プラス用ケースが減少?
東京インターナショナル・ギフト・ショーは生活雑貨などを中心とした展示会イベントだが、毎回ユニークなデジタルグッズやiPhone/iPadアクセサリなどが多数展示されており、IT/デジタル分野に関心がある人にとっても注目のイベントだ。第80回目を迎えた今回は、直後に開催されるアップルイベントでiPhone 6s/iPhone 6sプラスが発表されるという噂もあってか、多くのメーカーがiPhone対応ケースを展示していた。
ギフト・ショーに出展されるiPhone用ケースは以前から手帳型のものが多かったが、春に開催された前回のギフト・ショーと比べると、iPhone 6プラス用ケースを出さずにiPhone 6用だけに絞って製品を投入するメーカーが増えていた。やはりiPhone 6プラスの市場流通の少なさが原因だろう。また、手帳型ケースでは、家電量販店ではなく雑貨店向けを意識して本革や自然素材を使った製品をあちこちで目にすることができた。単価が高く高級感のある製品が増えている印象で、こうした高級ケースの製造は韓国製が多いようだ。
なお、スマートフォン系アクセサリは、藤本電業、PGA、アピロス、サンクレストのように、汎用ケースにシフトするメーカーが増えてきた。実際にBCNランキングなどを見てみると、売上ランキングの上位にこうした汎用ケースが入っている。
汎用ケースは特定の機種用に製造する必要がないため、在庫数を減らせると同時に、iPhone以外にアンドロイドやウィンドウズ・フォンなど多くの機種もカバーできる。デバイスによって背面側のカメラ位置が変わるため、端末を上にスライドさせる機構を持つケースも多かったが、全体的には、このスライド機構がまだ発展途上な製品が多いという印象を受けた。
さまざまな波乱が押し寄せる
一方、iPhone用バッテリでは、iPhone自体のバッテリ性能が良くなった結果、10000mAhを超える大型製品はあまり売れずに2000~3000mAhの製品が主流になったという。バッテリ一体型のケースはiPhone 5/5sの頃と違って売れなくなっており、一体型の販売をやめたメーカーもあった。
今回の展示会では、iPad用のアクセサリを展示するメーカーが激減していたのも特徴的だった。ケースなどで新モデルの形状変化に対応するのが大変だという部分は本質的な論点ではないようで、そもそもの売れ行きが芳しくないという実情が見えてくる。iPad用アクセサリは、エレコムなど法人向け製品を販売しているところ以外は苦戦しているようだ。
アップル製品周りでもう1つ注目すべきプロダクトに、アップル・ウォッチがある。今回のギフト・ショーでは、数は少ないもののアップル・ウォッチ用のバンドを参考出品していたメーカーもあった。ただしアップル・ウォッチ用のバンドは、ライトニングコネクタ付き製品などと同様にライセンスプログラムの提供準備を進めているという話がある。こうした兼ね合いから、アップルの認可済みのサードパーティ製バンドが発売できるのは、早くても年末になるようだ。
ハンズインターナショナルが展示していた防水・耐衝・ソーラー充電・予備電源機能付きiPhone 6用ケース「SLエクストリーム 6」。約1時間のソーラー充電で約10分通話ができる製品のため、防災グッズとしても最適だ。
今回の展示会では、ティ・レイズが、リバーシブルマイクロUSBコネクタとUSB-Aコネクタを採用したケーブルを展示していた。マイクロUSB機器を充電する際、コネクタの向きを間違えて破損させてしまうリスクが大幅に低減される製品だ。
サイトロンジャパンが、口径90mm鏡筒搭載天体望遠鏡「COSMOS 90GT WiFi」を展示していた。ナショナル・ジオグラフィックチャンネルの番組制作のために作られたモデルで、iOSアプリでマウントをコントロールできるという。
【NewsEye】
9月10日、BCNは、発売移行1年間のiPhone 6/6プラスの国内販売台数比率を発表した(BCNランキング集計)。それによると、iPhone 6が82.8%だったのに対し、6プラスのほうは17.2%にとどまっている。