スティーブ・ジョブズ
前アップルCEO(最高経営責任者)
多くの人は知らないが、私がアップルに復帰して3カ月後に、最高業務責任者が辞任した。社内でも外部でも後任にふさわしい人物を見つけられなかったので、自分が代行していた。9カ月それを続けていたが、とうとう見つけたのがティム・クックだ。
WIRED(2011)/ビジネスウィーク(2004)
ジョナサン・アイヴ
アップルCDO(最高デザイン責任者)
(クックの時代になってアップルの革新性が失われたか?という問いに対して)正直、何も変わったとは思わない。我々がiPhoneを作っていたときも、スタッフはいつもどおりだと感じていた。我慢強くなるのは誰もが苦手だが、それはスティーブやティムにとっても同じことなんだ。もっとも重要なのは(アップルの製品価値は)今日までメンバーシップが維持されている、小さなクリエイティブチームに依存しているということだ。「製品と素材は密接につながっている」という哲学はティムになっても続いている。
The New York Times(2014)
ケビン・ランドン
米小売業者「Crywolf」CEO
(小売店向け営業プレゼンテーションを行っていたときの感想)その販路でクックが初めて行ったプレゼンテーションだった。とても控えめで物腰が柔らかだが、恐ろしく頭がいいように見えた。事実、在庫管理の手順を強化し、効率を高め、経過を予測可能なものにした。その結果、アップルの業務を、短期間で業界最高にした。
WIRED(2009)
アダム・ラシンスキー
ビジネス誌「フォーチュン」記者
アップル勤続14年(当時)のベテランであるクックは、その言動を通じて同社が持つ独特の企業文化の大部分を維持している。とはいえ、アップルが変わってきているのは極めて明白だ。その一部は、同社の要である製品開発プロセスの中核部分にも影響を与えている。アップルは全体的に、以前よりやや開かれた、そして、かなり企業らしい企業になっている。
Courrier Japon(2012)
ロバート・アイガー
ウォルト・ディズニーCEO
(アップルのタブレット製品の売り上げの9割近くを占める大ヒット商品となった製品、iPadミニが誕生した背景について)ティムが、世界中の人々は(iPadよりも)もっと小さくて、安価なタブレットを求めていると考えたんだ。
The New York Times(2014)
ボノ
U2・ボーカリスト
(ビーツ買収にあたって)クックは「彼(ジョブズ)の代わりとしてここにいるわけではない」と言った。と同時に「(買収したメンバーを含む)我々5人で彼の代わりになろうと思うんだ」と言ったんだ。
The New York Times(2014) photo●松村太郎
バレリー・ジャレット
オバマ前大統領の上級顧問
アメリカ国内であるアリゾナ州に生産工場を建設し、テキサスにハイエンドコンピュータ(Mac Pro)生産するため拠点を作るのは、これまで海外雇用の「象徴的な会社」だったアップルとクックにとってかつてないほどの決断だろう。
The New York Times(2014)
ライアン・スコット
ボランティア支援非営利団体「コーズキャスト」CEO
(クックがドネーションマッチを社内展開したのは)大きなスタートになる。アップルに集まる人々、お金、そして才能を考えると、この取り組みは今後ボランティア分野の大きな成長につながる。
The New York Times(2014)
ギャリー・クック
環境保護団体「グリーンピース」シニアポリシーアナリスト
(アップルが100%再生可能エネルギーを利用したデータセンターを建てたことに関して)我々が再生可能エネルギーを利用分野において評価している中でももっとも積極的な企業だ。
The New York Times(2014)
バーバラ
元アラバマ州・ロバーツデール高校の数学教師
高校時代の彼は粘り強く、問題解決が得意な学生だった。小さな頃からとても意欲的で、はっきり目立つくらいに頭がよかったし、気さくでおもしろい人物だった。
日経ビジネスオンライン(2014)
マイケル・ジェーンズ
元アップル・オンラインストア総責任者
(CEOの交代にあたり)実はもう長いこと、アップルの運営はクックが行っている。ジョブズは会社の顔であり、製品開発に深く関わっている。しかし、そこで生まれた設計を一手に受け取り、同社に大きな収入をもたらしているのはクックだ。彼は分析的だ。またとても几帳面で、かつ行動指向だ。
WIRED(2009)
アショカ・クマル
投資銀行「ロッドマン&レンショー」アナリスト
アップルにおけるクックの評価は非常に高いものだった。次期CEOという「後継者探し」において彼以上に優れた候補者を探すことはできなかったし、(ジョブズが不在の間の)代行役を務めていた実績もあった。
Financial Post(2011)
グレッグ・ペッチ
コンパック・コンピュータ社時代の元上司
ティムは名誉やエゴ、ましてやお金のために動くのではなく、勝利へと導くことに主眼がある。ものすごく頭が切れるし。彼は自分のしている仕事をすべて把握しているだけでなく、同僚や他の人たちが何をしているのかも把握していた。人々は彼のことを「オペレーション・ジーニアス」と呼んだが、その信頼を得ている以上に遥かに戦略家でもあった。
Financial Post(2011)
マーク・ブリッグス
インターナショナル・エレクトリック社時代の元上司
(IBMで12年働いてきたティムが転職してきたときの印象を聞かれて)彼のオペレーション執務能力はとにかく驚異的だった。とにかく一日中働き続けていて、それが彼の人生全体のようだった。
Financial Post(2011)