今や貴重なイベント
2015年10月17日、東京・渋谷シダックスホールにおいて、アップルユーザグループイベント「AUGM東京2015」が開催された。今回で6回目を迎えるイベントで、各地で開催されているAUGMイベントの中でも最大の規模となっている。今回は13社もの企業出展があり、参加者も250人を超える数となった。
アップルのプレスイベントを除き、今やアップル製品関連だけのイベントは世界的に見てもほとんど存在しない。こうした状況から見ても、また規模の面から見ても、AUGMはアップル製品のユーザにとって貴重なイベントだといえる。
一体感が生み出す楽しさ
イベントは、本誌連載「FUTURE IN THE MAKING」でもお馴染みの林信行氏による基調講演で幕を開けた。ビジネス系の展示会とは異なるアットホームなイベントのため毎回プレゼンテーションが脱線気味になるが、今回は自身がハマっているiOS版サッカーゲーム「FIFA 16」について熱く語っていた。
ステージはその後、さまざまな協賛メーカーによるプレゼンテーションが行われた。参加メーカーの顔ぶれは、アプリメーカーやアクセサリメーカーなど実にさまざまで、今回が初参加となる企業も多かった。そんな初参加メーカーの1つであるアクロニス・ジャパンのセッションで登壇した同社代表取締役の大岩憲三氏は、漢字トーク6・0・4の頃にアップル・ジャパンに在籍していたのだという。前職がアップルだったということを自ら話すのは、アップルのユーザイベントならではだ。他にも数多くのセッションが行われたが、ときには笑いの起こる和やかな雰囲気でステージが進み、大盛況のうちに幕を閉じた。
IT系のユーザグループイベントはマイクロソフトやグーグルなども実施しているが、それらはビジネス向け交流会に近い内容で、メーカーとユーザの立場の違いが明確化されている印象がある。しかしAUGMは、ユーザが楽しめるだけでなく、参加メーカーも一緒に楽しんでいるという一体感がある。これこそがAUGMの特徴であり最大の魅力だといえる。
初参加のアクロニス・ジャパンのステージでは、PC に加えてモバイル機器のバックアップも可能にした「Acronis True Image Cloud」を紹介。同社代表取締役社長の大岩氏は、かつてアップル・ジャパンに在籍していたという。
【NewsEye】
AUGMでは、開発中や発売前の製品が披露されるケースもある。液晶保護ガラスフィルム「クリスタルアーマー」で知られるアピロスは、ケーブル収納にもなるアップル・ウォッチ充電スタンドを紹介するとともに、未発売の本革製システム手帳型ケース「SYSTEM」を披露した。