「NAMMショー(NAMM Show)」は、米国で毎年開催されている世界最大規模の楽器ショーだ。今年のNAMMショーは、1月19日から22日までの4日間に渡ってカリフォルニアのアナハイムコンベンションセンターで開催され、MacユーザやiPhoneユーザにとって注目の製品が数多く展示された。
アップルと音楽の深い関係
NAMMショーは、最新の楽器や音響設備などが展示される国際見本市だが、今や音楽とコンピュータは切り離せない関係にあり、例年数多くのハードウェア製品・ソフトウェア製品が展示・発表されている。アップル製品と連係するものも多く、MacやiPhone、iPadでオーディオを扱う人にとっては要注目のイベントなのだ。
もちろん今年も、アップル製品とつながりの深い製品がいくつも発表された。とりわけライトニング接続のオーディオデバイスや、新MacBookプロのタッチバーに対応したソフトなどが目立ち、興味深い製品が目白押しとなった。音楽に関わりのあるアップル製品ユーザにとっては、2017年も話題の多い1年になりそうだ。
新型MacBookプロのインターフェイスを拡張
OWC(Other World Computing)が、MacBookプロ (Late 2016)の底面に設置可能な拡張ソリューション「OWC DEC」(写真上)や、サンダーボルト3接続ドック「OWC Thunderbolt 3 Doc」(写真下)を展示していた。OWC DECは、MacBookプロの底面パネルを外し、拡張ドックを持つ新たな底面ユニットとして使用する製品。一方、OWC サンダーボルト 3 ドックはファイアワイヤ800接続に対応しているのが特徴。現在使用中のハードウェア音源機材をそのまま使用したいと考えてる人向けの製品となる。
iPhoneとライトニングでつながるワイヤレスマイク
モバイルユーチューバーにとっては、マイクの音質対策は大きな課題だ。そんな中、サムソンテクノロジーズは、ライトニング接続に対応したモバイルワイヤレスマイクシステム「Go Mic Mobile」を正式発表し、実機展示を行っていた。これは、プロ用の2.4GHz帯のデジタルワイヤレスハンドマイクを、iPhoneなどのライトニングポートに接続したレシーバとワイヤレス接続する製品だ。ブルートゥース接続のワイヤレスマイクはほかにもあるが、この製品ならコンサートなどでも使用されるプロ用マイクが使用できるため、遅延や混信などの影響を受けにくく帯域幅も広い。199ドル99セントで、2017年5月から発売の予定だ。
iOS版で人気の音楽制作ソフトがMac版として登場
KORGは、オールインワン音楽制作ソフトウェア「KORG Gadget for Mac」を発表し、新MacBookプロを使用したデモ展示を行っていた。このソフトでは、「ガジェット」と呼ばれる30個以上の小型シンセサイザー/ドラムマシンを搭載しており、これらをAU、VST、AAX、NKSに対応したプラグインとして利用するための「Gadget Plug-in Collection」も付属する。
ライトニング接続のポケットMIDIインターフェイス
IKマルチメディアが、iPhone、iPad、Macに対応したポケットサイズのオーディオMIDIインターフェイス「iRig Pro I/O」(写真下)を発表していた。iRig Pro I/Oにはライトニング−USBケーブルが同梱されており、3.5mmヘッドフォン出力も装備している。また、USBキーボード・コントローラにオーディオ&MIDIインターフェイスを合わせ持つ「iRig Keys I/O」(写真下)も参考展示していた。こちらは25鍵標準鍵盤仕様と49鍵標準鍵盤仕様の2タイプとなる。