再発見されるレコードの良さ
レコードブームを牽引しているのは、「デジタルネイティブ」といわれる若者が中心です。音楽産業マーケティング会社「MusicWatch」の調査を見ても、米国におけるアナログレコード購入者の割合は、13~17歳が21%、18~25歳が26%と、25歳以下が半数近くを占めています。彼らがレコードを買う理由として考えられるのは、ポップカルチャーの牽引役であるアーティストがアナログ盤を出し始めたこと。さらにレコードの「大きなジャケット」が秘めるファッション性とコレクション性にも魅力を感じているようです。
また、デジタルネイティブ世代には、CDはおろかネット配信の圧縮音源しか聴いたことがない、という人もいるのだそう。そんな彼らにとって、ピュアなアナログオーディオのサウンドは新鮮に映るに違いありません。スイッチ1つで音が出るデジタルと違い、アナログレコードの操作は簡単ではなく、慣れが必要です。しかし、そこに音楽本来の「所有する」魅力を感じているのかもしれません。
レコードの魅力
大きなジャケット
直径30センチのレコード(LP盤)を収めるジャケットはCDケースに比べてビッグサイズ。非常に凝ったアートワークが多く、ライナーノーツ(解説文)も大きくて見やすいです。
圧倒的な存在感
デジタルオーディオでは、目に見えないデータを扱うのに対し、レコードは“音をモノ”として扱います。手に持って重さを感じると愛着が湧いてくるでしょう。
古さが逆に新しい
POPカルチャーがレコード人気を押し上げています。若者にとってレコードがかっこいいと認識されるようになってきました。
コレクション性
CDが登場するまで大量に生産されたレコードが中古市場でまだまだ流通しています。クラシックや往年のバンドなどCDでは手に入らない音源もあります。