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国内最大級の放送機器展で見えてきた新たなトレンド

著者: 山田昇

国内最大級の放送機器展で見えてきた新たなトレンド

11月14日から16日までの3日間、幕張メッセで「Inter BEE 2018」が開催された。Inter BEEは、毎年数多くの注目製品が披露される日本最大級の放送機器展。放送機器メーカーは今、どんな技術に注力しているのか、取材レポートをお届けする。

周辺機器も「リッチ」に

「インタービー(Inter BEE)」は音・映像・通信のプロフェッショナルが一堂に会する、年に1度の放送機器展だ。今年は11月14日からの3日間幕張メッセで開催され、過去最多の1152社が出展。放送技術に関連するとっておきの製品やサービス、最新技術などが披露された。

その中でもとりわけ目立っていたのは、12月から始まる「新4K/8K衛星放送」を意識した製品群だ。新4K/8K衛星放送とは、超高精細映像を映し出す次世代のテレビ技術のこと。現行の衛星放送とは異なる規格で放送されるため、新規格に対応した受信機が必要になる。放送開始直前ともあり、会場では8K対応の大型ディスプレイやカメラ、映像制作用の高速ストレージなどが注目を集めていた。

もちろん、今イベントのトピックはそれだけに留まらない。AR/VRを活用したソリューションや、iOS用の高機能アクセサリ、またサンダーボルト3接続に対応したハイエンド機器も多数見ることができた。いずれにしても、リッチコンテンツが増えていくと、それを扱うコンピュータや周辺機器の対応が急務になる。新しいiPadもUSB-Cを採用したが、今後ほかのアップルデバイスにもさまざまな変化が訪れるかもしれない。

バイオスは、Thunderbolt 3接続のRAIDストレージ「EclairPRO RAID EP112TB3」を展示していた。12月から始まる8K放送に向けて、転送性能を重視したストレージへの需要が高まっているようだ。

Blackmagic Designは、Thunderbolt 3接続の外付けGPU「Blackmagic eGPU」を展示し、本格動画編集ソフト「DaVinci Resolve」 のデモを行っていた。バージョン15.2では新しいアニメーション機能などを搭載している。

Other World Computingは、Thunderbolt 3接続の高機能ハブ「OWC Thunderbolt 3 Dock(14-port)」を展示していた。USB3.1やMini DisplayPortなど、14個ものポートを搭載している。

Zhiyun-Techは新型スタビライザ「CRANE 3 LAB」(右)を、FeiyuTech Japanは3軸カメラスタビライザ「AK4000」(左)を展示。一眼レフカメラの動画性能が向上したことで需要が増し、高機能スタビライザへの関心も高まっているそうだ。

MI7 JAPANは、USB-C接続に対応したオーディオインターフェイス「PreSonus Studio 24」を展示していた。24Bit/192kHz対応でのミキシングおよびレコーディングが可能だ。

ケンコー・トキナーは、防水型スマートLEDライト「Lume Cube AIR」を展示していた。iPhoneから複数台をコントロールすることが可能で、撮影時の光源確保などに活躍する。

銀一は、RODE MicrophonesのLightning接続マイク「RODE VideoMic Me Lightning」を展示。カーディオイド型の指向性マイクで、超小型のガンマイク型デザインが特徴だ。