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「iPadで読書」をもっと快適にするアイデア。プレゼン用のリモコンでページをめくってみた!

著者: 栗原亮

「iPadで読書」をもっと快適にするアイデア。プレゼン用のリモコンでページをめくってみた!

※本記事は『Mac Fan』2021年10月号に掲載されたものです。

電子書籍は便利だけど、iPadの細かい操作がちょっぴり面倒

また、大判の電子雑誌を読む場合はiPadでも細部を確認するためにピンチで拡大・縮小を繰り返したり、指先をせわしなく動かしたりしなければなりません。

実売数千円台のリモートコントローラデバイスを購入すれば、こうした面倒なジェスチャ操作を割り当てられると思い、いくつかの製品を取り寄せてみました。しかし、iPadでは「設定」アプリの[アクセシビリティ]にある[スイッチコントロール]の設定から、デバイスに操作アクションを割り当てる必要があるなど設定がかなり大変。また、「Kindle」アプリのページ操作はできるものの、それ以外の操作に戻る際は[スイッチコントロール]の機能をオフにしないと操作に支障が出たりするので、あまり満足のいく使用感ではありませんでした。

Bluetoothで接続可能なリモートコントローラにはいくつか種類があります。例えば「Satechi R2」は、比較的新しいMacやiPad Pro、iPad Airに対応します(写真左)。エレコムのVR用コントローラ「JC-VRR01WH」はiPhoneやiPadのみの対応です(写真右)。

リモートコントローラによっては、iPadで電子書籍のページめくりなどを行うために、ペアリング後に「設定」アプリの[アクセシビリティ]→[スイッチコントロール]で各ボタンにアクションを割り当てなければなりません。

ジャイロセンサ搭載のリモコンなら“空中マウス”としてiPadを操れる!

そこで、実売5000円前後と若干高価ですが、Macにも対応するプレゼン用のリモートコントローラ「Satechi R2」を購入。こちらはジャイロセンサが内蔵されているようで、リモコン本体を傾けることでカーソル操作が可能です。いわばiPadの「空中マウス」として使えるのです。

実際に試したところ、操作感はかなり良好。Bluetoothでペアリングするだけでページめくりなどが行える点も便利です。また、Mac版のキンドルでも使って見たところ、これが予想以上に快適でした。Macの外部ディスプレイにフルスクリーン表示し、さらに表示倍率やテキストサイズを大きくしておくことで椅子の背に寄りかかった楽な姿勢でも文字が読めるのです。

Satechi R2は、Bluetoothによるペアリング設定のみでページめくりなどが行えるようになります。Macでは「キーボード設定アシスタント」が表示されますが、不明なデバイスのままキャンセルしても構いません。

Satechi R2本体側面にあるスイッチを[プレゼンテーションモード]に切り替えると、「Kindle for Mac」などでページ操作が行えます。マウス機能をオンにするとカーソルの移動と左右クリックも可能です。

Mac版のキンドルの場合はページめくりやスクロールの速度がiPadアプリよりもやや遅いのがちょっと残念ですが、文字が多い本でも画面に顔を近づけずに読めるので目が疲れにくくなります。iPadやMacで電子書籍を読む機会が多いなら空中マウスを試してみてはいかがでしょうか。

YouTube視聴の際に、早送りや巻き戻しといった操作も手元で行えます。特に大型のディスプレイで表示している際に使うと快適でした。

著者プロフィール

栗原亮

栗原亮

1975年東京都日野市生まれ、日本大学大学院文学研究科修士課程修了(哲学)。 出版社勤務を経て、2002年よりフリーランスの編集者兼ライターとして活動を開始。 主にApple社のMac、iPhone、iPadに関する記事を各メディアで執筆。 本誌『Mac Fan』でも「MacBook裏メニュー」「Macの媚薬」などを連載中。

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