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「Macのサウンド入出力」の疑問を解決しよう

「Macのサウンド入出力」の疑問を解決しよう

内蔵している以外の通知音は増やせないの?

Macにはいくつかの通知音が内蔵されていて、システム環境設定の[サウンド]にある[サウンドエフェクト]で変更できます。内蔵している以外の通知音を増やすこともできるので、その方法を紹介しましょう。

通知音には、AAC形式のオーディオファイルの一種である「m4r」が必要です。iPhoneやiPadならiTunesストアからm4rの着信音/通知音を購入できますが、Mac向けにそのようなサービスは行われていないので、自作する必要があります。

m4rファイルを作るには、iTunesを使って通常のAAC形式のオーディオファイルである「m4a」から着信音として使いたい部分を切り出し、拡張子をm4aからm4rに書き換えます。あとはそのオーディオファイルを所定の場所に入れるだけです。これでシステム環境設定[サウンド]パネルの[サウンドエフェクト]から選べるようになります。

そのほかクイックタイムプレーヤを使って録音したオーディオファイルの拡張子をm4rに書き換える方法もあります。

(1)iTunesの[曲の情報]ウインドウを開き[オプション]にある[開始]と[停止]で通知音として使いたい部分を指定したら[ファイル]→[変換]で[AACバージョンを作成]。それをデスクトップにドラッグして拡張子を「m4a」から「m4r」に直します。

(2)録音音声から通知音を作りたいときはQuickTime Playerで[ファイル]から[新規オーディオ収録]を選んで録音。保存したオーディオファイルの拡張子を「m4a」から「m4r」に書き換えます。

(3)自作した通知音のオーディオファイルは、[option]キーを押しながらFinderの[移動]メニューをクリック、[ライブラリ]→[Sounds]フォルダの中に移動。これでシステム環境設定から通知音として選べるようになります。

Macのヘッドフォンポートにヘッドフォンが挿し込めない!

Macに備わっているヘッドフォンポートは3.5ミリのステレオミニプラグ用となっているので、大型ヘッドフォンなどが採用している6.3ミリ標準ステレオプラグを挿すことはできません。ステレオ標準プラグのヘッドフォンをつなぎたいときは、ステレオミニプラグへの変換アダプタを利用しましょう。変換アダプタは、ヘッドフォンを扱うオーディオメーカーやアクセサリーメーカーから市販されています。ヘッドフォンによってはアダプタが同梱されている場合もあるのでパッケージを確認してみましょう。

ステレオ標準プラグを3.5mmのステレオミニプラグに変換するアダプタです。写真は、オーディオテクニカのの「AT519CS」です。

「ハイレゾ」音源はどうやったら聴けるの?

「ハイレゾ」とは「ハイレゾリューション=高解像度」の略で、CDよりサンプリング周波数や量子化ビット数が高い方式でデジタル化することです。CDよりも生演奏に近いといわれています。iTunesストアで配信されている音源は、CDと同じ解像度の音源をさらに圧縮していますが、ハイレゾでは非圧縮が基本なので情報量はまさに桁違いになります。CDの音質に満足できないオーディオ好きの人たちを中心にじわじわと普及してきています。

ハイレゾ対応のファイル形式としては「FLAC(Free Lossless Audio Codec)」が代表的で、さらにCDとは異なるデジタル化方式であるDSDというファイル形式もあります。

普及してきたとはいえ、ハイレゾ音源の入手方法は限られています。iTunesストアがハイレゾ対応していないためです。国内では、e─オンキヨーやモーラなどの音楽配信サイトで購入できます。ただし、iTunesでは再生できないのでハイレゾに対応したオーディオプレーヤソフトが必要です。また、Mac内蔵のDAC(Digital to Analog Converter)はハイレゾ対応ながら再生できるサンプリング周波数やビット数には限りがあり、DSDにも対応していないので、本格的にハイレゾを聴くには外付けのDACが必要になりますし、それなりのスピーカやヘッドフォンも必要です。いくらハイレゾ音源でも数千円の出力装置では圧縮音源との差がわからないでしょう。

ちなみに、現在はポータブルタイプのDACとイヤフォンが充実しているので、iPhoneをベースにした環境のほうがハイレゾを楽しみやすいでしょう。

(1)国内でハイレゾ音楽を配信している主なサイトです。すべての楽曲がハイレゾで配信されているわけではありませんが、年々ハイレゾでの配信数は増えています。

(2)ハイレゾ配信サイトからダウンロードしたオーディオファイルはiTunesで再生できませんが、QuickTime Playerで再生することはできます。その際、Macに標準で付属している「Audio MIDI設定」アプリで出力のフォーマットを[2ch 24ビット整数 96.0 kHz]に切り替えておきましょう。

(3)Mac App Storeから入手できる「VOX」はMP3やFLAC形式のオーディオファイルを再生できるオーディオプレーヤです。これを使えばダウンロードしたハイレゾ楽曲をプレイリストで管理することもできます。

(4)iPhoneで使えるハイレゾ対応プレーヤもいろいろあります。たとえばハイレゾ配信している「mora」では、専用の「mora player」をApp Storeで提供しています。

ブルートゥースのペアリングがうまくいかない!

本来ならブルートゥースのヘッドフォンのペアリングは、システム環境設定の[Bluetooth]パネルのデバイス欄で[接続]ボタンを押すだけで完了するはずです。ところがこの手順でペアリングを行っても[デバイスに接続できませんでした]というメッセージが表示されてしまうことがあります。そんなときは慌てずに、次の手順を試してみましょう。

まずは常套手段ですが、ブルートゥースをいったんオフにしてからオンにします。システム環境設定[Bluetooth]で一度オフにして、再度オンし直してからペアリングしてみましょう。ヘッドフォン側がペアリングモードになっているか、もう一度ペアリングモードへの切り替えをやり直してみるのも試してください。

なお、近くにペアリングしたことがあるiPhoneやiPadがあるときは、そちらが優先されて接続してしまうこともあります。iPhoneやiPadのブルートゥースをコントロールセンターでいったんオフにしましょう。それでもうまくいかないときは登録を解除してみてください。

(1)ヘッドフォンが接続できない場合は、システム環境設定の[Bluetooth]パネルで再度接続を試みて、それでもダメなら[Bluetoothをオフにする]ボタンをクリックしてみましょう。

(2)このときヘッドフォン側の電源もオフ、再度オンしてペアリングモードにします。それから[Bluetoothをオンにする]をクリックしてみましょう。

(3)iPhoneやiPadでそのヘッドフォンを使ったことがある場合は、[設定]アプリ→[Bluetooth]で該当するデバイスの[i]ボタンをタップ。[このデバイスの登録を解除]を行ってみましょう。

サウンド出力

外付けディスプレイをDisplayPortやHDMIで接続しているとサウンドも伝送できるため、内蔵スピーカを搭載したディスプレイの場合、システム環境設定の[サウンド]パネルの[出力]にディスプレイ名が出力装置として表示されます。

ノイズリダクション

iMacやMacBookシリーズなどデュアルマイク搭載機種では、音源に近いマイクともう1つのマイクの差から雑音を軽減する[環境ノイズリダクション]機能が搭載されていて、システム環境設定の[サウンド]パネルの[入力]で使用/不使用が選べます。