ポートが足りない!
12インチのMacBookの特徴は、必要最小限のインターフェイスだけでやっていこう、という思い切りの良さではないでしょうか。そこに、アップルの決意を感じます。実はこれ、MacBookシリーズでは2度目の決意。前回は初代MacBookエアが登場したときで、USB、マイクロDVI、オーディオ出力に電源アダプタという4つの接続ポートだけを搭載、これまで長年親しんできたレガシーなインターフェイスに決別しました。MacBookではさらに強い決意を持ったのか、USBタイプCポートとヘッドフォンジャックの2ポートだけにしてしまいました。この思い切りの良さはさすがアップル、と感心したものです。
で、使い勝手はどうかといえば、アップルの意図は十分理解しながらも正直やっぱり不便です(笑)。格好良く使いたいと思えば、これはもうやせ我慢の選択しかありませんでした。でも皆さん、ご安心ください。本体に接続可能な「ハイパー++USBタイプC・5イン1ハブ」の登場です。普段はMacBookになにもつながずシンプルに利用しつつ、拡張機能が必要になればこのハブをUSBタイプCポートに差し込むだけで、2つのUSBタイプA、SDXC、マイクロSDXC、USBタイプCの計5ポートが使えます。
純正品のような美しさ
ハブにはUSBタイプCポートがあるので、MacBook本体に付属のUSBタイプCケーブルで給電できるところが最大の特徴です。MacBookに給電しながら各ポートが使えるので、たとえば、同時にiPhoneを充電したりもできます。当たり前のことですが、やっぱり普通のこととして使えるのが何よりうれしい。
ちょっと実験をしてみました。ハブをMacから外して、直接ACアダプタにつなぎ、コンセントに接続します。この状態でハブにライトニングケーブルを接続し、iPhoneに給電できるのか?気になってやってみましたが、これはNG。やはりMacBookにつながなければiPhoneには給電できません。
ハブをMacBookに接続すると、純正品かと思うくらい色味が合っているので違和感がまったくありません。こういう細かい気配りがうれしいです。また、給電されている場合、ハブの上面にある青色のLEDが点灯するのでひと目でわかり大変便利。
98%満足なのですが、1つ気になるのは、高さがMacBookと1ミリ程度ずれる部分があることです。このためMacBookとハブの高さが合わないのが実に惜しい。ほぼ完璧な仕上がりだったので心残りです。
色味バッチリ
ハブ上面に小さな青いLEDが点灯しているときはハブを介して給電していることを示します。色味がMacBookとピッタリ合っていて純正品っぽい。ハブのカラーは3色(ゴールド、シルバー、スペースグレイ)あります。
給電できるのが長所
USBタイプCポートがあるので、ACアダプタに接続して給電可能です。給電しながらほかのUSB機器を充電できるのが本当にうれしい。なお、電源とiPhoneを接続した状態でハブをMacから外すと充電は止まりました。
古田誠の評価
● 色味が本体とほぼ合致
● 軽くて持ち運びが容易
● 本体の給電中に4つのポートを使える
● 1ミリの高さの違いが気になる
SPEC
[使用期間]30日
【発売】アクト・ツー
【実売価格】6480円
【URL】http://tyomac.com/Type-C_5-in-1_Hub/
【サイズ】84(W)x28(H)x8.4(D)mm
【重量】25g
【インターフェイス】USBタイプC(オス)×1、USBタイプC(メス)×1、SDXCカードリーダ、マイクロSDカードリーダ、USB タイプA×2
【備考】付属品:ACアダプタ、ミニUSBケーブル
【補足】
アップル純正の「USB-CデジタルAVマルチポートアダプタ」を差して使うことも可能で、4K動画にも対応しています。USBポートが1つ増えて、合計3つのUSBポートになるし便利。何よりも給電可能なのがうれしい。
古田誠 Makoto Furuta
通称まこりん。元毎日新聞大阪本社夕刊編集長、SVNプロデューサー。日本マス・コミュニケーション学会所属。ClassicでMacに開眼し、一日のMac接触時間は10時間を超える。iPhoneも大好き。