Appleが創立50周年を迎え、その節目を祝う特別な「Today at Apple」が、東京・Apple 表参道で開催された。ゲストとして登場したのは、Virtual ArtistのMori Calliope(モリカリオペ)。リアルとバーチャル、テクノロジーと音楽が交わるこのイベントは、Appleの「Think different.」というスローガンを、極めて現代的なかたちで、そして日本らしく体現するものだった。
Apple創立50周年。世界中のApple Storeで特別なセッションが開催中
今回のイベントは、Appleの創立50周年を記念して世界各地で展開されているグローバル施策の一環だ。各都市のApple Storeにて、音楽やアートをテーマにしたトークセッションが行われている。
2026年3月13日には、ニューヨークのApple Grand Centralでアリシア・キーズが特別パフォーマンスを実施。ロンドン、中国、オーストラリア、タイ、韓国でも記念イベントが行われ、日本では一体どんなアーティストが?と期待を膨らませていたAppleファンも多かったことだろう。

そんな中、満を持して発表されたのがMori Calliopeさんの出演だ。彼女は、日本語と英語を自在に行き来するリリックと、確かなラップスキルで国内外にファンを持つVirtual Artistだ。2026年2月6日にリリースされた最新アルバム『DISASTERPIECE』には、「完璧でないことを肯定する」というメッセージを込めた。中島健人さんとのタッグも印象的な楽曲『Gold Unbalance feat. 中島健人
』も収録されている。

初Virtual Artist、初Mori Calliope。その“自然さ”に驚く
すでに多くの画像や動画がSNSでシェアされているが、Apple 表参道はAppleファンとMori Calliopeファンの熱気で包まれた。
人生初のVirtual Artistのライブを体験した筆者だが、その“当たり前さ”に、あとになって驚いている。バーチャルであることを意識した瞬間は、登場のそのときくらい。あとは、ステージで躍動するいちアーティストのパフォーマンスに没頭していた。

「Mori Calliope – 創造性とテクノロジーの祝典」セットリスト
・Go-Getters
・未来島 ~Future Island~
・Orpheus
・DONMA
Apple Musicで聴く
×ミノミュージック、クロストーク。音楽の原体験を支えたiPod nano
ライブ中盤には、Apple Musicのポッドキャスト番組「Tokyo Highway Radio」でナビゲーターを務めるミノミュージックさんとのトークセッションが行われた。

その中で語られたのは、Mori Calliopeさんの音楽の原体験に大きく関わるAppleデバイスの存在だった。
「誕生日に買ってもらった赤いiPod nanoで、学校でも家族旅行のときもずっと音楽を聴いていました。最初にダウンロードしたのは、OutKastの『Hey Ya!』でしたね」
印象的だったのは、最新アルバム『DISASTERPIECE』制作の裏側だ。Mori Calliopeさんは、新曲「Ningen Dakara」のデモを、iPadのGarageBandを使って約3時間で完成させたという。
「ミュージシャンとしてレベルアップしたかったから、今回作曲にも挑戦しました。ソフトはたくさんありますが、先輩のアドバイスを聞いてGarageBandで」
Mori Calliopeさんが目指すのは「バーチャルロックスター」。誰も見たことがない方法で、自由にコラボレーションできる世界を作ることだと語る。実現したい世界がある、ということが彼女の原動力なのだ。

Mori Calliopeさんのパフォーマンスに見た、Appleのこれから
Appleの50周年は、単なる「歴史の長さ」を祝うものではない。
音楽、テクノロジー、表現。それらが出会ったときに生まれる“魔法”を、次の世代へと更新し続けるためのマイルストーンだ。今回のMori Calliopeさんのパフォーマンス、その象徴だった。
Appleの創立50周年を祝うイベントは、ニューヨークやロンドン、成都、ソウルなど世界各地で行われ、それぞれの都市が自国の文化を代表するアーティストを迎えてきた。そんな中、Virtual ArtistのMori Calliopeさんがパフォーマンスをしたことは、非常に日本らしい選択と言える。
Appleファンのすべてが、Virtual Artistファンというわけではない。ただ今回のToday at Appleの参加者は皆、Mori Calliopeさんに魅了され、Virtual Artistの魅力に気づいたはずだ。Mori CalliopeさんがiPodをとおして音楽に親しんでいったように、Appleはいつも、デバイスや体験によってユーザを新しい世界に連れて行ってくれる。


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著者プロフィール
関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_








