連戦連敗の結果
2014年のある調査によると、直近1年間にスマホでゲームをした人は50%強だった。逆にいえば、半数近くの人がまったくゲームをしないわけで、これは意外に多いと思いませんか。
だが、ちょっと待てよ。ははぁーん、これはたぶんあれですね。自分じゃアプリのダウンロードもままならないヨボヨボの、失礼、ご高齢の、あるいはビギナーのユーザが「しない組」に結構いるんじゃないですかね。ま、その真偽はさておき、実はワタクシも最近はあまりゲームをしません。もちろんときどき暇つぶしにやったりはしますが、普段はほとんどしない組。理由は下手だから。
そもそもわが家におけるゲーム流行のパターンは、だいたいこんな感じ。
面白そうなものをワタクシが見つけてきて軽くハマる。奥さんに自慢気に教える。奥さんもハマる。ゲームの話題で夫婦が盛り上がる。数日で奥さんに追いつかれる。気がつくと奥さんに追い抜かれている。どんどん引き離される。もう追いつけない。話題にしなくなる。奥さんはゲームを続けているが、ワタクシはしなくなる。
こうして古くは「コラムス」から「ズーキーパー」「ファームヒーロー」と、ことごとく負け続けた結果、ゲームに対する興味も積極性もなくなってきたと感じる今日この頃なのであります。
頑張る大先輩
おかげさまで昨年暮れ、還暦を迎えた。昔と違って、今どき60歳ではおじいちゃん扱いされないのだが、大台に乗ったという思いは強く、老いを意識せずにはいられない。ゲーム心が弱っているのは、老いの影響もあるんじゃないかな、てなことを考えていたら、大先輩に喝を入れられるようなゲームと出会った。それが「Disney クロッシーロード」だ。
世界的大ヒットスマホゲーム「クロッシーロード」とディズニーのコラボが話題の作品で、すでにプレイされた方も多いと思われる。だがワタクシの知る限り、超有名キャラクターを使ったゲームには、あまりいい出来のものがない。キャラクターに頼りすぎて、ゲーム自体がイマイチになりがちなのだ。ましてや天下のディズニーである。NGが多そうで、正直今回も期待薄であった。
しかし、予想はいい意味で裏切られた。ゲームのベースである「クロッシーロード」がしっかりしているから、作品としての出来は揺るがない。その上でディズニーキャラたちが熱演を繰り広げている。中でも気になるのはメインキャラのミッキーマウスだ。よくよく考えてみると、ミッキーはワタクシより高齢なはず。調べたら、1928年11月生まれの現在87歳と大先輩であった。このミッキー大先輩が、車に轢かれ、列車に跳ねられ、ワシに連れ去られるアクションを淡々とこなしている。スゴイ。だって、ボクらのチームのリーダーですよ、ミッキーは。それが猛スピードで走ってくる列車に根こそぎ体を持っていかれるなんて…。初めてこの人身事故(鼠身?)を見たときは衝撃を受けました。ま、すぐに生き返って元気に手を振ってるんですが。ほかにも「ライオンキング」の子どもライオン(シンバ)が、牛だかなんだかの暴走に吹っ飛ばされて体が宙を舞うシーンも必見。こちらも頑張ってます。
というわけで、思わぬキャラクターたちの頑張りに、軽く感動すら覚えた今回のディズニー版は面白い。だけど難しい。すぐ死んじゃう。でもいくら死んでも即リスタートできるのでストレスを感じない。そこがよくできている。下手でもやる気をなくさない、万人向けのアプリです(だけど、ハイスコアを奥さんと競うのはやめておこうと思います)。
「クロッシーロード」はスマホゲームを代表するヒット作。さまざまな障害物を避けながら、どこまでも続く(おそらくエンドレスな)道でない道を、ただひたすらに進んでいく。ただそれだけなのになぜかハマる、ストイックなアクションゲームだ。それがディズニーの人気キャラとのコラボで、キュートにリニューアルした話題作。
湧き上がるバイタリティ!?
「ディズニーコラボのゲームアプリ」にチャレンジ
前進、前進、また前進!
ルールは簡単。キャラクターをタップとフリックで動かし、障害物を避けて、どれだけ前に進めるか、ハイスコアの更新に挑戦する。前へ進むにはタップ(あるいは上へのフリック)。横移動は左右、バックは下へのフリックで行う。
ミッキー電車に轢かれる!!
操作は単純だが、簡単に好記録は出ない。道路を横切り、踏切や川を渡って前へ前へと進むミッキーの前、いや横から次々と迫り来る障害物。クルマにはねられ、川に落ち、電車に引きずられるミッキー。大丈夫かミッキー!? 頑張れミッキー…。
ガチャで手に入るオールスターキャラ
プレイ中に道で拾ったり、広告動画を見ることでもらえるコインが、規定枚数以上集まるとガチャができる。景品は100種類以上用意された、ゲームで使えるキャラクター。「ジャングルブック」や「ズートピア」など、新旧のディズニー作品から、豪華オールスターキャラが顔を揃えている。
キャラの世界に合わせてステージが変わるのもお楽しみ
ラーメン屋や人力車が登場する「ベイマックス」のステージ。
シンバが吹っ飛ばされる群れの暴走シーンが見ものの「ライオンキング」。
映画は大人を泣かせたけど世界観はガーリーな「シュガーラッシュ」。
©2016 Disney
【担当者後記】
先日発表された電通と米App Annieの調査結果によると、日本のスマホゲーム市場の収益は、2014~2015年の1年間で約25%と大きく増加。そのうち90%以上が日本企業によるものだとか。今回の「Disney クロッシーロード」をはじめとする海外勢が進出する余地は、まだまだありそうです。
【担当者後記】
元祖「クロッシーロード」は、たった2人のオーストラリア人開発者によって、わずか6週間で開発されたそう。ゲーム自体の面白さ、中毒性もさることながら、ゲームオーバーになった瞬間の面白いスクリーンショットを撮ってくれるといったSNSで拡散させる仕組みなど、人気を博すための工夫が盛りだくさんです。