Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日:

本音で語るMacBookの魅力 1

【MacBookの知 Chapter 1】土井地博(BEAMS) × MacBook

著者: 栗原亮

【MacBookの知 Chapter 1】土井地博(BEAMS) × MacBook

土井地博(どいじ・ひろし)

BEAMS・コミュニケーションディレクター。個性豊かなファッションアイテムを発信し続けるセレクトショップ「BEAMS」のPRと宣伝広報の統括ディレクター。マーケティング戦略立案や販促のプランニングを行う仕掛け人。

MacBookはまさに、「未来からの贈り物」。

─土井地さんはビームス社内で有数のアップル好きとお聞きしていますが、どのようなアップル製品をこれまでお使いになってきましたか?

土井地●もともと両親の影響もあると思うんですけど、子どもの頃から機械が大好きなんですよね。ビームスに入ってからは「iPod」を家電量販店以外では初めて販売したり、アップル製品とは仕事でもプライベートでも長い付き合いです。先週もプライベートでアメリカ勤務の友人のところに行って、クパチーノにも寄ってきましたよ。たまたまアップル本社のストアは休みだったんですが、いつもはアップルロゴ入りのマグカップとかお土産に買ってきます(笑)。最初に買ったMacはPowerBook G3で、初代iMacや初代の黒のMacBook、最近まで11インチのMacBookエアを使っていました。オフィスにはiMac 5Kもあります。

─今はゴールドのMacBookをお使いなんですね。なぜゴールドにしたんでしょうか。

土井地●昔からゴールドが好きだったというわけではないのですが、一発目の印象がとても魅力的で色味とかちょっとした光の変化を見て上品なゴールドだと思ったのが大きいです。ゴールドって今までとちょっと違うものを使いたいとか、自分の中で変化を求めるときに選ぶカラーですよね。普段身につける洋服とかはホワイトやブラックなどベーシックなもので押さえたいけど、スニーカーや小物などで色の変化を表現するにはゴールドは良いアクセントになります。

─ファッション視点での注目ポイントはどのへんでしょう。

土井地●アルミのユニボディがヒンジの部分まで使われているところでしょうか。以前使っていたエアはWi─Fiのパーツがあっていったん継ぎ目の部分で切れるのですが、今回はそれがなくて同じ素材で包まれていますよね。ポートが1つしかないことも含め賛否はあるとは思いますが、1枚のソリッドな形状になっているものは文句なしに美しい。月並みですが“格好いい”の一言に尽きます。あと、昔からスピーカ部分に空いている小さなドット穴も格好いいと思っています。今回のMacBookはこのドットとフォルムが絶妙ですね。

─アップルロゴが光らないという点について、古くからのユーザの一部からは不満の声も聞かれますが。

土井地●好みもあるでしょうが、ライトのオン・オフはコンピュータや家電の印象を強く与えてしまうと思うのです。その点、新しいMacBookは「静と動」をあえて強調しないことでインテリアとも調和して自然に溶け込みます。ユーザのライフスタイルに合わせるという狙いもあるのでしょうね。それよりも気になったのは、なぜ「MacBook」という名称が復活したのか、というところです。

─といいますと?

土井地●実際MacBookエアよりも薄いのですが、薄さ・軽さといったスペック面を押し出したいのではなくて、これが“普通”なんです、これからのアップルの考えるスタンダードなんですというメッセージ性がMacBookという名前に込められている気がします。

─ビームス社内ではMacが多いのでしょうか。

土井地●当初はほとんど社内では使われていませんでしたが、私がPRとして入ってからは積極的にアップル製品のデザイン性と実用性を説いたことで、各部署でアップル製品が増えました(笑)。社内の携帯電話もiPhoneになりましたし、ほとんどの店舗で商品カタログをお見せする際にはiPadを使っています。

