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Mac Fan メールマガジン

「iTunes」の実践

【実践1】音楽が聴き放題!アップルミュージックを始めよう

アップルミュージックの利用を開始する

アップルミュージックは、アップル社が提供する音楽ストリーミングサービスで、MacではiTunesを使ってアクセスします。「Macでは」と書いたのは、アップルミュージックはMacやiOSデバイスのほかに、ウィンドウズやアンドロイドを搭載するデバイスにも対応しているためです。アップルIDを使って、さまざまなデバイスで楽しめます。ただし、同一アップルIDでログインした別の端末では、同時にアップルミュージックを再生できないので注意が必要です。

ここでは、まずアップルミュージックに登録する手順を紹介します。用意するのはiTunesとアップルID。登録後、最初の3カ月は無料でお試しが可能です。また自分の好きな音楽ジャンルやアーティストを、最初に設定します。こうした設定は、あとから変更することも可能です。

そのまま継続して使用すると、4カ月目から支払いが発生します。継続を望まない場合は[マイアカウント]でメンバーシップをキャンセルできます。

 

プランを選択

iTunesの[ミュージック]で[For You]タブをクリック。次に[プランを選択]をクリックし、登録画面が表示されたら[3か月無料登録]をクリックします。

利用するプランを選択します。ここでは[個人]を選択し、[3か月無料で開始]をクリックします。サインインを促されたら、アップルIDとパスワードを入力して[購入する]をクリックします。

 

自分の好みを設定する

アップルミュージックが、あなたの好きなジャンルを尋ねてきます。好きなジャンルのバブルをクリックで選択して[次へ]をクリック。

続いて好きなアーティストを選択します。好きなアーティストが見つからない場合は、画面下部の[さらに表示]をクリックして別の候補を表示します。

Radioを聴こう

アップルミュージックの[Radio]は、選曲に定評のあるDJ陣が最新の音楽や独占インタビューを配信する[Beats 1]をはじめ、BBC、ブルームバーグといったニュースのライブ放送が無料で楽しめるサービスです。

また、アップルミュージックの利用者は、上記のラジオ放送に加え、キュレーターたちの手によるプレイリスト[ステーション]や、カスタムステーションが利用できます。BGMはもちろん、いつもとはちょっと違う音楽が聴きたいときにもってこいの機能、それがRadioです。

Radioのコンテンツには、Beats 1と、アップルミュージックのメンバーを対象としたステーションがあります。ステーションでは、再生中の曲をライブラリに追加できます。

アップルミュージックで音楽を楽しむ

アップルミュージックは、アルバムや楽曲単位での視聴はもちろんのこと、著名DJやエキスパートによるプレイリスト、ライブストリーミングなどが楽しめます。iTunesストアとの違いは、料金が定額制であること、ストリーミング配信であること、そしてアップルミュージックの登録ユーザ限定配信といったサービスが用意されているところです。さらにアルバム全体や曲単位での曲のダウンロードも可能になっています。ただし、ダウンロードしたコンテンツを楽しめるのは、アップルミュージックの会員を継続することが条件となります。

iTunesの[ミュージック]にある[For You][見つける][Radio]タブはアップルミュージックのコンテンツです。いずれのタブも、それぞれの趣向を凝らして、今まで聴いたことがなかった新しい音楽との出会いを提案してくれます。

 

For You

For Youは、その名のとおりユーザの好みに合わせて作られたプレイリストです。聴きたいプレイリストのサムネイルをクリックすると、再生を開始します。

プレイリスト再生中に気に入った曲を見つけたら、インジケータにマウスを合わせ、曲名の右側に表示される[…]をクリック。[ライブラリに追加]で、ダウンロードできます。

ダウンロードした曲は、[ライブラリ]タブで確認できます。なお、メンバーシップを解約するとアップルミュージックからダウンロードした曲はライブラリから自動で消去されます。

 

見つける

[見つける]タブは、さらに[新着ミュージック]、[ビデオ]、[ランキング]などの項目に分かれます。視聴方法はサムネイルや画像をクリックするだけです。

アップルミュージックにアクセス中に検索ワードを入力すると、アップルミュージックのコンテンツだけを対象にした検索が行えます。

 

ステーションを開始

ステーションは、選択した曲に近いテイストの曲をランダムに再生するアップルミュージックのシャッフル機能です。

ステーションが開始されると、アップルミュージックのコンテンツから次々に曲が再生されます。ステーションもまた、知らなかった音楽に出会うチャンスです。

 

