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iCloudを超える隠し球

著者: Mac Fan編集部

iCloudを超える隠し球

5月31日にアップルがプレスリリースを出しました。6月6日から開催されるWWDCで、Mac OS X LionとiOS 5、そしてiCloudを披露するという内容です。これを読んで「えっ!iCloudって言っちゃうんだ!」と感じた方は多いはず。「Mac OS XとiOSの未来」がテーマだと事前に発表されていたのでLionとiOS 5は予想範囲内だとして、まさかネットでさまざまな憶測が飛び交っていた純正のクラウドサービスの存在について、こんな形で認めるとは誰が思っていたでしょうか。秘密主義のアップルが、このような大きなイベントの前に新製品&サービスに関する情報を発表するのは非常に珍しいこと。特に、iCloudに関しては今年のWWDCの目玉(隠し球)だとの予想が多かっただけになおさらです。

これには、いろいろな狙いがあるのでしょう。想像の域を超えませんが、決してコンシューマーにとってわかりやすくない「クラウド」について事前に公開して認知を促すこと、iCloudが本当にすごいサービスなのでそのBuzz効果を創出するため、クラウドミュージックを発表したグーグルやアマゾンをけん制して注目を自社に向けること、などです。そして、それに加えて「うまいな~」と思うのが、登場が確実視されていたiCloudについて潔く認めてしまうことで、今年のWWDCでは(iCloudではない)別の隠し球があると思わせて我々の期待感を煽ることです。One More Thingは一体何なんだ!と想像せずにはいられません(本当にあるのかは別として)。

そして、個人的な話になりますが、同じ5月31日に以下のメールが届きました。

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iCloudが発表されるとわかったタイミングで、モバイルミーが自動更新され、決して安くない9800円/年を支払ったことになります。iCloudについては「単なる音楽クラウドサービスではなく従来のモバイルミーを統合したもので、無料になる」などと囁かれていますが、もし無料になった場合、すでに年会費を払っている人のサポートはどうなるのかが注目です。まさか、何も優遇措置がないなんてことはないですよね??? ただ、現実的には、一部の機能を使う分に関しては無料、それよりもメリットのある機能を使う場合は従来通り9800円/年というパターンがあるのかもしれません。もう支払ってしまったものは仕方ないので、有料ならば有料で、現在のモバイルミーより数段パワーアップした「本当に使えるクラウド」のカタチを見せてほしいものです。