クラウドが遅い問題
iPhoneを買うときは毎回16GBのモデルを購入しています。新機種が出るたびに機種変更するので、一番低い容量を選んで安く済ませようという魂胆です。ストレージを圧迫しがちな写真データも、アイクラウドで最適化すれば手頃なサイズになりますから、16GBでも十分やりくりできるのです。
ところが、共通の趣味を持つ仲間とのオフ会に参加したときのことです。購入したフィギュアやドールのきれいな写真を皆に見せたいと思ってアイクラウドにアクセスしたところ、通信環境が悪くなかなか高解像度データが落ちてきません。もたもたしていると話題が変わってしまい、残念な思いをしました。
また、移動中の動画再生も盲点でした。フールーなどのストリーミングサービスを使うことが増え、動画をiPhone本体に入れることは減ったものの、長距離移動の場合は話が違います。ほとんどの飛行機はネットに接続できませんし、新幹線も東海道を除くと多くの場合、トンネル内は圏外です。
クラウド時代に逆行するようですが、オフラインで使える物理的な外付けストレージが必要になったわけです。
古典的だが効果抜群
こうした問題を解決するために購入したのが、 サンディスクの「iXpandフラッシュドライブ」です。これはライトニングコネクタが付いたUSBメモリで、iPhone上で専用のアプリを使えばファイルをブラウズできます。早速オフ会で試してみたところ、写真を見せびらかすことができました。
動画も予想通り快適に視聴でき、長距離移動時には役立ちそう。ただ、いったんiPhoneから取り外すと動画の再生位置を忘れてしまうため、レジューム再生ができません。長距離なら挿しっ放しでもいいのですが、製品を外さないとiPhoneがポケットに入らないので、何度か乗り換える通勤中は何か対策が必要になります。
マニュアルを読んでみたところ、いったん動画をiPhoneに移してから、iPhone単体で再生する方法が掲載されていました。再生が終わったら削除して別のファイルを転送せよ、ということらしいです。2時間の動画ファイルを保存する程度は空き容量を確保しているので、ちょっと面倒ですがレジューム再生の問題は解決しました。データ転送は1GBあたり1分程度なのでストレスもありません。
なお、注意しなければならないのは、本体が内蔵バッテリで駆動すること。つまり、充電が必要です。いざというときのために、普段はモバイルバッテリに挿しておくのがいいですね。
動画は本体にコピーして再生
ドライブ内の動画を直接再生することもできますがレジューム再生ができないので、共有メニューから[アプリに保存]を行ってiPhoneの内蔵ストレージにコピーして再生したほうが快適です。
中村朝美の評価
● 物理ストレージの確実さを実感
● コンテンツを素早く表示
● USBメモリとして使える
● バッテリの面倒をみる必要がある
● USBメモリとしては少々遅い
● 装着時の段差が気になる
【補足】
本文では触れませんでしたが、本製品にはパスワードでファイルを保護するセキュリティ機能も搭載されています。タッチIDで保護を解除できるため、利便性を損なわずセキュリティを強化できます。
SPEC
[使用期間]30日
【発売】サンディスク
【価格】1万560円(購入時、16GBモデル)
【URL】https://www.sandisk.co.jp/
【サイズ】 11.8(W)x64.17(H)×36.78(D)mm
【重量】 245g
【インターフェイス】 USB2.0(Aコネクタ)、ライトニングコネクタ
【備考】2年間保証
中村朝美 Tomoyoshi Nakamura
引きこもり系フリーランス編集者&ライター。趣味はカメラとアニメとちょっとだけ鉄道。質量が100kgを超えたため炭水化物ダイエット実施中なのに、徹夜が続いて景気付けのモンスターエナジーのがぶ飲みで台無しです。