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【実機レビュー】コスパ最強のディスプレイ「Innocn 23D1F」

著者: 折原一也

【実機レビュー】コスパ最強のディスプレイ「Innocn 23D1F」

Innocn 23D1F

私が検証しました!
折原一也

大画面テレビやスピーカ、イヤフォンなど映像と音が専門のAVライター/評論家。ITはMac/PCを併用する自称中立派。YouTube「オリチャンネル」でもレビューを発信中。

[SPEC]
【発売】Innocn
【価格】1万5999円
【サイズ】サイズ(W×D×H):560×160×340mm
【重量】4.12kg
【画面サイズ】23.3インチ
【解像度】2560×1080
【パネルタイプ】VAパネル
【リフレッシュレート】60Hz
【コントラスト比】4000:1
【sRGBカバー率】99%
【応答速度】15ミリ秒
【入力端子】HDMI1.4×1、DisplayPort1.4×1
【URL】https://www.amazon.co.jp/dp/B0BZW7N9KM

Macの拡張に役立つアスペクト比21対9

手持ちのMacBookエア (M1/2020)で動画編集ソフト「ダヴィンチ・リゾルブ(DaVinci Resolve)」を使うとき、大きい画面で作業したくなるタイミングが多々ありました。そこで外付けディスプレイを購入しようと製品を探しているときに見つけたのが、「イノクン(Innocn)」という中国メーカーの製品。23・3インチかつアスペクト比21対9で1万5999円と格安ですし、sRGB色域のカバー率は99%、画面のコントラスト比は4000対1というクリエイター志向のスペックにも惹かれました。

さっそく届いた本機を組み立て(ちなみに説明書は付属していません!)、デスクにセットしたときに感じた第一印象は「思った以上に小さい!?」ということ。ディスプレイの横幅が約56センチかつ23・3インチというと大きそうに感じますが、ディスプレイの縦幅は約27センチ(13インチMacBookエアの画面の縦サイズが約21cmというとサイズ感が伝わるかと思います)。スタンド込みの高さも約34・7センチなので、“コンパクトで可愛らしいディスプレイ”といった印象でした。

また、本機の接続端子は裏面のHDMI 1.4とディスプレイポート(DisplayPort)1.4のみで、 手持ちのMacBookエアとはダイレクトに接続できません。しかし、これは僕が普段から使っているUSBドッグのHDMI端子経由で接続することであっさりクリア。解像度は2560×1080という半端に思える比率ですが、Mac側で問題なく認識してくれました

色再現が正確で動画編集にも最適

実際に使ってみると、格安のディスプレイとしては予想外なほど良くできた画質でした。特筆すべきは色表現で、本体のメニュー操作で標準/sRGB/Adobe/DCIP3モードを選択できるなど、設定項目まで作り込まれています。カラーマネジメント機能はないため“本格的なクリエイター向けモデル”とはいえないかもしれませんが、sRGB色域を99%カバーする色再現性は、写真や映像を見ればすぐにわかるほど優秀です。

ただし本機の23・3インチかつ2560×1080という解像度は、ドット感が気になる人は気になるでしょうし、VAパネルを採用しているため視野角は特別広くありません(“視野角178度”というスペックに期待しすぎないほうがよいかも)。ディスプレイの配置は顔の正面位置を厳守したほうがよさそうで、それでも端側では若干の色変化が感じられました。

本機が合うのは、Webブラウザや文書など2画面を同時に収めたいシーンや、動画編集ソフトを全画面表示するなどのシーンでしょう。ウルトラワイドディスプレイの使い勝手をお値打ち価格で体感したいなら、ぜひおすすめしたい製品です。

【POINT】動画編集ソフトと相性抜群!!

13インチMacBook Airの外付けディスプレイとして本機を利用中。横に長い本機の画面は、動画編集ソフト「DaVinci Resolve」を全画面で表示する使い方にマッチしました。

【POINT】色設定を4種類から選択可能

色域を「標準」「sRGB」「Adobe」「DCLP」から選ぶことができ、クリエイターが使いやすい設計です。各種メニューは、背面のジョイスティックで直感的に操作できます。

検証報告

□23.3インチかつ画面比は21:9のウルトラワイドサイズ。ユニークなサイズ感がハマる作業も多いでしょう。
□sRGB99%の色表現は優秀。写真や映像クリエイターが使う用途としても十分検討できます。