【実践2】クラウドを利用して音楽を管理しよう

アイクラウドのミュージックライブラリ

「アイクラウドミュージックライブラリ」は、MacやiOSデバイスに保存した音楽データを管理・保存して、複数のデバイス間で1つの音楽ライブラリを共有するための機能です。「自分のiTunesには、かなりの数の曲を保存しているのだけど、それを全部アイクラウドにアップロードするってこと?」。そうではありません。iTunesストアやアップルミュージックで扱っているアップルの音楽カタログと自分のiTunesのミュージックライブラリを照合し、マッチする音楽データについてはアップルの音楽カタログに紐付けます。カタログにない音楽データだけをアイクラウドミュージックライブラリにアップロードするわけです。

アイクラウドミュージックライブラリを利用すれば、音楽データをクラウドで管理できます。また同じアップルIDのデバイス間で曲データを共有することも可能です。

アップルミュージックとiTunesマッチ

アップルミュージックでは、利用開始時にiTunesライブラリの情報を収集し、必要なデータをアイクラウドミュージックライブラリに転送します。つまり、アップルミュージックのメンバーシップに登録すると、自動でアイクラウドミュージックライブラリの利用が開始します。

一方、iTunesマッチは、iTunesライブラリを丸ごと同期することに特化したサービスとして、新たに利用する場合はユーザ登録が必要です。クラウドサービスとして、アップルミュージックとiTunesマッチのどちらを選ぶかは、ユーザ次第ですが、[アップルミュージックの定額制配信サービスには興味がないが、これまでに蓄積した自分のライブラリをすべてのデバイスで活用したい]といったニーズなら、iTunesマッチがいいでしょう。

両者のライブラリ管理に大きな違いはありませんが、iTunesマッチでダウンロードしたコンテンツは、解約後もデバイス内に残ります。一方、アップルミュージックの場合、アイクラウドミュージックライブラリからいずれかのデバイスにダウンロードしたコンテンツは、アップルミュージックの解約時には消去されてしまいますので、注意が必要です。

アップルミュージックに登録すると、MacのiTunesライブラリの情報を収集してアイクラウドミュージックライブラリにアップロードします。

利用料金

 

iTunesマッチの登録

iTunesマッチを最初に始めるには、iTunesストアの[ミュージック]にアクセスし、右側のナビゲーションメニューにある[iTunesマッチ]をクリックします。

画面が切り替わったら、[年間登録料 ¥3,980]をクリックします。iTunesマッチに関する情報が記載されているので、目を通しておくといいでしょう。

アップルIDを使ってサインインします。登録完了後、同じアップルIDでサインイン中のデバイス間で、音楽ライブラリが共有できます。

iTunesマッチやアップルミュージックでアイクラウドミュージックライブラリの利用を開始したら、環境設定の[一般]タブで、アイクラウドミュージックライブラリがオンになります。

アイクラウドミュージックライブラリがオンになると、ほかのデバイスからクラウドに同期された曲やアルバムには雲のアイコンが表示され、ダウンロードできるようになります。

 

iPhoneから利用する

iOSデバイスでアイクラウドミュージックライブラリを有効にするには、[設定]→[ミュージック]で、[iCloudミュージックライブラリ]をオンにします。

iPhoneに保存済みの音楽を残す場合は、[ミュージックを残す]を。削除して完全にアイクラウドミュージックライブラリの内容に置き換える場合は[削除して置き換える]をタップします。

もともとデバイス内に保存されていた曲は[ダウンロード済み]と表示されます(右)。保存されていないアイテムは、ストリーミングで視聴できます。また、クラウドアイコンをタップすればダウンロードも可能です(左)。

【解約】

アップルミュージックのメンバーシップを解約するには、[アカウント]メニューの[マイアカウントを表示]でアカウントページを開き、[登録]の右側にある[管理]をクリックして、[登録をキャンセルする]をクリックします。

【ステーション】

キュレーターが手がけるステーションは、Jポップや洋楽チャートなど、ジャンルやテーマ別のプレイリストです。一方、カスタムステーションは、指定した曲やアルバム、アーティストなどをヒントに自動で作成されます。

【同期されないコンテンツ】

MacのiTunesに保存済みの音声データのうち、ボイスメモはアイクラウドミュージックライブラリには同期されません。また、エンコードに不備があるデータや、Macで認証されていないDRMで保護された曲もアップロードされません。

【ファイル形式】

アップルミュージックもiTunesマッチも、アイクラウドミュージックライブラリにアップロードした曲は、256Kbps AAC形式に変換されます。アップルロスレスなど高音質のファイル形式で保存している場合、音質が低くなることがあります。