Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日:

日本人が使いやすいiWorkテンプレの作り方●Macで極める日本語デザイン

日本人が使いやすいiWorkテンプレの作り方●Macで極める日本語デザイン

ソフトの文字編集機能をマスターしよう

iWorkの各ソフトは、サイドパネルに設定項目が集まり、初めて使う人でも簡単に文書を作れるようになっています。そのうえ、文字設定パネルのインターフェイスが共通しているので、1つのソフトに慣れてしまえば同じ感覚で扱えるのが魅力です。

とはいえ、とっつきやすいインターフェイスとは裏腹に「この設定はどこにある?」と戸惑うような設定項目も存在します。たとえば、行間の設定はすぐ見える場所にあるのに、文字間の設定は歯車メニューの奥に格納されていて、少しわかりにくくなっています。日本語の文章では、括弧や鍵括弧の空きを調整したいこともあるため、もう少しわかりやすい場所にあるといいのですが…(なお、iWorkの各ソフトには括弧類を自動で詰めてくれる機能はないため、手作業で設定することになります)。ここで紹介する文字周りの設定方法を覚えておき、効率的に文書を作成していきましょう。

なお、iWorkの各ソフトで文書を作るときは一度作った文書をテンプレート化しておくと、それ以降、効率的に文章を作っていけます。自分なりの「秘伝のテンプレート」を作り上げましょう。

文字周りの設定は基本的に同じ

左がキーノート、右がページズ。こうして並べると、設定パネルの共通ぶりがよくわかります。

【Point 1】文字間や行間を調節してスッキリ見せる

(1)行の間隔は[間隔]エリアで設定します。通常は、図のように「文字サイズの何倍か」で指定したほうが直感的に編集できるでしょう。

(2)同じ段落の中にサイズの違う文字などが入っている場合、行の間隔を[固定値]で指定すると崩れるのを防げます。

(3)文字間隔は、文字列を選択して歯車メニューから指定します。

(4)文字間隔はマイナス値を入力して詰めることもできます(最大はマイナス40%)。見出しなどで使う鍵括弧類は、この機能を使って詰めると美しい仕上がりになります。

(5)日本語の文章は、基本的に[両端揃え]を指定しましょう。文字ボックス右端にできるガタつきがなくなります。

【Point 2】レイアウトを工夫して読みやすい文章を

(1)行長が長くなってしまいそうなときは、テキストボックスを2段組みにしてみましょう。[レイアウト]タブの[段]エリアで設定します。

(2)文字量が多い文書では、3段組みにするのもいいでしょう。ただしその場合、1行の文字数が少なすぎるとかえって読みにくくなります。

(3)図形内に文字を入れる場合、図形と文字との空き量は[テキストインセット]で調整します。

(4)箇条書きの指定は、[箇条書きとリスト]エリアで行います。先頭のマークは、「・」などのオーソドックスなものから、数字やイメージなども指定できます。

(5)箇条書きの指定をした行が2行にまたぐときは、自動的に行頭記号に合わせて字下げが行われます。2行にまたぐ箇条書き文章があるときは、行間隔で[段落の後]を空けるようにするといいでしょう。

(6)ページズやキーノートではルビもつけられます。文字を選択したあと、コンテキストメニューから[振りがな]を選ぶだけです。また、ルビのひらがなを自分で入力しなくても、漢字から読みがな候補を自動で提案してくれます。

【Point 3】よく使う書式はスタイル定義しておこう

(1)2度以上使う書式は、段落スタイルとして定義しておくと文書作成が効率的になります。段落スタイルエリアで[+]ボタンをクリックして登録しましょう。

(2)名前をつければ登録完了。直感的に指定できるよう、わかりやすい名前をつけるようにしましょう。

(3)段落スタイルには、フォントや文字サイズ、行間や文字間、文字の色、ドロップシャドウなどの修飾などが含まれます。

キーノートで文字の大きさが勝手に変わるときは?

キーノートには、文字ボックスに合わせて文章が収まるように自動で文字サイズを調整する機能があります。便利なときもありますが、この機能が働くことで各ページの文字サイズがばらばらになってしまうこともしばしば。この問題を回避するには、[テキスト]パネルの[レイアウト]タブにある[テキストを縮小して全体を表示]のチェックボックスをオフにします。

上図はどちらも同じ文字サイズのはずなのですが、文章量が多いと自動で縮小されてしまいます。これを防ぐには、[テキストを縮小して全体を表示]のチェックボックスをオフにします。