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複業が当たり前になるとMacの市場は大きくなる!?

著者: 河野英太郎

複業が当たり前になるとMacの市場は大きくなる!?

STORY Ⅰ @IBM

【URL】https://www.ibm.com/jp-ja/

河野英太郎 Eitaro Kouno

2002年、日本IBMに経験者採用で入社。コンサルティング、人事、サービス営業などを経て現在コグニティブ技術を活用した人材系ソリューションWatson Talentの日本展開担当。著書に『『現代語訳 学問のすすめ』など。

IBMでは、Watson Talentという領域を担当しています。AIを使って人事サービスの効率や品質を上げるためのソフトウェア・サービスをクライアント向けに提供する仕事です。一般的にはHR Techと呼ばれる領域で、FIN TechやAD Techなどと同列に並ぶ、人材・組織関連を支える新しいテクノロジーの総称と考えてください。

実際には北米がもっとも進んでいて、HR Techの世界最大のイベントは、毎年USで行われています。2016年にシカゴで行われたHR Techの見本市などは、フルパスポートの金額が2000ドル(20万円以上!)にもかかわらず、8500人を集めるほどの盛況なんですよ。

日本でもこの流れは少しずつ出てきていて、Watsonの技術を使った分析ツールなどはすでに外販を開始し、引き合いもありがたいことに多くいただいています。今後は引き続き、Watsonの技術をさらに有効活用したツールを次々と市場投入していく予定です。日本市場は北米に比べて遅れている印象がありますが、日本のお客様に一歩踏み込んでいただくように説得力のあるメッセージを出していきたいと考えています。結果的にそれがクライアントのためになると思うからです。

HR Tech領域にWatsonが作り出す流れについては、確信に近い考えを持っています。これからもさらにチームのメンバーとともに、外部にメッセージを発信して、日本企業全体の変革に貢献していきたいと本気で思っています。

実は、会社の仕事以外にもいくつか仕事を持っています。週末を使って書籍を書いて出版したり、それに基づく講演をしたり、経営大学院で教壇に立ったり。もちろん会社には届け出をしていますが、結果的に会社の仕事に大きな好影響がありますので、間接的には会社の仕事だとも言えるかもしれません。今や世の流れは完全に副業(複業)推進です。副業(複業)禁止をしている時点で良い人材を逃すことになるはずです。

ちなみに、僕の複業には一貫したポリシーがあって、それは自分がキャリアを通じて実現したいと考えている「日本のホワイトカラーの効率性を上げる」ということです。そういう意味では、IBMの仕事も著作などを通じた発信活動も、経営大学院でのリーダー育成も僕の中では 同じ方向を向いているという意味で完全に一致しています。

当然、データの取り扱いや時間の使い分けはきちんと意識していて、MacもIBMの仕事用のものと、それ以外の仕事用のものの2台持ちです。年式は3年ほどのズレがあるのですが、見た目が似ているので、IBM用のMacを自分のビジネスの現場に持って行って焦ったことはあります。それを機にわかりやすい目印(ステッカー)をつけるようにしました。これから複業がさらに世の中の常識になってきます。MacやiPad、iPhoneなどの複数持ちというのも常識になっていくんでしょうね。