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カレンダーで予定を忘れず管理しよう!●macOS Sierra かんたん強化術

カレンダーで予定を忘れず管理しよう!●macOS Sierra かんたん強化術

Macには、メール内にある電話番号やメールアドレスの文字列を検出して連絡先を追加できるようにしたり、日時などをクリックして新規イベントを作成したりする機能が以前から存在しています。エルキャピタンではこの機能がさらに一歩進み、メール内でイベントや連絡先を検出した場合、ウインドウ上部にその内容を提案してくれるようになりました。

しかし、実際の検出精度はあまり高くなく、エルキャピタンでこの機能の恩恵を受ける機会はほとんどありませんでした。それがシエラになってからは、検出機能が格段に向上し、かなりの精度でイベントを提案してくれるようになりました。ユーザのスケジュール管理を助ける強力な機能になってきたのです。

メールのイベント作成機能を積極的に活用しよう

「メール」からのイベント作成機能は、エルキャピタンのときと比べて大幅に精度が向上しました。

たとえば、文章内に時間が記載されていても、「明日の夜9時から飲み会」というような表現ではエルキャピタンはイベントを提案してくれません。一方、シエラではしっかりと新しいイベントとして提案してくれました。

また、エルキャピタンでは自分で「夜9時」の部分をクリックすれば新規イベントを作成できますが、イベントの名称を自分で入力する必要がありました。シエラでは、提案されたイベントに自動で「飲み会」という名称が付きます。

なおこのデータ分析は、「メッセージ」を使ったときでも機能します。これからはいちから「カレンダー」にイベントを登録するのではなく、この機能を積極的に使って手間を省いていきましょう。

こちらはエルキャピタンの「メール」。「明日の夜9時から」という文字列があるのに、イベントの提案をしてくれませんでした。自分で「夜9時」の部分をクリックするとイベントが作成できます。

こちらはシエラでの「メール」。本文の上にイベントが提案されているのがわかります。文面はまったく同じです。

提案部分にある[追加]をクリックすると、このようなパネルがポップアップします。イベント名には、メール内の「飲み会」という文字列が自動的に入っています。

メッセージでは、検出された文字列にうっすらとアンダーラインが入り、それをクリックするとイベントが作成できます。

「場所」という文字列のあとに住所などが入っていれば、イベントの[場所]欄に自動で入ります。文章内に「新橋」などと地名を入れた程度では場所の候補にはなりませんでした。

ほかのソフトでもデータ検出機能を活用しよう

シエラではメールやメッセージだけでなく、WEBページやテキスト文書内にある文字列からでもイベントを作成できます。メールやメッセージ以外のソフトでこの機能を利用するには、マルチタッチジェスチャで3本指でタップ、感圧タッチトラックパッド搭載のMacで強く押し込むなどのジェスチャを行います。かつては「調べる」機能に使われていたジェスチャですが、エルキャピタン以降では「調べる&データ検出」という名称に変わりました。エルキャピタンから搭載されていた機能ですが、これもシエラでより実用的に検出できるようになったのです。

ただしデータ検出を利用できるのは、標準ソフトを使ったときのみ。サードパーティ製のWEBブラウザやテキストエディタでは利用できません。また、PDFは標準ソフトの「プレビュー」を使っても検出されませんでした。

なお、正しく認識させるためには、日付と時間がひと続きの文章に含まれている必要があります。また、日付の文字列のそばに「打ち合わせ」や「会議」と書かれていればそれらをイベント名として認識します。こうしたポイントに気をつけてイベント案内を送れば、送った相手のイベント作成が楽になるかもしれません。

「調べる&データ検出」のジェスチャは、システム環境設定の[トラックパッド]や[マウス]項目でオンにできます。

サファリで開いたページに日付や時刻があれば、データ分析のジェスチャでイベントを作成できます。

そのほか、メモやテキストエディットなどの標準ソフトであれば、同じようにイベントを検出してくれます

時間のあとに、「打ち合わせ」や「会議」などの文字列があると、自動でイベント名に入力されます。ほかに「ディナー」「面接」「パーティー」などの文字列も対応します。

「新年会」はそのままイベント名に入りますが、「忘年会」はなぜか「パーティー」に置き換えられました。

Siriを使って声でイベントを作成できる

Siriの搭載により、シエラでは声でイベントを作成できるようになりました。「○月○日の○時から○時まで、○○というイベントを作成」と丁寧に伝えれば、しっかりと伝えたとおりにイベントを作成してくれます。そのうえ、もっとぶっきらぼうな言い方であっても、Siriは文脈を判断して、それがイベントの追加であると判断してくれるのです。前ページの例でいえば、「明日の夜9時に飲み会」と伝えるだけでも、イベントの追加であると判断してくれます。

また、イベント名を指定したいときは「明日10時に〇〇というイベントを作成」と伝えましょう。あるいは「明日10時にイベントを作成」と伝えて、Siriがイベントを作成するかどうか確認してきたときに「イベント名を変更」と伝えましょう。

さらにSiriでは、一度登録したイベントの変更も可能です。「今日10時のイベントを11時に変更」と言えば1時間遅らせることができますし、「今日10時のイベントを取り消して」と伝えればイベントを削除できます。

先ほどのデータ検出やSiriをうまく活用していけば、わざわざ「カレンダー」を起動するよりも早くイベントを作成できるようになります。積極的に使っていきましょう。

「明日の夜9時に飲み会」と話しかけるだけでイベントを作成できます。なお、正しく時間を登録するためには、「9時から…」ではなく「9時に…」と伝える必要があります。