日本の教育に不足しているものがあるとしたら、それはなんだろう。人によってその答えはさまざまだが、海外の目から見たときに圧倒的に足りていないのが、クリエイティビティ=創造力の育成である。
そう指摘するのは、株式会社Night Zookeeper代表取締役のサムエル・デビドソン氏。イギリスのWonky Star社が開発した教材を日本語ローカライズし、「ことばキャンバス」として日本に展開する仕掛け人である。
同教材は、もともとWonky Star社で4年前に開発された「ナイトズーキーパー」という学習プロジェクトの1つ。創造力と日本語の作文力を育む小学生向けの学習支援ツールだ。ソフトウェアをコンピュータにインストールする必要はなく、ブラウザさえ使えればMacだろうとiPadだろうとデバイスを問わず利用できる。
ことばキャンバスにログインすると、そこに広がるのは不思議な魅力に満ちた「ナイトズー」の世界だ。ユーザは夜の動物園の管理人「ズーキーパー」となり、襲いくる悪の集団から動物園を守るために戦う。方法はただ1つ、味方となる動物たちを生み出すこと。頭の中で想像した動物の姿を絵に描き、それがどんな動物なのか、背景となる物語を文章にして書き込むのである。かわいい動物、おそろしい動物、見たこともない動物…作り出す動物はなんだって構わない。想像したものを表現することで子どもたちの創造力を育むのだ。
児童たちが保存した作品はすべて教師アカウントから閲覧でき、コメントのやりとりなどで、各児童とコミュニケーションをとることができる。こうした教師のリアクションは、子どもたちのモチベーションアップにもつながる。
ことばキャンバス内でのやりとりは児童と教師だけではない。友だちが作り出した動物を自分の動物園に連れてきたり、コメントをつけることもできる。創作ミッションをクリアしてポイントをため、動物をレベルアップさせるなどのゲーム的な要素もある。これが、子どもたちを夢中にさせることばキャンバスの仕掛けだ。
自分が作った動物を誰かに見てもらったり、コミュニケーションをとったりすることで、子どもたちの発想力やコミュニケーション力が磨かれていく。「発想力」「表現力」「コミュニケーション力」…今後の社会で必要になるといわれている21世紀型スキルを楽しみながら学べるのは、このツールならではなのだ。
子どもたちの創造力は教育によって伸ばせる!
英国発のゲーム型創作学習支援ツール
ことばキャンバス
【発売】株式会社Night Zookeeper
【価格】9万円/1クラス(40名まで)、3万円/1クラス(10名まで)、3600円/1名 ※いずれも税別
全世界2000校で利用され、英国アカデミー賞Children’s Awards小学校教育部門にもノミネートされた「ナイトズーキーパー(Night Zookeeper)」の日本語版。夜の動物園の管理人=ナイトズーキーパーとなって動物たちを生み出し、悪の集団を撃退するゲーム型教育コンテンツ。絵と作文の創作活動で、生徒たちの発想力と表現力を伸ばすことができる。