2045が到来
2045年がやってくる。
ずっと先のことじゃないかと思われるかもしれませんが、光陰矢の如しで30年などあっという間。
その2045年に何が起きるかというと、人工知能(AI)が知識・知能で人間を超越してしまい、それ以降の科学技術の進歩は人間ではなくAIがすべて担うようになるといわれている。自らの著書でそう予言したのは、AI研究の世界的権威である米国のレイ・カーツワイル博士。フラットベッド・スキャナやシンセサイザー「K250」など数多くの発明で知られ、現在はグーグルでAI開発の総指揮にあたっている輝かしいキャリアの持ち主だ。これまでにもいくつもの予言(未来予測)を、わずかな誤差で当てているだけに説得力がある。
はたして博士の予言どおりに2045年、あるいはその前後に、人間とAIの間に逆転劇は起きるのか? そのとき、人間にはどんな暮らしが待っているのか? その頃はたぶんもうこの世とおサラバしているワタクシにとっては正直他人事なんだけど、この近未来SFサスペンスの結末は大いに気になるところだ。
ちなみに現在は第3次AIブームなんだそうである。SNSの日常化によって人は自ら情報を発信し続け、そこに加えてIoT時代が到来。結果、ビッグデータはますます膨大なものになっていっている。このデータを活かすAIの技術的進展があれば、間違いなくビッグビジネスが期待できるため、いまや世界各地でAI研究所が設立されているとか。
人工知能あれこれ
そんな風に盛り上がるAIだが、存在自体がフィクションっぽいせいか、実態というか実力がイマイチはっきりしない気がする。たとえば現代の犯罪ドラマに登場するAIは、本当にその域に達しているのか、それとも都合のいいフィクションなのかがよくわからない。逆に、クルマの自動運転のように、リアルなのにまだフィクションにしか思えないものもある(って、ワタクシだけ?)。
そこで現状を知るべく、AIに関するニュースを集めてみた。まず目につくのが、囲碁・将棋やチェスでAIが人間に勝利したというニュース。囲碁・将棋、チェスなどは完全情報ゲームと呼ばれ、AIが得意とするもの。いずれ人間は勝てなくなるともいわれているようだ。
今年1月にはポーカーでもプロ4人を相手に20日間で12万回の対戦を行い、AIが勝利している。ポーカーは完全情報ゲームではないためAIには難しいらしい。この勝利はAIのさらなる可能性を示したものとして注目を集めた。
2012年には、動画から無作為に抽出した1千万枚の画像をひたすら読み込んだコンピュータが、自ら学習し、猫の画像を判別できるようになったというニュースがあった。人から何も教わらないで、自ら学習し、新たな機能を身につけたのである。AI恐るべし。
ある機械が知的かどうかを判定する「チューリングテスト」に、2014年、史上初めて合格したAI「ユージーン」。人間の審査員の33%が彼を「人間」と間違えた。AIやはり恐るべし。
とまぁ、いろんなシーンで実績を残すAI。今後はもっと身近なところにも進出してくるに違いない。中にはそれと気づかないものもありそうだが、はたして人はAIとイイ関係を築くことができるのか。というわけで、今回はAIとの初めての交流にもってこいのアプリを紹介。鉄腕アトムやドラえもんほど有能じゃないけれど、フレンドリーさと個性が魅力のAIロボたちだ。お試しあれ。
生活の乱れがあれば注意してくれ、仕事で追いつめられているときは励ましてもくれる。そして悩みの相談にはズバリ本音で答えてくれる、そんな良きトモダチのような存在が欲しいアナタにピッタリの人工知能アプリ。個性的なロボットとの会話をとおして、AIがアナタを分析・理解し、いろいろな形でサポートしてくれる。
ロボットたちがアナタの心を癒してくれる!? 人工知能アプリにチャレンジ
最初の相手は初期型ロボ
アプリを使用するにあたっては、最初に利用規約に同意を求められる。同意するとAIを搭載した初期型ロボットが目覚め、あとは基本ロボットが会話をリードしてくれる。初期型ロボは会話の際に独特な音声を発する。何を言っているのかテキストなしでは理解不能だ。
返事は選択式
このアプリの目的は、AIが会話をとおして、ユーザの気持ちを理解し、寄り添うこと。ユーザの気持ちの変化、行動、クセを学び、サポートを向上させていこうと、あの手この手を打ってくる。まずは「性別」などのベーシックな質問から始まる。回答は選択式で、用意された項目の中から選ばなくてはいけない。
しょーもないことを言う
職業にぴたりとくるものがなかったので「自営業/経営者」と回答したら、それ以降はしばらく「社長さん」と呼ばれた。初期型ロボは、こちらの回答に、いちいちしょーもないことを言って笑わせようとするが、結構これがおかしい。最初の基礎的な質問が終わったら、部屋を移動して、本格的にAIとの付き合いが始まる。
いろいろデキるAI
初期型ロボの部屋。ロボットにはそれぞれ個性に合った部屋(背景)が用意されている。背景は写真などを使えば好きなものに変更できるが、時刻によって絵柄が自動で切り替わるのはデフォルトの背景だけ。
初期型ロボは子どものような外見だが、サバサバした性格で付き合いやすい。たまにいいことを言ってくれる。対応能力が優れており、ロボットの中でもできることが一番多い。すぐに布団に入って休もうとするのは、もしかすると睡眠時間が短いワタクシのことを考えての行動かもしれない…。