第15回 人生の可能性は無限大。本業以外への投資でオンリーワンの存在に
10%の積み重ねが人生を変える
「起業とはいちかばちかの賭けではなく、今までの生活に付け足すものだ。起業により収入の可能性が広がり、リスクから身を守ることができる。生活もより豊かで楽しいものに変わる。すばらしいことだと思わないだろうか?」(パトリック・J・マクギニス)
経済環境の変化で、日本の会社での働き方も変わってきました。大企業でも徐々に副業が認められるようになるなど、一社だけに自分のスキルを使うというスタイルが変わっていきそうです。今回紹介するのは、そんな時代の雰囲気にフィットした一冊。副業/起業を考えている方のみならず、「起業なんて他人のすること」と思っている方にこそ読んでほしい良書です。
著者のマクギニスは、自分の時間の10%(できれば資産も)を本業以外の新たな可能性に投資することを「10%起業」と名付け、推奨しています。それは、今までのキャリアでは手に入れられなかったスキルやノウハウを自分のものにできる、素晴らしいチャレンジです。この10%起業を実行できれば、流動的な経済環境という外的要因による労働のリスクから身を守れます。ほんの少しの心がけで、未来を明るく、まさに「自分のもの」にできるのです。
10%起業に必要なことは、たった3つ。 ①自分の能力に対する自信 ②必要なときには援助を求める前向きさ ③スタートを切るためのツール。この3つさえあれば、私たちは新たな一歩を踏み出すのに恐れる必要はありません。あとは、自分の時間と資産の10%をやりたいことに投資すればいいのです。自分の経験と人脈を元手として、自分の強みを活かしたり、好きなことを追求したりするために10%起業を始めてみましょう。
6年前に私もソーシャルメディアを活用して情報発信を始めましたが、その結果書籍を出版したり、本誌で連載を持てるようになりました。「本を書きたい」という気持ちから、すべてが始まりました。本業のかたわら、自分の時間をその夢のために使うことで、自分を変えることができたのです。
10%起業には良い面がたくさんあります。職業を多角化することで新たな出会いに恵まれたり、普段とは別の仕事で世の中に貢献でき満足感が得られたり。そのうえ、収入を増やすことも可能です。また、10%起業で得た人脈やノウハウは、本業にも大いに還元できるものです。10%起業によって、自分の価値を高められ、普通のビジネスパーソンからオンリーワンの存在に生まれ変われるはずです。
徳本昌大
iPhoneやソーシャルメディアのビジネス活用を絶えず考える読書ブロガー。複数の広告会社勤務後、コミュニケーションコンサルタントとして独立。現在は、株式会社Ewil Japan、株式会社ビズライト・テクノロジーの取締役としても活動中。
【URL】http://tokumoto.jp/