─土井地さん自身は普段MacBookを何に使ってますか。

土井地●普通にインターネットやメールはもちろん、数字の計算から表を作ったり、写真やムービーを編集したりと、ひととおりのことはやります。デスクトップにはなるべくものを置かないようにして、ファイルはアイクラウド・ドライブにまとめて入れています。あとは仕事でもプライベートでも海外とのやりとりが多いので、昔はコミュニケーションツールとしてスカイプを使っていましたが、今はもっぱらデスクトップ版のLINEですね。海外のバイヤーからこういう情報があるよって写真を何十枚も送られてきたときにMacで受け取るのは楽です。基本的にデスクワークが多いのでiMac 5Kもよく使いますが、事務所が東京・原宿の周囲に10カ所近く点在しているのでMacBookを持ち歩いて打ち合わせによく使います。ケースもいくつか持っていますが、MacBookエアよりも軽くて持ち運びが楽になりました。最近またクラッチバックが流行の兆しがあるので、ACアダプタまではいらないときはノートとペンと財布だけ入れて一緒に持ち歩いています。MacBookが便利すぎてiPadミニが少しお休み状態になってしまいましたけどね(笑)。

─プレゼンなどにもお使いになりますか。

土井地●紙を使うこともありますが、少人数のプレゼンであればアダプタで出力せずにMac

Bookの画面を直接見せることがあります。今はバッテリの残りを気にせずに使えるのがいいですね。子どもを水泳教室に連れて行って、2~3時間の空き時間ができたときにはその場で調べ物などの作業をすることもありますね。

─MacBookは、どういう人におすすめでしょうか。

土井地●私はアップル好きなので細かいところまで隅々見て調べてしまうのですが、そういうことを抜きにとにかく「パソコン欲しい」という人はMacBookを選ぶべきだと思います。特に女性は持ち運べるかどうかよりも少しでも場所を取らずに使えるかという視点でノートを選ぶ傾向があるんだけど、そういう人にもおすすめです。うちの奥さんなんかもそうなんですが、iPhone 6プラスは大きすぎていらないとかいいつつ、薄くて軽いノートは欲しいというんですよね。だったらiPadエアでいいじゃんというと、爪があるからタッチパネルで入力したくないし、外付けのブルートゥースキーボードも煩わしいっていうんです(笑)。そういう点でオールインワンで使えてシンプルで軽くて写真を管理する性能も十分にあるMacBookというのは女性のほうが似合うかもしれないですよ。

─MacBookの魅力をまとめるとどういうことになりますか。

土井地●最新のMacBookの魅力は「シンプルイズベスト」「オールインワン」「全方位型」というキーワードに集約されるかなと思います。昔からアップル製品って「未来からの贈り物」といわれることがあると思うのですが、MacBookはまさにそれだと思います。世の中はすでにあるものをアップデートして1が2になったり3になったりすることはよくあるんだけども、0から1になる瞬間を作り出すということは本当にすごいことだと思う。コンバースのシューズとかリーバイスのデニムなどもいまや普遍的なものですよね。もちろん軽くなったりとか改良されることはあるんだけども、オリジナルを発明したり定番化したデザインというものは力がある。iPhoneもMacBookも既存の電話やノートパソコンのリブランディングであり、リプロダクトでもあるんだけど、そこに必ず誰も見たことのない新しい何かがあります。だから普通だけど普通じゃない。MacBookも目新しさというよりこうきたか!という驚きのほうが大きかった。ファッション業界の目線で見てもひらめきや発見を感じるものでした。未来からの贈り物だといわれるのはそういうところではないでしょうか。

iPhone 6もMacBookもゴールドモデルでコーディネートしている。「iPhoneのゴールドは最初は少し女性的すぎるかな?と思ったのですが、実際には全然そんなことなく誰にでも似合う品の良い色でした」。

土井地さん愛用のMacBookケース。デザイナースリーブ(Designer Sleeves)の13インチMacBookエア用「ラップトップスリーブ」(左)は封筒型のデザインで、インナーがネオプレーン素材が用いられ傷がつきにくく具合がよいという。また、アクミメイド(ACME MADE)の「The Skinny Sleeve」(右)もTPOに合わせて使い分ける。

【URL】http://designersleeves.com

【URL】http://acmemade.jp