としては、たとえば、顧客とのオンラインでのコミュニケーションを最適化するマーケティング・オートメーションのツールがあります。スマートフォンやPCで買いたいものや旅行先を探したあと、突然SNSで関連する広告が表示されたりしますよね。ショッピングや手続きを終えたあとも、個人の興味関心に応じたメールや通知が届いた経験がある方もいるかもしれませんが、そういった一人一人に合わせた対応もITの進化があって実現できるようになったことです。

マーケティング担当者がカスタマー・エンゲージメントの向上のために、少ない力で多くの顧客に最適なマーケティング活動ができるようになりつつあります。一方で、変化を続けるお客様環境やお客様との接点、収集された膨大なデータから、機を逃さずに最適なタイミングと接点でマーケティング施策を行うことや、継続的に好まれる仕掛けを考えることなど、マーケティング担当者のミッションも広がってきています。

人工知能やIoTといった新しいテクノロジーが今、生活を変えようとしています。それらはマーケティング活動にも必ず大きな変化をもたらします。今後、商品やサービスとお客様との関係がどう変わっていくのか、そして、IBMがWatsonを使ってどんなカスタマー・エンゲージメントの取り組みをお客様に届けるのか、マーケティング担当者にとっても消費者にとっても、身近に感じられる変化の組み合わせだからこそ、とても楽しみでワクワクします。