【検証】USBバスパワー耐久テスト
MacBookはどれだけの電力をUSBから賄えるの?
iPhoneやアップル・ウォッチ、USBメモリなど、MacBookのUSBポートから電源を取るバスパワー機器はとても多くなってきていませんか? 最近は外付けストレージもバスパワーで動くものが増えていますよね。さて、そこで疑問があります。果たして、MacBookのモデル別に供給可能なバスパワーに違いはあるのでしょうか?
実際に大量のUSB機器をつなげてみたところ、意外と多くのデバイスを1ポートで賄えることがわかりました。ただし、OS Xが電力を把握して、超えそうになると警告してくれるのはデータ通信しているデバイスだけでした。アップル・ウォッチやモバイルバッテリの充電、LEDライトといった単に電力を取るだけのデバイスは、OS Xは把握していないため、突然デバイスが認識しなくなる、充電が途切れるなどの症状が先に起きるので注意しましょう。
接続可能なデバイス数は変わらず
このようにハブを4段カスケード接続して最大13個のデバイスを直列させてみました。結果的に各MacBookで接続可能なデバイス数は変わりませんでしたが、電流や電圧には違いが出ました。
電力不足に陥ると
USBデバイスを接続し過ぎて電力不足に陥ったところ。本来認識するはずのストレージデバイスが読み込めないといったダイアログも出てしまいました。
6台に留めておきたい
仕様上のUSB3.0のバスパワーは5V/900mAですがが、いずれのMacBookもそれを超えた電力を供給していました。もっとも、さすがに接続しすぎて電圧が下がってしまったので、ハードディスクドライブなどの動作が不安定になり、iPhoneの充電も途切れ途切れに。USBの「タコ足」配線はMacBook本体の1ポートあたり6台程度に留めておくのが吉でしょう。
【検証】SSDのスピードテスト
PCIエクスプレスのモデル差はどれくらいあるの?
MacBookを選ぶうえでもっとも考慮してほしいのは、フラッシュストレージ(SSD)のリンク速度です。SSDはハードディスクドライブ(HDD)のように物理的な稼働部分がないため、読み書き速度の向上が著しく、インターフェイスの帯域が年単位で足りなくなっています。
実際、当初はHDDと同じシリアルATAで接続されていましたが、毎秒600MBのSATA3でも賄えなくなり、毎秒1GBのPCIエクスプレス(Gen.2)に変更されています。さらに、現行機種のMacBookエア13インチ、MacBookプロ13インチ、MacBookプロ15インチなどには最大毎秒2GBのPCIエクスプレス(Gen.3)が採用されています。そのため、毎秒1GBであるMacBookエア11インチの遅さが目立ちます。SSDの速度はMac全体の体感速度に大きく影響するためほかにこだわりポイントがなければ毎秒2GB接続のモデルを選びましょう。
なお、12インチMacBookもPCIエクスプレス(Gen.3)なのですが、CPUが非力なのか実測値はGen.2接続である11インチMacBookエアと同等でした。
MacBook Proの高速さを実感
MacBookプロが突き抜けて高速。同じ仕様の13インチプロと13インチエアも同等のスピードになるはずです。OSの起動、ソフトの起動、ファイルの読み書きなどに影響するため、SSDの速さはとても重要です。
MacBookプロに搭載されているSSD。PCIエクスプレス(Gen.3)接続です。
【検証】作業スペーステスト
もっとも設置スペースがコンパクトなMacBookはどれ?
MacBookは外に持ち出してさまざまな場所で使うものですが、その際、どのくらいの物理的スペースが必要なのでしょうか。今回は、設置面だけでなくディスプレイを開いたときの奥行きと高さも計測してみました。まず、ディスプレイを最大の角度で開いた状態での奥行き、そして高さを計測。本体の幅はカタログスペックから引用です。
その結果、当然ながらもっとも作業スペースの容積が大きいのは15インチMacBookプロ。最小なのは11インチMacBookエア、真ん中が12インチMacBookと順当な結果に。もし、画面を最大角度に開いて使うとすれば、MacBookプロはかなり利用場所が限られるでしょう。電車や航空機の座席ではかなり厳しいですし、喫茶店のテーブルにも載せづらく、ビジネスホテルのテーブルからもはみ出すかもしれません。また、11インチMacBookエアと12インチMacBookでは、ディスプレイが小さいのにも関わらず、MacBookエアのほうが幅が広いことがわかります。しかもエアはディスプレイが130°までしか開きませんし、TN型液晶パネルなのでテーブルの高さによってはもっとも見やすい角度が得られないかもしれません。
今回の比較では、MacBookがもっともバランスが取れていて、どこでも無理なく使えると感じました。
MacBook Proは取り回しが難しい
ディスプレイの角度は、人によって好みもあるので、今回は最大角度で比較しました。もっとも大きく開くのはMacBookプロ、僅差でMacBook、最小なのがMacBookエア。MacBookプロの奥行きはかなり長く、モバイルとしてはなかなか厳しい印象を受けました。
【検証】電源アダプタの重量テスト
電源アダプタと本体重量の合計はどれくらい違うの?
MacBookシリーズの本体重量に注目してみると、一番軽いのが12インチMacBookの920グラム、一番重いのが15インチMacBookプロの2040グラムになります。こうしたボディの重さに対して、意外と忘れがちなのが電源アダプタの重さです。バッテリライフはずいぶん長くはなりましたが、泊まりがけではさすがに電源アダプタを持っていって宿で充電しなければ次の日は使えなくなってしまいますよね。
電源アダプタの質量は公表されていないため、ここではクッキングスケールで実測してみました。15インチMacBookプロの85W電源アダプタは実測で320グラムもある一方、MacBookの29W USB-C電源アダプタはわずか157グラム。ちなみに13インチMacBookエア単体と、11インチMacBookエアと電源アダプタの合計は100グラムしか変わらないという結果が出ました。そう考えてみると、11インチは電源アダプタと一緒に持ち歩いても、まだ13インチ単体よりも軽量。身軽に持ち歩くことができます。
重さが目立つMacBook Pro
15インチMacBookプロはさすがに重く、電源アダプタも持ち歩くと2.5キロ近くなってしまいます。12インチMacBookは惜しいことに電源アダプタを加えると1キロをオーバーしてしまいました。それでも11インチエアの単品よりはわずかに軽いです。